ニーズ急増に応える宅配業務!宅配などのルート配送効率化を実現するトラックとは?
インターネットでアクセスしたオンラインストアに注文すれば自宅に商品が届けられることが当たり前になった現在、実店舗に足を運ぶ従来の消費スタイルよりオンラインストアを利用する頻度が高い方は少なくないのではないでしょうか。
購入商品の自宅までの配達を行う宅配業務や、コンビニやスーパーに新鮮な食材や補充商品を定期的に配送する配送業務に対するニーズは年々高まりを見せており、宅配や配送を行う物流業界は活況を呈していますので、宅配業務やルート配送などに活用されるトラックを紹介します。
消費スタイルの変貌で宅配などのルート配送に対するニーズが高まっている
インターネットの普及と決算方法やサービス提供スタイルの多様化で、現在は自宅に居ながらさまざまなサービスの利用が可能となりました。
また、コンビニや24時間営業のスーパーの登場などで小売業界の運営効率化が推し進められ、新鮮な生鮮食料品の配送やストックヤードを必要としないジャストオンタイム方式の商品管理が普及し、配送業務によりきめ細かいサービスの提供が求められています。
宅配業務や配送業務は慢性的な人手不足に喘ぎながらも、業務に使用するトラックの見直しを行うなどでニーズに応えています。充実したサービス提供を実現するために宅配業務やルート配送業務に用いられるトラックにはさまざまな工夫が凝らされています。
宅配業務に代表される近距離輸送では小回りが利くトラックが活躍する
配送業務には、1つの配送先に大量輸送を行う大口配送と少量の配送を行う小口配送が存在し、個人宅に商品を届ける宅配業務は小口配送に分類されます。小口配送には大きな荷台や荷室が必要ありませんし、市街地の近距離輸送が中心となるため小回りの利くトラックが重宝します。
トラックには小型クラス・中型クラス・大型クラスの車両区分が存在しますが、小型トラックや中型トラックが宅配業務や配送業務の近距離輸送のフィールドで活用されています。
近距離輸送で活躍する小型・中型トラックのボディサイズや最大積載量は?
小型トラックや中型トラックは各トラックメーカーが製造・販売しており、メーカーやモデルでボディサイズが異なります。またボディタイプで最大積載量も異なりますが、次に挙げるものが小型・中型トラックのボディサイズや最大積載量の参考値となります。
小型トラックの条件
・全長:4,700mm(4.7m)以内
・全幅:1,700mm(1.7m)以内
・全高:2,000mm(2.0m)以内
・最大積載量:3,000kg(3.0トン)以内
一般的に2トントラックが代表的な小型トラックとして扱われますが、既述のとおり最大積載量3.0トンまでは小型トラックとして扱われるため3トンの小型トラックも存在します。
中型トラックの条件
・全長:12,000mm(12.0m)以内
・全幅:2,500mm(2.5m)以内
・全高:3,800mm(3.8m)以内
・最大積載量:6,500kg(6.5トン)以内
・車両総重量:11,000kg(11.0トン)以内
小回りを活かし効率的な宅配業務を実現する小型トラックとは?
輸送業務に用いられるトラックのなかで最も小回りが利き、宅配業務のフィールドで活躍する車両区分が小型トラックです。国内トラックメーカー各社が小型トラックの製造・販売を行っており、各メーカーの小型トラックが宅配業務のフィールドに広く用いられています。
国内トラックメーカーが製造・販売する人気小型トラックシリーズは?
国内ではいすゞ自動車・日野自動車・三菱ふそう・UDトラックスの4社が商用自動車専門メーカーとしてトラックの製造・販売を行っていますので各メーカーの小型トラックを紹介します。
いすゞの小型トラックシリーズ・エルフ
いすゞの小型トラックシリーズ・エルフには平ボディ・ドライバン(アルミバン)・集配バン・保冷バン・冷蔵バン・冷凍バンなど豊富なラインアップが用意されています。アルミバン(ロングボディ)の荷室は全長4.49m・全幅2.09m・全高2.11mの庫内空間が確保され、最大積載利用2,000kgの2トン車です。
日野の小型トラックシリーズ・デュトロ
日野の小型トラックシリーズ・デュトロには平ボディ・ドライバン(アルミバン)・ウイングボディなどのボディタイプが用意されています。アルミバン(ワイドキャブ・ロングボディ)の荷室は全長4.5m・全幅2.1m・全高2.125mの庫内空間が確保され、最大積載利用2,000kgの2トン車です。
三菱ふそうの小型トラックシリーズ・キャンター
三菱ふそうの小型トラックシリーズ・キャンターには平ボディ・ドライバン(アルミバン)・ウイングボディ・保冷バン・冷凍バンなど豊富なラインアップが用意されています。アルミバン(ワイドキャブ・ロングボディ)の荷室は全長4.31m・全幅2.095m・全高2.07mの庫内空間が確保され、最大積載利用2,000kgの2トン車と3,000kgの3トン車が用意されています。
UDトラックスの小型トラックシリーズ・カゼット
UDトラックスは小型トラックの製造を行っておらず、三菱ふそうからOEM供給されたキャンターをカゼットとして販売していますのでキャンター同様のラインアップが用意されています。
小回りと積載能力を両立させ多くのルート配送で活躍する中型トラックとは?
小型トラックと大型トラックの中間に位置付けられ,
る中型トラックは小回りと積載能力の両立を実現させ、近距離輸送から中・長距離輸送もこなすマルチプレイヤーだと言えるトラックです。宅配業務にも用いられますが、ルート配送などの配送業務で活用されるケースが多いと言えるでしょう。
国内トラックメーカーが製造・販売する人気中型トラックシリーズは?
最も需要が高い車両クラスともいえる中型トラックは小型トラック同様に国内トラックメーカー各社が製造・販売を行っており、充実したラインアップが提供されていますので、いすゞ自動車・日野自動車・三菱ふそう・UDトラックスの4社の中型トラックを紹介します。
いすゞの中型トラックシリーズ・フォワード
いすゞの中型トラックシリーズ・フォワードには、平ボディ・ドライバン(アルミバン)・ウイングボディ・保冷バン・冷蔵バン・冷凍バンなど豊富なラインアップが用意されています。アルミバン(ロングボディ)は車両総重量7.5トンと8トン、ウイングボディは車両総重量11トンのモデルが用意され、フルキャブ・標準ボディには全長6.2m・全幅2.15mの荷室が搭載されています。
日野の中型トラックシリーズ・レンジャー
日野の中型トラックシリーズ・レンジャーには、平ボディ・ドライバン(アルミバン)・ウイングボディなどのラインアップが用意されています。4トン車の標準キャブには全長7.04m・全幅2.36mの荷室が搭載されています。
三菱ふそうの中型トラックシリーズ・ファイター
三菱ふそうの中型トラックシリーズ・ファイターには、平ボディ・ドライバン(アルミバン)・ウイングボディなどのラインアップが用意されています。4トン車のフルキャブ・標準ボディには全長6.2m・全幅2.12mの荷室が搭載されています。
UDトラックスの中型トラックシリーズ・コンドル
UDトラックスは小型トラック同様に中型トラックの製造を行っておらず、いすゞからOEM供給されたフォワードをコンドルとして販売していますのでコンドル同様のラインアップが用意されています。
2017年の道交法改正や増加するAT限定免許で細分化する免許区分
2017年に行われた道路交通法改正で新たに準中型免許が新設され、免許区分は普通・準中型・中型・大型の4つに細分化されました。宅配業務に広く用いられる小型トラックやルート配送のフィールドで活躍する中型トラックを運転する際には、運転資格が異なることに注意する必要があります。
宅配業務などで活躍するトラックを運転するのに必要な免許区分は?
4つに細分化された各免許区分で運転できるトラックの条件は次に挙げるとおりです。
・普通免許:車両総重量(3.5トン未満)・最大積載量(2トン未満)
・準中型免許:車両総重量(7.5トン未満)・最大積載量(4.5トン未満)
・中型免許:車両総重量(11トン未満)・最大積載量(6.5トン未満)
・大型免許:車両総重量(11トン以上)・最大積載量(.5トン以上)
運転資格には最大積載量以外にも車両総重量の影響を受けるため、小型トラックや中型トラックで宅配業務やルート配送業務を行う際にはハンドルを握るトラックの最大積載量と車両総重量を確認する必要がありますね。
小型トラックの運転に必要な免許区分
小型トラックのなかでも輸送業務に用いられる2トン車は最大積載量2トンですが、2017年の道交法改正後に取得した普通免許は最大積載量2トン未満の運転資格しかないので、準中型免許が必要となります。
しかし2007年以前の普通免許は8トン限定の中型免許、2017年以前の普通免許は5トン限定の準中型免許の扱いになるため普通免許で2トン車を運転することが可能です。
中型トラックの運転に必要な免許区分
通称4トン車と呼ばれる中型トラックは準中型免許でも運転可能ですが、準中型免許は車両総重量7.5トン未満までの運転資格であるため、7.5トン以上の車両総重量の中型トラックは運転できず中型免許が必要となります。
2007年以前に取得した普通免許であれば車両総重量8トンまでの4トン車が運転できますが、4トントラック運転には中型免許以上の免許区分が必要だと捉えるべきでしょう。
小型・中型クラスとはいえトラックの車両価格は決して安いものではない!
小型トラックや中型トラックを購入して宅配業務やルート配送業務への参入を予定している方にとって、車両購入費用の捻出や新車注文後の納車期間は頭の痛い問題だと言えるのではないでしょうか?
小型・中型トラックと言っても車両価格の経済的負担は決して小さなものではありませんし、必要な架装を搭載するとそれだけ費用が上昇します。
費用対効果の高い小型・中型トラックの導入方法とは?
しかし小型・中型クラスのトラックは国内で非常に多く運行しているため、中古トラック市場には膨大な台数の小型トラックや中型トラックが流入しています。小型トラックや中型トラックは中古トラック販売店の主力商品と言っても過言ではないほど多くの車両が取り扱われており、小型・中型クラスのトラックは中古トラック販売店で購入するのが効率的だと言えるでしょう。
中古トラック販売店の有効活用で小型・中型トラックの効率的導入が可能!
活況を呈する宅配便業務やルート配送業務への参入は大きなビジネスチャンスへのチャレンジだと言えますが、初期投資をできるだけ控えて参入することでより大きなリターンを得られると言えるでしょう。
ニーズと注目が高まる宅配業務やルート配送業務への効率的な参入のために中古トラック販売店で取り扱われる中古小型トラックや中古中型トラックを活用してみてはいかがでしょうか?
まとめ
中古トラック市場のなかでも小型・中型クラスのトラックは最も品揃えが厚い主力商品だと言えますので、宅配業務やルート配送業務への新規参入時やトラック乗り換えの際には次に挙げる3つのポイントに注意して中古トラック販売店を有効活用して下さいね。
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- 宅配業務には小型、ルート配送業務には中型トラックが向いている
- 小型トラックは準中型以上、中型トラックは中型以上の免許が必要
- 小型・中型トラックの購入は中古トラック販売店の活用がおすすめ