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大型トラックで狭い路地から抜け出せない!そんなときの対処法

狭い路地に入り込んでしまったらどうする
皆さんも街中を歩いていると、非常に大型のトレーラーやトラックなどに遭遇されることがあると思います。こういった大型トラックで、例えば狭い路地に誤って入ってしまったりとか、その結果トラックが抜け出せなくなってしまったりしたようなときは一体どうしたらいいのでしょうか。
今回の記事のテーマは、大型トラックで狭い路地に入り、身動きが取れなくなった場合の対処法について詳しく解説をしていきます。

ドライバーは要注意!車両サイズの大きなトラックは小回りが利き難い!

ドライバーは要注意!車両サイズの大きなトラックは小回りが利き難い!
貨物自動車として高い積載能力が強く求められるトラックは必然的にボディサイズが大きくなるため、トラックのハンドルを握るトラックドライバーには一般ドライバーよりも高い運転技術が求められます。

しかしボディサイズが大きいことから基本的にトラックは小回りが利かず狭い路地の走行が苦手であるのも事実で、うっかり狭い路地には入り込みハンドル操作やアクセル・クラッチワークに四苦八苦した経験があるドライバーは少なくないのではないでしょうか?

トラックの操舵性能は最小回転半径の影響を大きく受ける

トラックが小回りが利かないのは、巨大な全長や全幅の影響を強く受けることに起因していて、一般的なトラックと特殊車両を区別する一般的制限値で定められた12m以内には抑えられているもののトラックの最小回転半径は大きな傾向にあります。

ボディサイズが大きくなるのに比例して最小回転半径も大きくなるため、小型トラックより中型トラックは小回りが苦手ですし、さらに大きな大型トラックは小回りが利かないと言っても過言ではありません。

車両区分別のトラックの最小回転半径目安は

既述のとおりトラックの最小回転半径はボディサイズに影響され、車両区分が大きくなるほど小回りが利かなくなりますが各車両区分の最小回転半径の目安は次のとおりです。

・小型トラック:4.4~6.8m
・中型トラック:7.2~7.5m<
・大型トラック:9.9~11.7m

最少回転半径が大きなトラックはハンドル操作にコツが必要

最少回転半径が大きなトラックはハンドル操作にコツが必要
最小回転半径が大きく小回りが苦手なトラックは、車両区分によって行うべきハンドル操作が異なります。

トラックのなかでは、比較的小回りが利く小型トラックの場合は乗用車と同じ感覚でハンドル操作が行えますが、全長や全幅が大きくなる中型や大型のトラックで小型トラックのようなハンドル操作を行うと動きが取れなくなる状態に陥る可能性が高くなります。

これはトラックの全長や全幅が大きくなるほど内輪差の影響を強く受けやすくなるからで、ハンドル操作のタイミングを誤るとトラックが立ち往生してしまい脱出不能な状態に陥りかねませんので注意が必要です。

車両全長が長いトラックに発生する内輪差も抜け出せなくなる原因となる

操舵輪である前輪が描く回転半径よりも駆動輪である後輪の描く回転半径が小さくなる現象は一般的に内輪差と呼ばれ、車両の全長や全幅が大きくなるほど内輪差の影響は強く現れます。

内輪差によって発生する代表的なトラブルとして巻き込み事故が挙げられ路上の通行人・自転車・バイク・車両などが被害を受ける事故をイメージしがちですが、巻き込み事故の発生リスクは上空にも存在し左右が下がったデザインの高架下などでの接触リスクも存在します。

事前に気付き実際に接触しない場合でもトラック前方が既に曲がり角に差し掛かっている状態からのリカバリーは非常に困難で、狭い路地で前進・後退を細かく繰り返すハメに陥ります。

乗用車よりワンテンポ遅くハンドルを切り始めるのがポイント

狭い路地や曲がり角でトラックが身動きできなくなるのを防止するためには、ハンドルを握るトラックの車両区分にマッチしたハンドル操作を行うことが重要ですが、一般的にはワンテンポ遅れてハンドルを切る癖をつけることでトラックが身動きできない状態に陥るリスクを下げることができます。

トラックが抜け出せなくなるリスク回避にはルート選びが重要となる

トラックが抜け出せなくなるリスク回避にはルート選びが重要となる
トラックが抜け出せなくなるリスクを回避する最も効果的な方法は非常に原始的ですが、「狭い路地に入らない」という原則を厳守することだと言えます。

定期便でいつも使用するルートが決まっている場合は、「どの道路を使用すれば走行難易度が低い」や「どの道路までならハンドルを握るトラックで入っていける」などを熟知できます。

しかし各地を転々と回る輸送業務であれば細かい道路事情を知らずに運転する機会が増えるものですので、事前に行うルート選択が非常に重要な意味を持つと言えるでしょう。

トラックが抜け出せなくなるリスクが潜む道路の特徴とは?

運転中のトラックで身動きがとれなくなる事態に陥らないためには、どのような道路に抜け出せなくなるリスクが潜んでいるのかをしっかり掴んでおくことが効果的です。直進する場合は道路の幅は広いに越したことはありませんが、極論を言えばトラックの全幅より広ければ直進することは可能です。

トラックが抜け出せなくなるリスクは曲がり角に潜んでおり、直線走行中の道路がどんなに狭くても右左折する道路が広ければトラックは曲がることが可能ですが、右左折する先の道路が狭い場合はトラックが身動きでない状態に陥ります。

トラックが抜け出せなくなった場合の解決法

トラックが抜け出せなくなった場合の脱出は侵入経路を逆走するルートになりますが、侵入経路の逆走は身動きできない状態からバックで戻るという非常に難易度の高い脱出ルートになるため次に挙げる方法で脱出することをおすすめします。

自分だけで解決しようとしないことが大事

無理に脱出するのは危険
結論から言いますと、まずそういった前後不覚の状態に陥ったときは、自分ひとりの力で何とかしようと考えないことが重要です。
例えば大型トラックなどで狭い住宅街などに迷い込んでしまった時は非常に焦ります。

それで自分の力で何とかしようとして無理にバックをしたりとか、狭いカーブを曲がろうと思ったりすると、車をぶつけたり周囲の建造物などを破壊したりといった事故に結びつく可能性も。

プロドライバーならそんなことは起きないんじゃないの?と思われる方もいるかもしれませんが、実はこれはトラックに乗る人だったら誰しも経験して通る道の一つだと言えます。

一人だけでなんとかしようとすると、事故の恐れも

狭い路地といってもバックができればまだ救いようがありますが、例えば狭いトンネルに入ってしまって身動きができなくなってしまったようなときは、運転手1人で脱出するのは非常に難しい状態になります。

特に後ろが見えないほど狭い路地でバックすることは大変危険です。後ろに歩行者や自転車などがいたとしたら焦って無理やりバックさせることで引っ掛けてしまったり、最悪巻き込んで死亡させてしまうといったような交通事故に発展するケースも考えられます。

まずは「諦める」ことを選択しよう

諦めましょう
こういった後方の視界が全く見えない状態でバックするしか抜けられない状態や何百メートルも住宅街をバックしなければならいような状態など、この状態から抜け出すのは不可能だと思ったときは、まず「諦める」決断をしましょう。自分自身を落ち着いて客観的に見ることによって、はっきりと無理だという結論に至ったら、ステアリングから手を離して運転することをやめましょう。

無理に車を動かして事故を起こす可能性があるのであれば、その時点で運転を放棄する必要があります。かといって、そういった状態でそのままトラックを放置していても通行の邪魔になりますので、速やかにそのトラックを移動させる必要が出てきます。

その場合どうしたらよいのか?対処方法をご紹介します。

警察官を呼ぶのが賢い選択

路地に入り込んだら警察官を呼ぼう
狭い路地に入り込んでしまった車をどうにかしたい時に登場するのは、なんと正義の味方の警察官です。まず運転が無理だと思ったら、落ち着いて車をその場に停止して警察に電話しましょう。あなたが110番通報すると「事件ですか事故ですか」というような問いかけを警察官の方からされますので、素直に自分の置かれている状態を話します。

警察官が到着したら、交通誘導をしてくれます。そのトラックが閉じ込められている路地に車が入ってこないように誘導してくれたりとか、トラックのバック自体も誘導しながら助けてくれますので、警察官を恥ずかしがらずに呼ぶという選択を行うことが重要です。

基本的に違反に問われることはない

大体こういったパニックに陥っているときに自分で何とかしようとすると、必ず事故が起こります。そういった危険を犯すのであれば、警察官を呼べば必ず来てくれますので、呼んでしまいましょう。お金を請求されることもありません。

当然、大型車両通行禁止の道路に頭から入っていれば違反切符を切られることになりますが、大型通行禁止の表示がないにもかかわらず狭い道路に潜り込んでしまった場合は、特に基本的にはお咎めはありません。「以後気をつけるように」というような注意は受けますが、何らかの違反に問われるということは基本的にはありません。

なので長時間その場で身動きが取れず他の人に通報されてしまうぐらいであれば、自分から警察官を呼んで誘導をお願いし、トラックの脱出を手伝ってもらうほうがいいでしょう。

脱輪してしまったときや、雪道でスリップしたときも警察へ連絡!

警察官としても、こういったような事案は緊急事態の一つですので、例えば車が田んぼに脱輪して落ちてしまった場合や雪道でスリップして車が登れなくなってしまったときと同様に、こういった車を安全に脱出させるのも警察官の重要な仕事の一つなんですね。

ですので決して恥ずかしがらず、パトカーを呼ぶというのは少し勇気がいるのですが、自分で無茶をして何とかしようとして事故に繋がるよりは、警察官を呼んでしまうことが重要になります。

うっかり大型トラックで狭い路地などに迷い込まない方法とは?

うっかり大型トラックで狭い路地などに迷い込まない方法とは?
トラックで身動きできくなった状況からの脱出には、非常に大きな労力が必要となり、精神的にも疲弊する上に膨大な時間をロスすることになりますのでトラックが身動きできなくなるような路地などは絶対に避けて通りたいものです。

しかし現実的にはトラックで身動きが取れなくなるトラブルは絶えることなく発生し続けているのも事実ですので、うっかり大型トラックで狭い路地などに迷い込んでしまう原因を掴んでおくことが重要だと言えます。

大型トラックで抜けられない道も大型車通行禁止でないケースも多い

国内の公道沿いは至る所に交通標識が設置されており、交通標識に表示されている情報を頼りにトラックを走行させることが可能です。

しかし実際には大型トラックで抜けられない道であっても大型車通行禁止ではないケースも多く、「通行が禁止されていない道だから大丈夫だろう」と侵入すると身動きできなくなってしまうケースは珍しくありません。

交通標識は重要な情報を収集できる便利な存在ではあるものの、過信しすぎるとトラックが身動きできなくなるリスクが潜んでると捉え、交通標識に表示される情報をあてにしすぎないように心がけながら運転することをおすすめします。

地図アプリは便利だが頼りすぎるのは危険!

インターネット網の整備が進みスマートフォンやタブレットなどの情報端末が普及したことから、地図アプリが非常に身近な存在となりアプリを活用しながらトラックを運行させるドライバーも少なくありません。

しかし、地図アプリは最短ルートを推奨する設定になっていることから、トラックでは通行できないルートが表示されるケースが珍しくないのも事実ですので便利な地図アプリですが過信したり頼りすぎるのは危険だと言えます。

中古トラック購入時にトラックの旋回性能は確認すべき

中古トラック購入時にトラックの旋回性能は確認すべき
コスパの高いトラック導入が行える車両調達方法として、中古トラック販売店を利用した中古トラック購入が行われるケースが増加しています。上手に中古トラックを選ぶためにはさまざまなチェックポイントが存在しますが、購入後にトラックで身動きが取れない状況に陥らないためにもトラックの旋回性能は確認しておきたいものです。

トラックの旋回性能はメーカーの公式サイトなどから得られる最小回転半径でも推測することはできますが、中古トラック販売店で実車確認をする際にはトラックの旋回性能を確認するためにも試乗することをおすすめします。

中古トラック販売店での実車確認時は可能な限り試乗しよう

中古トラック販売店で取り扱われる中古トラックの多くが既に輸送業務での利用歴のあるトラックであり、車両コンディションには個体差が存在しますので中古トラック購入の際には必ず実車を確認しておきたいものです。

実車確認の際にはエンジンを始動させ搭載する特殊装置や架装の稼働状況の確認を行うのも重要ですが、走行時のトラックの状態や旋回能力を知るためにも可能な限り試乗するべきだと言えます。

操舵性の高い中古トラック購入で路地にハマるリスクを軽減しよう

現在のトラックは、以前と比べると旋回能力が向上し小回りが利くものが増加しているとは言え、全長や全幅の大きなトラックが狭い路地などで立ち往生し身動きが取れなくなる状態に陥るトラブルは後を絶ちません。

中古トラック購入時にはしっかり試乗を行い、できるだけ旋回能力の高い車両を選ぶことが立ち往生で身動きできなくなるリスク回避に繋がりますので、操舵性の高いトラックを上手に見つけて安全に運行してくださいね。

まとめ

基本的に、自分で何とかしようとすると非常に混乱してパニック状態に陥りますので、正常な判断ができなくなりがちです。まずは落ち着いて自分の置かれている状態を分析し、いかに安全な方法で切り抜けるかということから考え始めるのが大切です。

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