とことんブログ とことんブログ

雪道・砂地・ぬかるみでトラックが立ち往生!スタック時の効果的な脱出方法と予防法とは?

雪道・砂地・ぬかるみでトラックが立ち往生!スタック時の効果的な脱出方法と予防法とは?国内で走行する限りトラックの走行中に砂地やぬかるみなどに差しかかるケースは珍しくなったと言えますが、冬季には雪道走行を行うケースもありますし、砂地やぬかるみなどを走行する可能性もゼロではないと言えるでしょう。
路面コンディションが悪い場所でトラックが立ち往生してしまうことをスタックと呼びますが、スタックした場合でも効果的な脱出方法を把握しておくことでセルフレスキューが可能となりますので、スタックからの効果的な脱出方法やスタックの予防法を紹介します。

トラックが立ち往生の状態に陥るスタックとは?

トラックが立ち往生の状態に陥るスタックとは?
路面コンディションが極端に悪い場所では、駆動輪が発生する駆動力が効果的に路面に伝わらず、トラックが前進も後退もできない立ち往生の状態に陥ることがあります。路面コンディションが悪い場所で立ち往生することを「スタックする」といい、一旦スタックすると自力では再発車できなくなるリスクも存在します。

しかしスタックした状態から効果的に脱出できる脱出方法やスタックに陥らないスタック予防法も存在するので、これらを知っておくことによって自力で脱出するセルフレスキューの実現も大きく期待できます。

トラックがスタックする原因は?

トラックはエンジン出力を駆動輪に伝え駆動輪から路面にエンジン出力が伝えられることで駆動力が発生しますので、駆動力の発生には路面コンディションが大きく影響すると言えます。

スタックはエンジン出力が路面に効率的に伝わらないことで発生し、スタックが発生すると駆動輪の空転が始まります。駆動輪が空転するとトラックは駆動力を得ることができず立ち往生することになります。

スタックの発生原因は、路面コンディションの影響で生じる駆動輪の空転だと言えるでしょう。スタックが厄介なのは空転する駆動輪によって路面コンディションがますます悪化し、スタックが重症になってしまう点だと言えます。

トラックがスタックしやすい路面コンディション

トラックのスタックは、路面コンディションの影響で生じる駆動輪の空転が原因で発生することは既に紹介しました。トラックがスタックしやすい路面コンディションというのは駆動輪が空転しやすい摩擦係数の低い状態であると言えるでしょう。

摩擦係数の低い代表的な路面コンディションとして、雪道やぬかるみが挙げられますが、駆動輪の接地面の強度が低い砂地などもトランクションを得ることができずにトラックがスタックしやすい路面コンディションだと言えます。

ぬかるみでトラックがスタックした場合の脱出方法

ぬかるみでトラックがスタックした場合の脱出方法
自動車の通行などで水分を含んだ土が撹拌され泥状になった状態をぬかるみと呼びますが、ぬかるみに溜まるぬかるんだ泥は強度がなく摩擦係数が低いことからトラックにとってスタックの発生リスクが高い危険な存在だと言えるでしょう。

ぬかるみでのスタックはセルフレスキューが困難

ぬかるみの泥はもともと摩擦係数が低い上にスタックし駆動輪が空転することで泥の粒子が細かくなり、駆動輪が空転するたびに脱出が困難になるという悪循環が生じます。

ぬかるみでのスタックの脱出方法は、トランクションを稼ぐためにチェーンを装着するなどの方法がありますが、ぬかるみの中でのチェーン装着は現実的ではないため、セルフレスキューが困難であると言えます。

ぬかるみでのスタックからの現実的な脱出方法はけん引

ぬかるみでスタックする駆動輪の前に石や砂を投入しトランクションを稼ぐ方法もありますが、スタックした場所の近くに都合よく石や砂がみつかる可能性も低いと考えられるため、セルフレスキューを諦めレスキュー車両に牽引してもらう方法が現実的です。

雪道でトラックがスタックした場合の脱出方法

雪道でトラックがスタックした場合の脱出方法
冬場は雪道走行を行う機会に遭遇するケースも多々ありますが、摩擦係数の低い道路コンディションの代表ともいえる雪道もトラックのスタック発生リスクが高くなります。また雪道は路面状況が確認し難くなるため脱輪の発生率も高くなり、脱輪によるスタックも発生します。

雪道でのスタックは雪の状態でセルフレスキューの方法が異なる

ひと口に雪道でトラックがスタックすると言っても、雪道でのスタックは雪の状態によっていくつかあり、セルフレスキューの方法も異なります。

・少しトランクションが稼げる雪:前進・後退を繰り返し振り子の原理で脱出する
・トランクションが稼げない雪:スコップで駆動輪の前の雪かきをして脱出する
・凍結した雪:道路脇に設置される滑り止め用の砂を使用して脱出する
・滑り止め用の砂がない場合:毛布やフロアマットを駆動輪の前に置き脱出する

脱輪してしまった場合はジャッキアップして脱輪したタイヤの下にものを敷き込み脱出する方法がありますが、無理な状況であればレスキュー車に牽引してもらい脱出することも考えましょう。

雪道でのスタック脱出時はスタック車両の動きに注意が必要

雪道でトラックがスタックした場合、セルフレスキューで脱出した後にトラックが思わぬ方向に滑り再びスタックするリスクがありますので、スタックから脱出した後も道路コンディションが良い場所に出るまでは慎重に運転することをおすすめします。

雪道走行時のトラックに降りかかるリスクと雪道の安全走行のポイントを大紹介!

砂地でトラックがスタックした場合の脱出方法

砂地でトラックがスタックした場合の脱出方法
国内ではトラックで砂地に侵入することはまずないと言えますが、砂地もスタック発生率の非常に高い路面コンディションだと言えます。ダカールラリーのカミオンクラスなどでトラックが砂漠を疾走するシーンが見られますが、競技用トラックでない限りトラックで砂地に侵入することはおすすめできません。

膨大な労力が必要となるが、砂地でのスタックはセルフレスキューが可能

砂地でスタックしたトラックのセルフレスキューは、駆動輪の周りの砂をかき出す作業に尽きると言っても過言ではありません。砂場でのスタックは駆動輪が傾斜に差し掛かかって発生するケースが多いので傾斜を緩くするためにひたすら砂をかき出します。

駆動輪前方の砂をかき出した後に石や木材、毛布やカーペットなどタイヤにトランクションを発生させられそうなものを設置して脱出します。トランクションが稼げてトラックが動き出したアクセル開度を維持し、コンディションの良い場所まで走り抜けるのがポイントです。

砂場でのスタックを牽引で脱出する際はレスキュー車の二次被害に注意

砂地での脱出にもレスキュー車の牽引は非常に効果的ですが、砂地の中まで侵入したレスキュー車がスタックする二次被害の発生リスクは低くないので、牽引で脱出する際にはレスキュー車の侵入ルートに気を付けることをおすすめします。

トラックの効果的なスタック回避策とは?

トラックの効果的なスタック回避策とは?
スタックしたトラックをセルフレスキューで脱出させることは不可能ではありませんが、車両重量が大きなトラックのセルフレスキューは簡単ではないのも事実ですのでトラックのスタックはできるだけ避けたいものです。

脱出のために膨大な労力を費やし時間を浪費するスタックの発生を回避することができる効果的なスタック回避策を紹介します。

冷静な判断と慎重な運転でスタックは回避できる

トラックのスタックを回避する運転方法として最も効果が期待できるのは、「進めるのか?スタックするのか?」を冷静に判断できる慎重な運転だと言えます。「良く判らないけどとりあえず進んでみよう!」という運転はスタックの発生率を向上させますので絶対に避けるべきだと言えます。

道路コンディションや路面コンディションが正確に掴めない場合は、一旦トラックを停車させ実際にドライバー自身がコンディション確認を行って進退を決めるなどの慎重さがスタック回避のポイントだと言えます。

必要アイテムが揃っているとセルフレスキューが効率的に行える

トラックがスタックした際、効果的にセルフレスキューを行うためには必要となるアイテムがいくつか存在します。

スタックからの脱出にはスコップは必須アイテムだと言えますし、チェーンやラダーがあれば効率的にセルフレスキューが行えますラダーがない場合でも毛布があれば代用することも可能ですので、スタックからの脱出には柔軟な頭脳も必要アイテムだと言えるでしょう。

最も発生率が高い雪道でのスタック対策に、冬場はトラックに滑り止め用の砂を積み込んでおくことも効果的だと言えます。備えあれば憂いなしがスタックの効率的なセルフレスキューだと言えるでしょう。

まとめ

トラックが立ち往生してしまうスタックはできるだけ避けたいシチュエーションですが、トラックのスタックを回避するためにはスタックの発生率が高い路面コンディションを掴んでおくことが重要です。

トラックのスタック発生率が高くなるのは次に挙げる3つのコンディションの路面です。

  • 摩擦係数の低い泥が溜まっているぬかるみ
  • トラックの自重で踏み固めると摩擦係数が低下する雪道
  • 路面強度がなくトランクションが稼ぎ難い砂地

関連する記事

  1. 中古トラック販売のトラック流通センター
  2. とことんブログ
  3. トラックドライバー情報
  4. トラブル事例・解決集
  5. 雪道・砂地・ぬかるみでトラックが立ち往生!スタック時の効果的な脱出方法と予防法とは?