車両購入時に気になる耐用年数!中古ダンプカーの耐用年数は短い?長い?
リーズナブルに購入したダンプカーでも耐用年数が短いのでは高い経済効果を得ることができませんので、中古トラック販売店で取り扱われる中古ダンプカーの耐用年数について考えます。
そもそも車両の耐用年数とは?
一般的に耐用年数という言葉に対して「購入から何年間使用できるのか?」や「何万キロまで走るのか?」など車両が寿命を迎えるまでの期間や走行距離をイメージしがちです。確かに耐用年数は使用に耐えられる年数を指すものですから一般的なイメージは間違っていないと言えますが、業務車両であるダンプカーには会計処理上の減価償却が関わってくるため耐用年数を単純に捉える訳にはいかないと言えます。
中古ダンプカーの耐用年数は「会計処理上の耐用年数」と「実際の使用限度としての耐用年数」2つの意味を指す言葉であると言えるでしょう。
会計処理上の耐用年数とは?
業務車両であるダンプカーは固定資産として扱われますが、車両の資産価値は時間の経過と共に失われるものであるとして扱われます。ダンプカーの購入費用を購入年度の経費として計上することはできませんが、国税庁の定めた耐用年数の期間内は減価償却費として計上し会計処理を行えます。
実際には会計処理上の耐用年数を超過したものでもダンプカーは使用可能であるのが一般的ですが、減価償却は耐用年数内でしか行えないので、耐用年数に達した時点で購入したダンプカーは減価償却が完了するため経費として計上することができなくなります。
つまり会計処理上のダンプカーの耐用年数とはダンプカーの購入費用を経費として計上できる期間を指すものだと言えます。
新車のダンプカーと中古ダンプカーの耐用年数の違いは?
新車で購入したダンプカーは新車登録時から耐用年数のカウントダウンが開始され、国税庁が定める耐用年数内で減価償却を行い耐用年数に達したダンプカーは会計処理上の資産価値を失います。
中古トラック販売店で取り扱われる中古ダンプカーは新車登録時に発生する耐用年数の残存期間内のものや、既に耐用年数を超過したものなど様々な状態で取り扱われています。しかし中古ダンプカー購入に対しても購入費用が発生するため仮に、新車登録時からの耐用年数を超過した中古ダンプカーでも購入すれば新たな資産価値が発生します。
ただし新車で購入したダンプカーの耐用年数と中古ダンプカーの耐用年数は算出法が異なるため、新車のダンプカーと中古ダンプカーの法定耐用年数は異なります。
新車と中古では耐用年数の算出方法は異なる?
国税庁の定めるダンプの法定耐用年数は新車登録から4年に定められており、4年間で減価償却を行い4年を超過したダンプは減価償却を完了し会計処理上の価値を失います。中古トラック販売店で取り扱われる中古ダンプは新車登録から4年以内のものや4年を超過したものが混在しますがそれぞれの耐用年数の算出は次のように行います。
新車登録から4年以内のダンプの耐用年数算出法
新車登録から4年以内で登録時に発生する耐用年数の残存期間が残っているダンプの残存期間は「(法定耐用年数-経過した年数)+経過年数の20%に相当する年数」で産出します。仮に登録後2年が経過している中古ダンプの耐用年数は(48ヶ月-24ヶ月)+24ヶ月の20%=28.8ヶ月(2.4年)となりますが、端数は切り捨てとなるため耐用年数は2年となります。
新車登録から4年を超過したダンプの耐用年数の算出法
新車登録から既に4年が経過した中古ダンプの場合は、「法定耐用年数の20%に相当する年数」が新たな法定耐用年数となります。ダンプの法定耐用年数は4年ですから48ヶ月の20%である9.6ヶ月となり1年に満たない耐用年数が算出されます。
しかし耐用年数が2年を下回る場合は2年の耐用年数が適用されるため新車登録時の耐用年数を超過した中古ダンプを購入した場合でも2年の耐用年数が発生します。つまり中古トラック販売店で取り扱われている全ての中古ダンプは最低2年の耐用年数が適用されると言えます。
ダンプカーの使用限度としての耐用年数は?
既に紹介したとおり国税庁は新車で購入したダンプカーに対して4年間の耐用年数を定めていますが、あくまで会計処理上の耐用年数であることは中古ダンプ購入時に最低2年の耐用年数が発生することで明らかで、法定耐用年数と実際の使用限度としての耐用年数は異なるものであると言えます。
法定耐用年数は時間の経過で量りますが、使用限度は時間ではなく走行距離を目安にするべきだと言えるでしょう。
ダンプは過酷な状況で使用されますが、製造技術の向上と共にダンプの耐久性も向上しているため耐用年数は延びており、一般的には走行距離が50~70万キロで使用限度に達すると言われています。
耐用年数は延ばすことが可能!
大型トラックの利用限度は70~80万キロだと言われていますが100万キロを走るケースも存在するなど、一般的な利用限度は目安に過ぎないといえます。これはダンプカーも同様ですので使い方によっては一般的な使用限度を上回る耐用年数を実現することも可能だと言えるでしょう。
ダンプカーの耐用年数を延ばす方法とは?
中古車両は前のオーナーの使用方法やメンテナンスで車両コンディションが異なりますが、コンディションの良い中古ダンプを手に入れ、購入後の取り扱い方でダンプカーの使用限度、つまり耐用年数を延ばすことも可能です。
しっかりとしたメンテナンスは耐用年数を延ばす
メンテナンスを定期的に行い油脂類や消耗パーツの交換をしっかりと行うことはダンプの使用限度を延ばし耐用年数を延ばすことに繋がります。可動式の荷台を搭載するダンプカーは駆動系と共にダンプ装置に対しても大きな負荷がかかるためダンプ機能を持たないトラックよりもシビアなメンテナンスが求められます。
しかしこまめに丁寧なメンテナンスを行うことでダンプの使用限度と耐用年数を延ばすことができるので、しっかりとしたメンテナンスはダンプの維持には非常に重要なポイントだと言えます。
トラックの寿命に大きく影響!暖機や日常メンテナンスの効果や必要性とは?
運転方法は耐用年数に大きく影響する
急発進・急加速・急停車は車両に大きな負担をかけるため、使用限度を短くする原因となりかねません。またダンプ機能で積み荷を降ろす場合も急なダンプを行うと思いがけない事故に繋がる可能性がある上にダンプ機能に対しても大きな負担をかけることになります。
また始業時にはしっかりと暖気運転を行い、十分にエンジンを温めてからゆっくり発車することを心掛けるだけでもエンジンや駆動系への負担を軽減することができます。運転やダンプ操作はゆとりをもって行うことは安全運転・安全作業に繋がると共にダンプの寿命、使用限度や耐用年数を延ばすことにも繋がります。
法定と実質の耐用年数は異なる!お得なダンプカー購入は中古トラック販売店で!
法定耐用年数が2年と言われると「2年しか使えないダンプなのか?」と不安を感じてしまいますが、会計処理上の減価償却期間を指す法定耐用年数と実際の使用限度を指す耐用年数は全くの別物ですので安心して下さい。
既にふれたとおり使用限度としてのダンプの耐用年数は70~80万キロだと言われており、中古ダンプを購入した場合でも十分業務車両として活用することができます。また仮に低年式の中古ダンプを購入した場合でも2年の会計処理上の法定耐用年数が発生するため、2年間は減価償却費を経費として計上することが可能です。
新車のダンプカーは車両価格が非常に高価である上に法定耐用期間が4年しか設定されていないことから、ダンプカーは中古トラック販売店でリーズナブルに購入することで高い経済効果を得られると考えられます。
まとめ
ダンプの耐用年数には会計処理上の耐用年数を指す法定耐用年数と実際の使用限度を指す耐用年数の2つが含まれ、複雑な印象を受けますが耐用年数の要点は以下の4点だと言えるでしょう。
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- 車両耐用年数は法定耐用年数と使用限度の2つの意味を持つ
- 会計処理上ダンプの耐用年数は新車で4年、中古ダンプは2年以上
- 耐用年数はメンテナンスや運転・操作の仕方で延長できる
- 中古トラック販売店での購入が効果