【完全ガイド】トラックのリースのメリット・リースの種類・料金相場を解説|購入やレンタルとの違い
そこで今回は、リースの仕組みやメリット・デメリット、料金相場、リース契約後の選択肢などについて解説します。トラックのリースが気になるけど、一歩踏み出せないという方はぜひ参考にしてみてください。
トラックのリースとは?
リースとは、一定の金額(月額料金)を毎月支払い、機械や設備、自動車などを借りられるサービスです。リース会社のなかにはトラックを扱うところも多く、平ボディから冷凍車・高所作業車などさまざまな車種を取り扱っています。
トラックのリースを利用すれば、購入よりも維持費をかけずに、新車を使うことも可能です。ただし、トラックのリース価格は、乗用車に比べると高く、新車でのリースは高額となる可能性があります。
新車のトラックリースの料金相場は、次のとおりです。
・小型トラック:月額7万円〜
・中型トラック:月額12万円〜
・大型トラック:月額20万円〜
リースの種類
リース契約には、「ファイナンスリース」と「メンテナンスリース」の2種類があります。それぞれのサービスの特徴を解説します。
ファイナンスリース
ファイナンスリースは、最低限の料金を支払うトラックのリースです。
希望する車種をリース会社が購入し、ユーザーが長期契約します。契約満了後には、所有権をリース会社から自社に移すことも可能です。
支払い料金に含まれるのは以下の通りです。
・車両代金
・付随する税金(自動車重量税、自動車税など)
・各種保険料(自賠責保険など)
・車検代(自己負担のケースもあり)
トラックを点検したり、整備したりする際は、その都度費用を負担することになります。
ファイナンスリースのメリット
ファイナンスリースのメリットは、点検や整備の費用がリースに含まれないため、毎月の支払額を抑えられる点です。
月々の支払いを抑えながら、すぐにトラックを導入したい状況のときに適しています。
ファイナンスリースのデメリット
ファイナンスリースのデメリットは、トラックの点検・車検、故障の際に、まとまった費用が必要になることです。車検に向けて費用を積み立てておく必要があり、突然の故障に対応できる資金の用意も求められます。
メンテナンスリース
メンテナンスリースとは、ファイナンスリースの料金項目に加え、メンテナンス費用が含まれるリースです。エンジンオイルの交換やバッテリー、タイヤなどの消耗品の交換などの費用がリース料に含まれるので、常にトラックを良好な状態に保てます。
支払い料金に含まれるのは、ファイナンスリースに加えて、以下の項目です。
・定期点検
・車検
・故障時の修理
・消耗品(タイヤ、バッテリーなど)の交換
メンテナンスリースは、ファイナンスリースに比べると、月額費用が高くなります。ただ、車検や点検、故障時などのメンテナンスも任せられるため、安心です。
月々の費用をなるべく抑えたい方は、ファイナンスリースを利用しましょう。
メンテナンスリースのメリット
メンテナンスリースのメリットは、車検や故障時に大きな支出が発生しないことです。年間にかかる車両の維持費が明確なため、経営資金の管理が容易になります。
ほかにも、車検や点検の時期、任意保険の契約などの管理も、総括して任せられます。煩雑な管理業務を委託できるのも大きな魅力です。
メンテナンスリースのデメリット
メンテナンスリースのデメリットは、ファイナンスリースと比較すると月々の支払額が増えることです。経営上、月々の経費を抑えたい場合には向かないかもしれません。
トラックリースのメリット・デメリット
ここでは、トラックのリースを利用するメリットとデメリットを紹介します。場合によっては、購入やレンタルが向いている方もいるかもしれません。詳しく見ていきましょう。
<h3>トラックリースのメリット
まずは、トラックリースのメリットを確認していきましょう。
契約から納車までが早い
リースには審査がありますが、審査から契約、納車までのスピードが早い点がメリットです。
また、トラック購入の際には、まとまった額を用意する必要があります。リースであれば、月額固定料金のため、購入に比べると多額の資金が不要です。
節税対策に繋がる
リースにかかる費用は、100%経費として計上でき、節税対策に繋がります。トラックの所有者はリース会社で、サービス利用者は、業務に必要なものを借りていることになるため、必要経費として計上できるという仕組みです。購入した場合は、トラックの所有者は自社、またはご自身となり、固定資産として計上しなければなりません。
車種やサイズによりリース額は異なりますが、月に15〜30万円を経費に計上できるのは、大きな節税となります。
長期契約にすれば毎月のリース料が安くなる
車両によりますが、総支払額を購入するより費用を安く抑えられます。
例)車両総額500万円のトラックをリース契約した場合
残価を引いた残りと金利を月々払っていくことになります。残価とは、トラックを契約期間満了時に買い取る最低価格のことです。
車両価格500万のトラックに対し、残価が100万円に設定されれば、残りの400万円が支払額となります。
なお、リース期間終了後、買い取りをしたい場合は、この残価を支払う必要があります。
<h3>デメリット
次に、トラックリースのデメリットを確認していきましょう。以下のデメリットを解消するためには、レンタルや購入の方が向いている場合もあります。
走行距離の超過は追加費用が必要
リース料金は走行距離によって変動します。リース満了時に規定の走行距離を超過していれば、追加で費用がかかるため注意しましょう。
事故や故障の際の費用は自己負担
リースの契約内容にもよりますが、事故や故障が発生した場合、全額ユーザー負担となります。また、万が一廃車になった場合も途中解約扱いになるため、違約金が発生します。
途中解約は原則不可
トラックのリース契約では、途中解約が原則不可となります。そのため、利用期間を明確にしておくことが重要です。どうしても解約が必要な場合には、違約金が発生します。
利用期間が読めず、途中解約の恐れがある場合は、レンタルでの利用が安全です。
カスタマイズや自己判断によるメンテナンスは不可
リース車両の所有権はリース会社にあるため、勝手なカスタマイズなどはできません。
リース会社によっては、企業のロゴ入れが可能なところもあります。ただ、一般的なパーツの変更などのカスタマイズは自由にできないことがほとんどです。
また、自己判断でメンテナンスを依頼できないケースもあるため、リース契約の際には必ず契約書の内容をよく読んで確認しましょう。
レンタルとの違い
リースもレンタルもトラックを自分では所有せず、借りるという点では同じです。しかし、サービスの詳細を見ると、さまざまな違いがあります。
リースとレンタルの違いを以下の表にまとめました。
リース | レンタル | ||
期間 | 長期間(半年〜数年) | 短期(1日〜長くて数ヶ月) | |
所有者 | リース会社 | レンタル会社 | |
支払い | 毎月定額払い | 都度払い | |
修理費用 |
メンテナンスリース | リース会社 |
レンタル会社 |
ファイナンスリース | 自社 | ||
解約の可否 | 無料での解約は不可。解約料金が必要となる | 規定日までの解約が可能 | |
カスタマイズ | 基本的に不可 (契約によっては可能) |
不可 |
リースは長期的に借りる予定がある場合に向いており、短期間の場合は、レンタルの利用がおすすめです。
サービスの特性上、リースは、サービス利用者を特定の相手としており、利用者が車種や仕様を選び、リース会社が希望の新車を購入する流れとなります。一方で、レンタルの場合は、レンタル会社がすでに持っているトラックから選択するという違いがあります。
購入との違い
トラックを導入するときには、新車や中古車を購入する方法もあります。リースと購入の違いを以下の表にまとめました。
リース | 購入 | |||
期間 | 長期間(半年〜数年) | 永久的 | ||
所有者 | リース会社 | 一括払い | 自社 | |
分割払い | クレジット会社または販売会社 | |||
修理費用 |
メンテナンスリース | リース会社 | 自社 |
|
ファイナンスリース | 自社 | |||
解約の可否 | 無料での解約は不可 解約料金が必要となる |
所有物のため解約の概念はなし | ||
カスタマイズ | 基本的に不可 | 可能 |
リースでは、購入と同様に好きな車種を選べて新車を導入できます。また、リース終了後にトラックを買取しない場合、あらかじめ車両の価値をリースの月額費から差し引くことができます。新車の購入より月額の支払い額が軽減できるのは良い点です。ただしリースにすると、契約期間中は気軽にトラックを手放せないことはデメリットかもしれません。購入したトラックであれば、好きなタイミングでトラックを手放せます。また、自由にカスタマイズできるのも魅力です。
トラックリース時に必要なもの
中古トラックのリース契約には、下記のものを事前に準備しておくと、手続きがスムーズにおこなえます。
■準備しておくもの
・実印
・印鑑証明
・登記簿謄本
・銀行口座カード
・車庫証明
・委任状
また、リース会社にもよりますが、審査の際に、以下の書類を求められる場合があります。リースの審査時は、会社の情報や事業内容がより透明化されていることが重要です。
■必要となる可能性のある書類
・決算書
・確定申告書
・営業許可証
トラックリースの料金相場
トラックリースの料金相場は、トラックの種類やサイズによって異なりますが、7〜40万円ほどと考えておくとよいでしょう。
車種 | 月額リース料金相場 |
アルミバン小型 | 15万円ほど |
アルミバン中型 | 18万円ほど |
アルミバン大型 | 35万円ほど |
ダンプ小型 | 12万円ほど |
ダンプ中型 | 15万円ほど |
ダンプ大型 | 35万円ほど |
冷凍冷蔵庫小型 | 20万円ほど |
冷凍冷蔵庫中型 | 25万円ほど |
冷凍冷蔵庫大型 | 40万円ほど |
トラクター大型 | 30万円ほど |
ミキサー車大型 | 35万円ほど |
トラックリース契約後の選択肢は3つ
リース満了後の車両の対応に関しては、主に以下3つの選択肢があります。
返却
再リース
買取
トラックを返却する
リース満了時、年式が古いトラック、今後は使用しないと判断した場合などは返却がおすすめです。トラックの耐用年数は乗用車よりも長いといえますが、長期間使用していれば少なからず劣化します。手放しても問題ないのであれば返却しましょう。
返却のメリット
返却のメリットは、次のとおりです。
定期的に新車に乗り換えられる
「返却」を前提とした「購入選択権無し」で契約すると毎月のリースの費用が安くなる
トラックの残価価値がリースの費用から引かれ、毎月の支払い費用を抑えられる
返却のデメリット
返却のデメリットは、次のとおりです。
「購入選択権有り」で契約し、リース終了後に返却する場合、本来よりも高い月額費を支払うことになる
トラックを再リースする
使い慣れたトラックを引き続きリース契約で利用したい場合には再リースを選択します。新しくリース契約する手間も省けるのがメリットです。
再リースのメリット
再リースのメリットは、次のとおりです。
買取時のような高額な費用が発生しない
再契約の手間がない
乗り慣れたトラックをそのまま利用できる
再リースのデメリット
再リースのデメリットは、次のとおりです。
一般的なリース期間よりも短く、契約更新時期が頻繁にあり、手続きが回数が増える
使用年数の長いトラックの場合、点検や修理費がかかる
ファイナンスリースの場合、まとまった費用が必要
メンテナンスリースの場合、月々のリース費用が増額ケースが多い
ファイナンスリースの場合、まとまった費用が必要です。メンテナンスリースの場合も、月々のリース費用が増額するケースが多いです。
トラックを買取する
リース契約したトラックの使用を長年続けたい場合は、再リースではなく買取がおすすめです。リース契約後に買取予定のある方は、リース契約時に「購入選択権有り」での契約をしましょう。
「購入選択権なし」で契約をしたものの、買取をしたい場合は、残りの残価を支払い、所有権解除を申請する必要があります。その後の流れとしては、リース満了後にリース会社から所有権解除に関する書類が送付されます。それらの書類に車検証、登記簿謄本などを持って所轄の陸運局で名義変更をすれば、事業所のトラックとしての登録が完了です。
買取のメリット
買取のメリットは、次のとおりです。
残価を支払い終わればトラックが所有物になる
少ない費用でトラックを購入できる
乗り慣れたトラックをそのまま利用できる
買取のデメリット
買取のデメリットは、次のとおりです。
「購入選択権有り」の契約となり、「購入選択権無し」の契約よりも月々の支払い額が高くなる
購入時に権利行使価格を支払う
リース終了後、まとまった資金が必要となる
よくある質問
トラックのリース時、カスタムや塗装はできますか?
リース契約後に返却する場合は、借りた当初の状態を保つ必要があるため、カスタムや塗装はできません。
ただし、契約やリース会社が設けるコースによっては、会社のロゴを入れられたり、一部のカスタムが可能な場合もあります。
リースは1日からできますか?
リースの場合、1日の契約はありません。リースは基本的に長期の契約となるため、1日のみを希望する場合は、レンタルの利用が向いています。
リース期間は平均どれくらいですか?
リースの平均期間は、1年から3年が一般的です。
中には、短めの半年や、長期的な5年というリース契約が可能な場合もあります。
再リースより買取の方がお得ですか?
場合によりますが、再リースの方がお得になる傾向にあります。
リース後に買取をする予定がある場合、「購入選択権有り」の契約を選択する必要があります。「購入選択権有り」の場合は、車両の残価が低く設定されるため、月々の料金が高くなってしまうためです。
再リースをする場合は、「購入選択権なし」が選択でき、車両の残価は高く設定されるため、月々の料金が抑えられるといえます。
ただし、メンテナンス費用を含まないファイナンスリースでの再リースの場合、使用年数が増えたトラックを再リースすることになるため、その分、メンテナンスに費用が発生する可能性があります。
トラックのリースに利息は発生しますか
トラックのリースでは、利息が発生します。
トラック流通センターでは、一括審査を通し、金利の低いリース会社を提案可能です。
トラックリースの流れ(トラック流通センターの場合)
流れ | 詳細 |
①お申し込み | 下記のページから申込書をダウンロードします。 必要事項を記載いただき、FAXでお申し込みください。 |
②審査 | 申込書の情報をもとに、数十社以上のリース会社に一括審査依頼をします。 |
③車両提案 | 審査の結果に基づいて最適な車両を提案いたします。 |
④試算 | 月々のお支払額などの試算をいたします。 |
⑤契約・納車 | 契約成立後、納車となります。 |
トラック流通センターでは、中古トラックに特化したリースサービスを行っています。数十社のリース会社と業務提携をしており、金利の低いリース会社とマッチング可能です。
与信がとおりやすいことも強みとなります。リースやローンを諦めていた場合も、一度お問い合わせください。
まとめ
今回は、トラックのリース契約について解説してきました。リース契約は、購入と比べて初期費用が抑えられます。
さらに、月額の固定料金で、契約によってはメンテナンス料も含まれるため、トラックを維持するのに負担がかかりません。
同じトラックを長期的に利用する予定がない方は、リースのメリットを多く受けられるため、今回の記事を参考にリース契約を検討してみてください。
トラック流通センターでは、中古トラックに特化した低金利のリースサービスを展開しています。気になる方は、こちらからぜひチェックしてみてください。
-
- トラックのリースには「ファイナンスリース」と「メンテナンスリース」の2種類がある
- リース契約はトラック購入に比べ、初期費用や維持費などの費用を抑えるメリットがある
- リース契約では、途中解約ができない点や、カスタマイズができない点には注意が必要
- トラックリースの料金相場は、車種やサイズによって異なる