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マイクロバスの定員・乗車人数・座席数・ミニバスとの違い|免許・人気車種・レンタル

近年、公共交通の縮小や団体移動の増加にともない、コンパクトなバスの需要が高まっています。マイクロバスは「大型バスより小さいバス」という漠然としたイメージはあるものの、座席数や運転資格など細かい点が曖昧で分かりにくいですよね。
そこで本記事では、マイクロバスの乗車定員や車両区分、運転するための免許について詳しく解説しています。また中古市場で人気のマイクロバスの車種も紹介しているので、購入を検討している人はぜひ最後まで確認してみてください。

マイクロバスとは

マイクロバスとは?
マイクロバスは、乗車定員が18〜22名程度(正座席)のバスで、車両のタイプによって座席数や設備が異なります。一般的には、短い距離の移動や送迎用のシンプルなモデルから、観光仕様の豪華なタイプまで幅広く展開されています。観光仕様では、テレビやビデオ、カラオケ、ボトルクーラーなどの設備が備わっているものもあり、用途に応じて選択可能です。
小型バスに比べて導入コストや維持費が抑えられるため、企業や団体の送迎用としても人気があります。
また、マイクロバスの名前はトヨタの商品名が定着し一般化した和製英語で、英語ではMiniBus(ミニバス)と呼ばれます。

マイクロバスに対するニーズが高まりを見せている?

人口減少や公共交通機関網の発達の影響で、路線バスの利用者数は年を追うごとに減少する傾向にあります。路線バスを運営するバス会社は路線存続をおこなうため、運営コストを抑えられる車両の小型化を推し進め大型バスからマイクロバスへの転換が図られています。

マイクロバスの用途


マイクロバスの用途はさまざまですが、多くの用途は下記の2つです。

1.団体での旅行
2.学校や会社のイベント

 

それぞれの用途について、具体的に紹介します。

1.団体での旅行

マイクロバスは、団体旅行に最適な移動手段の一つです。貸し切りができるため、ツアーバスのように他の乗客を気にする必要がなく、自由なスケジュールで旅行を楽しめます。目的地や観光スポットの滞在時間を自分たちで決められるため、柔軟な旅程を組めるのが大きなメリットです。

また、マイクロバスの車内には、カラオケやモニターなどの設備を備えたタイプもあり、移動中も快適に過ごせます。小さな子どもがいる場合でも、周囲を気にせずリラックスできるため、家族旅行やグループ旅行にも適しています。さらに、大人数で移動する際、自家用車を複数台使うよりもコストが抑えられ、経済的なのも魅力です。

2.学校や会社などのイベント

マイクロバスは、学校や会社のさまざまなイベントに加え、結婚式や送迎の場面でも活躍する便利な移動手段です。

学校では、部活動の遠征試合や競技大会、社会見学など、大人数の移動が必要な場面で利用されます。特に遠征試合では、選手や応援団が一緒に移動できるため、団結力を高める効果も期待できます。社会見学では、生徒と引率の先生がまとまって移動できることで、時間の管理がしやすくなり、スムーズな進行につながります。

会社では、新入社員の研修や企業視察、取材撮影、取引先の接待、忘年会・新年会といったイベントでの移動に最適です。特に研修や視察では、社員が同じ車内で移動することで情報共有や交流がしやすくなり、チームワークの向上にも貢献します。また、宴会後の帰りの足としても、マイクロバスなら複数人を一度に送迎できるため、安全かつ効率的です。

さらに、結婚式の送迎にもマイクロバスは大変便利です。ゲストをまとめて会場まで送迎することができ、特に遠方から来る方々にも快適な移動手段を提供します。このように、学校や会社、結婚式などのイベント小型バスや中型バスとマイクロバスの違い
バスにはマイクロバス・小型バス・中型バス・大型バスの車両区分が存在しますが、各車両区分のバスの大きさの目安は次に挙げるとおりです。、マイクロバスは移動をスムーズにし、快適な環境を提供する重要な役割を果たします。

マイクロバスの車両区分


マイクロバスには小型バスというイメージがありますが、実際には車両総重量8,000kg未満で最大積載量5,000kg未満の8トン車と呼ばれる中型車両をベースに作られています。そのため、マイクロバスは意外と大きなバスだといえます。

マイクロバスの座席数や定員は?

車両サイズは小さくないマイクロバスですが、観光バスや路線バスに用いられる大型バスが50人近い乗車定員を誇るのに対して、マイクロバスの乗車定員は18~29人と少なめです。
乗車定員数で比較するとマイクロバスは大型バスの半分以下のサイズとなるため、マイクロの名前が付けられたのではないかと考えられます。

小型バスや中型バスとマイクロバスの違い

バスにはマイクロバス・小型バス・中型バス・大型バスの車両区分が存在します。各車両区分のバスの大きさの違いは、以下の通りです。

車両区分 全長 全幅 全高 乗車定員
マイクロバス 7,000㎜ 2,100㎜ 2,800㎜ 18~29人
小型バス 7,000㎜ 2,300㎜ 3,300㎜ 21~25人
中型バス 9,000㎜ 2,500㎜ 3,500㎜ 25~28人
大型バス 10,000~11,500㎜ 2,500㎜ 3,700㎜ 45~53人

マイクロバスの運転に必要となる資格や免許


バスの中では小型として扱われるマイクロバスですが、一般的なトラックの車両サイズにたとえると中型トラックに相当します。そのため、普通免許では運転できません。
また、免許の運転資格には乗車定員の規制が存在し、10人以上の乗客が乗車するマイクロバスの運転には、中型免許以上の免許を保有する必要があります。
各免許の乗車定員は、下記の通りです。

免許区分 車両総重量 最大積載量 乗車定員
普通免許 3.5トン未満 2.0トン未満 10人以下
準中型免許 7.5トン未満 4.5トン未満 10人以下
中型免許 11トン未満 6.5トン未満 29人以下
大型免許 11トン以上 6.5トン以上 30人以上

マイクロバスの運転資格は複雑?

1970年の道路交通法改正までマイクロバスは普通自動車免許で運転できるバスとして扱われました。しかし、法改正で大型免許が必要となり、2007年の法改正で中型免許での運転が可能となりました。
1970年の法改正時に半年間だけ「マイクロバス限定大型免許」の交付がおこなわれ、現在でもこの免許区分は有効です。
2007年の法改正以前の普通免許は「8トン限定付き中型免許」として扱われています。しかし、乗車定員の条件を満たすことができないため、8トン限定付き中型免許ではマイクロバスの運転ができません。

また、定員29人以下でも中長距離の高速バスの3列シート車両は、重量の点から大型自動車に区分されますし、幼児の定員に2/3を乗算した人数と運転手、引率教員との合計が30人以上となる園児送迎用バスも大型自動車として扱われ、運転には大型免許が必要です。

さらに、旅客車両の運転には第二種運転免許が必要となるため、マイクロバスの運転に求められる運転資格は複雑です。

マイクロバスのメリット・デメリット


マイクロバスは、団体での移動に非常に便利な車両ですが、利用する際にはそのメリットとデメリットを理解しておくことが重要です。まず、マイクロバスの最大のメリットは、小回りが利く点です。これにより、狭い道や市街地でもスムーズに走行でき、移動がとても効率的になります。
また、短距離移動や送迎に適しており、グループ全員で快適に移動できるため、学校や企業のイベントに最適です。貸切利用の場合、他の乗客に気を使うことなくプライベート感を楽しみながら移動できる点も大きな魅力です。
さらに、一部のマイクロバスにはエンターテインメント設備が搭載されているため、長時間の移動でも退屈せずに過ごすことができます。自由に休憩や寄り道をしながら移動することもできるため、柔軟なプランが立てやすいのもメリットです。

一方、デメリットは、トランクルームがない車両が多いため、大きな荷物を積むスペースが限られている点が挙げられます。
また、定員ギリギリまで乗車すると座席の間隔が狭く、窮屈に感じることもあります。長時間の移動では、座席のクッション性やリクライニング機能が不足していると、快適さが損なわれることもあるため、利用目的や移動距離に応じた車両選びが大切です。

中古マイクロバス市場で人気のメーカーやモデルは?

マイクロバスは新車購入するよりも、効率的に購入できる中古トラック販売店から中古マイクロバスを購入するのがおすすめです。
中古マイクロバス市場で人気のモデルを紹介します。

日野:リエッセ

日野「リエッセ」は、1985年に発売されたレインボーの小型車種レインボーRB・AB系の後継モデルとして1995年に発表されたマイクロバスです。日野といすゞの共同出資で設立したジェイ・バスが製造するリエッセ(RX系)とトヨタからコースターのOEM供給を受けるリエッセII(B系)で構成されていますが、2011年以降はリエッセII(B系)のみの取扱いとなりリエッセ(RX系)は中古マイクロバス市場でしか入手できなくなっています。

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三菱:ローザ

三菱「ローザ」は、1960年の誕生から現在まで製造販売される三菱のマイクロバスです。特定バス・小型路線バス・ロケバスやキャンピングカーのベース車両としても広く用いられています。
4代目となる現行モデルは1997年に発表されたもので、中古マイクロバス市場での主流となっています。

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トヨタ:コースター

トヨタ「コースター」は、1969年の誕生から現在まで製造販売されるトヨタのマイクロバスです。車内空間の広さが高く評価され、国内だけでなく海外でも高く評価されています。
4代目となる現行モデルは2017年に24年ぶりにおこなわれたフルモデルチェンジで発表されたもので、中古マイクロバス市場での取り扱いは3代目モデルが主流となっています。

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トヨタ:ハイエースコミューター

トヨタ「ハイエースコミューター」は、商用バンとして知られるハイエースをベースにしたマイクロバスです。このモデルは、最大乗車定員が14人で、少人数の移動に適しており、幼稚園や保育園の送迎バスとしてよく利用されています。シートの配置や装備は効率的で、安全性と快適性を考慮した設計が特徴です。特に、乗員の安全を重視した機能が充実しており、教育機関や小規模な団体での移動に非常に便利な選択肢です。

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日産:シビリアン

日産「シビリアン」は、1971年から販売されたマイクロバスで、元々は「エコー」というモデルが前身です。
洗練されたデザインと機能性が特徴で、特にスマートな外観が人気を集めました。シビリアンは、当初いすゞ製のディーゼルエンジンを搭載していましたが、排ガス規制に適合しなくなったため、ガソリンエンジンのみのラインナップに変更されました。
残念ながら2021年に生産終了となり、現在では中古市場でしか購入できないモデルとなっています。

<日産 シビリアン  マイクロバス 在庫はこちら>

日産:キャラバン

日産「キャラバン」は、バン、ワゴン、コーチといった複数のタイプで提供されており、特に商業用や業務用としてトヨタのハイエースの競合車です。
ガソリンとディーゼルエンジンが選べ、長さが異なるロングとスーパーロングのホイールベースも設定されています。
キャラバンは国内外で人気があり、特に海外市場では「URVAN(アーヴァン)」として販売されています。日本からは香港、タイ、オーストラリアなどに輸出され、フィリピンやマレーシアでは現地生産されるなど、広い展開を見せています。

<日産 キャラバン  マイクロバス 在庫はこちら>

いすゞ:ジャーニー

いすゞ「ジャーニー」は、現在4代目にあたります。1993年にいすゞが乗用車の製造から撤退した後、日産・シビリアンのOEM供給車として提供されるようになりました。
2008年にはディーゼルエンジンモデルが登場しましたが、2010年には廃止され、現在はガソリンエンジンのみとなっています。排出ガス規制をクリアし、低公害車としての特徴を持ちながら、車内の騒音も抑えられるため、快適な移動を提供しています。
2021年には日産シビリアンが生産終了したため、ジャーニーも同様に生産が終了しましたが、今なお多くの現存車両が活躍しています。

<いすゞ ジャーニー  マイクロバス 在庫はこちら>

マイクロバスは中古トラック販売店での購入がおすすめ

マイクロバスは中古トラック販売店での購入がおすすめ
マイクロバスはメーカーや車種、グレードによって異なりますが、新車の車両価格目安が600~1,000万円と高額です。また、注文から納車までに時間がかかるため、新車購入のハードルがやや高いです。
そこで、車両価格や納車期間の面でメリットが多い中古トラック販売店から、中古マイクロバスを購入するのがおすすめです。
中古トラック販売店では、効率的にマイクロバスの導入ができますが、中古車両は車両ごとにコンディションが大きく異なるためしっかりとチェックする必要があります。

中古マイクロバス購入時の注意点

マイクロバスは荷物を積載するトラックと異なり多くの乗客が乗車しますので、一般的な中古トラックとは異なる見方で車両のチェックをおこなう必要があります。
中古マイクロバス購入前にチェックしておきたいポイントは次に挙げる3点です。

1.年式や走行距離
2.仕入れルート
3.どのような用途で使用されてきた車両なのか?

 

1.年式や走行距離

年式や走行距離でマイクロバスの全てのコンディションが掴めるわけではありませんが、年式や走行距離は車両価格に直結します。そのため高年式で走行距離が短い車両は車両価格が高くなるのも事実です。
どの位の年式と走行距離の車両であれば、予算内で購入できるのかを掴んでおくことが上手に中古マイクロバスを購入するコツだと言えます。
高年式で走行距離が短いのに不自然に安い車両などは、購入後に思わぬトラブルが発生することもあるので、しっかりと販売店のスタッフの話を聞くようにしましょう。

2.仕入れルート

中古トラック販売店では、前オーナーから直接仕入れた車両やオークションで仕入れた車両、仲介業者から仕入れた車両など、さまざまなルートで中古車両を仕入れています。前オーナーの使用状況が判る車両であれば、中古トラック販売店のスタッフが車両コンディションをしっかり把握していることが期待できます。
中古マイクロバスが、どのような経緯を辿って中古トラック販売店で取り扱われているのかを販売店のスタッフに確認してみることも重要です。

3.どのような用途で使用されてきた車両なのか?

マイクロバスのコンディションは個人所有・レンタカー・宿泊施設の送迎用など、オーナーの使用方法で大きく異なってきます。また沿岸地区で使用されていた車両は塩害の影響を受けている可能性がありますし、温泉地で使用されていた車両は硫黄ガスの影響を受けている可能性があります。
使用されていた場所によって年式以上に劣化が進んでいる可能性もありますので、どこでどのような用途で使用されていたかもしっかりと確認しましょう。

トラック流通センターではマイクロバスの販売も

トラック流通センターでは、マイクロバスの販売もおこなっています。
トラック流通センターは、中古マイクロバスの購入を検討している方に最適な販売店です。さまざまな車種やモデルを用途に応じて簡単に検索でき、中古マイクロバスをはじめ、多彩な選択肢の中からお探しいただけます。複数のメーカーから選べるので、ご希望にぴったりのマイクロバスを見つけることができます。

もしお探しのモデルが見つからない場合でも、全国の在庫から提案を受けることができ、さらに納車後の保証が最大1年ついているため、購入後も安心です。
中古マイクロバスの購入を検討している方は、トラック流通センターをぜひ確認してみてください。

バスの在庫はこちら(トラック流通センター)

マイクロバスについてのよくある質問


マイクロバスについてのよくある質問をまとめました。

マイクロバスと小型バスの違いは?

マイクロバスと小型バスの違いは、主に車内の配置やサイズにあります。両者は定員や全長にほとんど差はありませんが、マイクロバスには補助席が設置されていることが特徴で、小型バスにはほとんどありません。また、マイクロバスのシート配列は通路を挟んで1席と2席の配置ですが、小型バスは両側に2席ずつ並ぶ形です。

さらに、車幅や車高も異なり、マイクロバスは幅2.1m、車高2.8mに対して、小型バスは幅2.3m、車高は3.3mとなっており、少し広く、より高い車内空間が確保されています。

このため、車内空間の広さや用途に応じて選ぶことができますが、マイクロバスは主に送迎用、小型バスは観光用に適していると言えるでしょう。

<あわせて読みたい>
小型バス(小型観光バス)とマイクロバスの違いとは?定員やサイズ・料金を比較してみた

中古車の購入とレンタルはどっちがよい?

マイクロバスを利用する際、購入とレンタルのどちらが適しているかは、利用目的や頻度によって異なります。

レンタルの場合、必要な時にだけマイクロバスを借りることができるため、短期間での使用には非常に便利です。たとえば、イベントや社員研修、結婚式などで一時的に移動手段が必要な場合に適しています。レンタカーの料金は1日あたり35,000円程度で、ハイシーズンや長期レンタルでは料金が変動することもあります。しかし、レンタルの場合、自分の希望する車種や車両の種類が必ずしも手配できるとは限らない点は注意が必要です。

一方、中古車を購入する場合は、長期利用を想定している方に向いています。中古車の価格は200万~300万円程度が相場で、購入後は税金や保険料、車検費用、燃料費、点検費用などの維持費が必要です。レンタルの料金が高くなりがちな場合は、数ヶ月以上の長期利用で購入の方が費用対効果が高いこともあります。ただし、購入後はマイクロバスの状態やメンテナンスの管理が重要になります。

最終的には、利用の頻度や期間に合わせて、レンタルか購入かを決めると良いでしょう。

まとめ

マイクロバスは、乗車定員が18〜22名程度(正座席)のバスで、旅行や学校・会社のイベントで使用することが多いです。運転するには中型免許以上が必要で、普通免許だけでは運転できません。
マイクロバスを購入する際には中古トラック販売店を利用して中古マイクロバスを購入するのがおすすめです。しかし、中古車両だけに購入前の車両確認は、慎重におこなう必要があります。。中古マイクロバスの購入時のチェックポイントは次に挙げる3つですので、しっかりと確認して良好なコンディションの中古マイクロバスの購入をおこなって下さい。

  • 経年劣化の概要を掴みやすい年式や走行距離の確認
  • 仕入れルートは使用状況やメンテナンス状況を探る手掛かりとなる
  • どこでどのように使用された車両かを知れば劣化状態を予想できる

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