トラックのアルミホイール磨きで用意するものや磨き方、コツを紹介!
トラックのホイールをアルミ製のものに変えている方もは多くいると思います。 スチール製と比べ軽くてサビに強く、なにより見た目の美しさが魅力的です。 そのため、こまめに洗って、美しさを保つ努力をしている方も多いのではないでしょうか。 しかし、気が付くとぽつりぽつりと白い点のようなものや濁ったような部分が出てきます。 いわゆる『白サビ』です。 白サビは、通常の手入れではなかなか落ちません。 毎日使用するトラック。 できればキレイな状態で維持したいものです。 そこで今回は、DIYでできるアルミホイールの磨き方をわかりやすくご紹介します。 順を追って解説するので、ぜひチャレンジしてみてください。
トラックのホイールは2種類に分かれる
そもそもトラックのホイールは、2種類に分かれています。アルミ製とスチール製です。
パッと見たときは、どちらがスチール製でどちらがアルミ製か、わからない方もいると思います。
しかし、特徴を知っておけば一目瞭然。
では、どのような特徴があるか、それぞれの違いを見ていきましょう。
アルミ製
原料にアルミ合金を使い、製造されたホイールをアルミホイールといいます。アルミホイールは、スチール製に比べて軽く、サビにも強い性質があります。
また、やわらかい素材なので、成型がしやすく多くのデザインがあるのも特徴です。そのため街で見かける様々なデザインのホイールのほとんどが、アルミ製となっています。
デメリットをあげるとすれば、やはり一番は価格の面でしょう。アルミ製のホイールは、スチール製に比べると、価格が高くなってしまいます。また、やわらかくて成型しやすいメリットの反面、強度や耐久性はスチール製に劣ります。そして、デザイン性の高さや美しさから、傷が付くととても目立ってしまうのも考え物です。
しかし、そのようなデメリットを考えても、個性を出したり、所有していてる満足感を得られるのが、アルミホイールの魅力といえます。
スチール製
スチール製のホイールは、鉄を主成分とする鉄鋼を原料としてつくられたものです。スチールホイールのことを世間ではよく『鉄チン(てっちん)ホイール』と呼んでいます。
スチールホイールの一番の特徴は、強度の高さです。
そのため、アルミホイールに比べ割れやクラックの入る可能性が低くなっています。
そして、アルミホイールより価格が安いのも魅力です。
しかし、その強度がゆえに加工がしづらく、デザイン性ではアルミホイールに劣ります。また、原料が鉄なので、アルミよりも重く、さびやすいなどのデメリットも。それらを踏まえても、強度の高さや価格の安さはひきつけられる部分なので、デザインなどに特に関心がないのであれば、スチール製がおすすめです。
トラックのアルミホイール磨きで用意するもの
トラックのアルミホイール磨きで準備するべきものは、以下のとおりです。
・ホイールを洗う洗剤
・スポンジや柔らかいブラシもしくは脱脂綿
・タオルやウエス
・コンパウンド
・手袋もしくはゴム手袋
ホイールを洗う洗剤は、ブレーキダストや鉄粉を除去する成分が入ったものが望ましいです。トラックの足回りは、ボディ以上に過酷な環境であり、ブレーキを踏むたびにブレーキパッド、もしくはライニングが削れて、トラックを止めようとします。つまりブレーキダストとも呼ばれる削りカスが、ホイールに付着してしまうのです。
そのような汚れを落とすために、ホイール専用の洗剤を使うようにしましょう。
スポンジなどのやわらかいものを使うのは、傷付き防止のためです。アルミ製の特徴でも述べたとおり、アルミはやわらかく、傷が付きやすくなっています。
そのため、硬いブラシなどで磨いてしまうと、すぐ傷が入ってしまいます。ホイールを洗う際は、必ずやわらかい素材で磨くようにしましょう。
コンパウンドとは、研磨剤のことです。コンパウンドを使用することによって、アルミホイールの表面を均一に磨き上げることができます。
またアルミホイール用の洗剤などは、とても強い洗浄力を持っているため、素手で使うと、手が荒れてしまうことがあります。
そうならないよう、ゴム手袋など水がしみ込まない手袋を使用するようにしましょう。
【なくてもいいけどあると便利なもの】
必ずしも必要ではないですが、あるとアルミホイールがよりキレイになるものをご紹介します。
・高圧洗浄機
・耐水ペーパー
・サンダー
高圧洗浄機を使うと、ホイールに付いた泥などの汚れを水圧で洗い流すことができます。
そのため、こすり洗いの負担を軽くすることが可能です。
耐水ペーパーは、表面を研磨するときに使用します。
耐水ペーパーがあると、表面を磨く作業が効率的におこなえるので、よりきれいに仕上げたい時におすすめなアイテムです。
しかし耐水ペーパーを使い研磨する場合、手作業でおこなわなければなりません。
きれいにしたいのであれば長い時間をかけ研磨する必要があります。
まとまった時間が取れない方や、手動でおこなうのは疲れてしまう方はサンダーを使ってみてはどうでしょうか。
表面を磨く作業を電動、もしくはエアを使っておこなえるのがサンダーです。
手作業で磨くより早くでき、均一に磨きやすいので購入しておくことをおすすめします。
トラックのアルミホイール磨きの手順と磨き方
トラックのアルミホイールを磨く手順は以下のとおりです。
➀ホイールを洗う
➁洗ったホイールを拭き上げる
③コンパウンドで磨く
④コーティング剤を塗る
⑤拭き残しがないよう拭き上げる
このなかでも特に重要なポイントが、ホイールを洗う作業と磨く作業です。
ではそれぞれの方法を詳しく見ていきましょう。
丁寧にホイールを洗う
まず、アルミホイールに付いた泥やほこりなどの汚れをキレイに洗い流します。汚れが残ったまま磨いてしまうと、不要な傷が付く原因となってしまうからです。
『せっかく時間をかけてホイールを磨いたのに、傷だらけになってしまった』、このようなことのないようしっかり洗うようにしましょう。
ホイールを洗うときに使う洗剤は、ホイール用のものがベストですが、なければ中性洗剤でもかまいません。
高圧洗浄機を使用する場合は、洗剤をかけ、高圧洗浄機で洗い流します。ただし、高圧洗浄機で洗い流すだけでは十分といえないので、併せて手洗いもおこなうようにしましょう。スポンジではしっかり洗えない細かい部分では、やわらかい歯ブラシを使って洗うのがおすすめです。
洗い終わったら、水分が残らないよう拭き上げをおこないます。
アルミホイールの磨き方
次に、アルミホイールを磨く作業です。
日常的によく洗っているホイールであれば、研磨剤で輝きを取り戻すことができます。
磨き作業の手順は、
➀研磨剤をスポンジやバフに取り、ホイールを磨く
➁ウエスなどでキレイに拭き取り、仕上がりを確認する
①、②の繰り返しです。
磨く際はウエスを使っておこないますが、なかには洗車用のスポンジや脱脂綿が使いやすいなどの声もあります。
そこは好みに応じて、試してみるといいかもしれません。
手作業で磨く場合は、根気のいる作業になります。白サビなど頑固な汚れは一度軽く磨いただけでは落ちず、同じ場所を何度も磨かなければなりません。
心が折れそうになる作業ですが、この手間が仕上がりに差を生み、満足感にもつながります。ピカピカになったホイールを想像し、ワクワクしながら作業を進めましょう。
アルミホイールを磨くときによく使用され、定評のあるものは、
・ブルーマジック
・ホワイトダイヤモンド
・ピカール
などです。
このなかで、ブルーマジックのみコンパウンドが入っていないため、他と比べると研磨力は少し劣りますが、サビや汚れなどを落とす成分により、キレイに仕上げることができます。
このような製品を使わなくても、コンパウンドのみでキレイにすることは可能ですが、汚れなどを落とすのみで、表面を保護する成分が含まれていません。
そのため、コンパウンドのみで磨いた際は、最後にコーティング成分が入ったもので、仕上げる必要があります。
研磨剤やコーティング剤は、豊富な種類が販売されています。そのため、自分のトラックのホイールに合ったものや、自分の使いやすいものを探してみるのもおもしろいのではないでしょうか。
そして最後に、コンパウンドやコーティング剤をキレイに拭き上げて終了です。
ワンランクアップしたアルミホイールにする磨き方やコツを伝授!
ワンランク上のアルミホイールにしたいなら、通常よりも研磨量を増やす必要があります。サビや汚れがひどい場合や光沢のあるピカピカの鏡面仕上げにしたい場合は、耐水ペーパーを使用し研磨しましょう。特にサビがひどい場合は、コンパウンドで磨いてもキレイにできません。
コンパウンドは粒子が細かいので、サビなどの頑固な汚れは、削り落とすことができないからです。
耐水ペーパーとは、『水に濡れても使える紙やすり』です。
ペーパーの裏側には数字が書いてありますが、これが粗さを表す 『番手』になり、数字が小さいほど粗く、大きいほど細かくなります。
耐水ペーパーで磨く際は『粗い目→細かい目』の順に使用しましょう。この順番を逆にしてしまうと、傷をつけたままになってしまい傷が目立ってしまいます。
アルミホイールを磨く手順は、800番から始め、1000番、1500番、場合によっては2000番で仕上げることをおすすめします。最初に800番を使ったときは、くすんで傷だらけになったように見え、心配になるでしょう。しかし番手を上げ研磨していけば、くすみはなくなっていくので安心してください。
耐水ペーパーを使用する際に注意したいポイントは、アルミホイールやペーパーを濡らして使用する点です。乾いた状態で使用すると、摩擦により熱が発生します。その熱により、アルミホイールが変色してしまうことがあるからです。そのため、必ず水に濡れた状態で使用するようにしましょう。最後に中目→細目のコンパウンドで仕上げます。
時間と根気のいる作業ですが、作業完了後にはアルミホイールが見違えるほどキレイになります。
特に鏡面磨きにしたい方は、妥協せず最後までしっかりと磨きましょう。
途中で妥協してしまうと、思ったような輝きを得られないだけでなく、場合によっては元の状態よりくすんでしまう可能性もあります。
アルミホイールを新品のようによみがえらせたい方や鏡面磨きをしたい方は、チャレンジしてみてはどうでしょうか。
電動工具を使えば作業時間を大幅に短縮できる
手作業で磨くのは大変だと感じている方は、電動工具を使うことをおすすめします。サンダーなどの電動工具を使えば、作業時間と労力を減らせます。
これまで解説してきたとおり、アルミホイールをピカピカにするには、時間と根気が必要です。
手作業でおこなうと疲れて集中力が途切れ、だんだん作業が雑になってくることで、キレイな仕上がりが期待できなくなってしまいます。
しかし、電動工具を使えば時間と労力を大幅に減らすことができます。キレイな仕上がりにするため特に効果的なのが、『サンダー』です。
サンダーとは研磨する際に使う工具であり、使用すれば耐水ペーパーで磨く作業を短時間でおこなうことが可能です。
ンダーの場合も耐水ペーパーと同様、粗い目のものから細かい目のものまで順番に使用します。ただし、サンダーでは細かい部分が磨けないため、広い面積をサンダーで磨き、細かな部分を手作業でおこなう必要がありす。そして、最後も耐水ペーパーと同様、中目→細目のコンパウンドを使って仕上げましょう。
このように、電動工具を使用すると時間や労力を減らすだけでなく、よりキレイに仕上げることができます。
定期的にアルミホイールを磨くのであれば、電動工具の購入も検討してみはいかがでしょうか。
最後の仕上げではコーティングをおこなう
磨き終わったあとは、コーティングをしましょう。なぜなら、磨いたアルミホイールは、表面に何もコーティングされていない素地のような状態のため、汚れや傷が付きやすくなっているからです。そこで、キレイになったアルミホイールを保護するために、コーティングをおこないます。
コーティングの方法は、基本的に磨き作業の手順と同じです。
しかし、コーティング剤によって、使用方法が異なる場合があるので、各コーティング剤の使用手順にしたがうようにしてください。
トラックのアルミホイールを磨く際の注意点
ここまで、トラックのアルミホイールをピカピカにする手順をご紹介してきましたが、実際に作業する際に、注意したいポイントがあります。
このポイントを意識することで、磨き作業での失敗を防ぐことができます。
それでは、1つずつ見ていきましょう。
ホイールを洗うときは洗剤をしっかりと洗い流す
ホイールを洗剤で洗ったあとは、しっかり洗剤を洗い流しましょう。『そんなの当たり前』という声が聞こえてきそうですが、当たり前だからこそ重要です。
アルミホイールは、デザインの特性やホイールナットの部分により、くぼみやデコボコした部分が多くあります。そういったくぼみや角などに洗剤が入ると、サッと水で流したくらいでは落ちません。
また、ホイールの洗剤は落ちているが、ブレーキディスクに洗剤が残っていると、ブレーキ鳴きの原因にもなってしまいます。そして一番厄介なのが、ホイールの腐食原因になってしまうことです。そのため、洗剤を洗い流す際はたっぷりの水を使うようにしましょう。
硬いブラシを使ってホイールを洗わない
いくら頑固な汚れが付いているからといって、ワイヤーブラシなどの硬い素材のブラシやたわしを使うのは禁物です。アルミ製のホイールは、スチール製よりやわらかいとご説明しました。つまり、鉄などの硬い素材を使うと簡単に傷が付いてしまうのです。そのため必ず、やわらかいスポンジやブラシを使用するようにしましょう。
頑固な汚れは、洗い終わったあとの磨き作業で落としていくので、焦る必要はありません。傷をつけないため、注意しながら作業をおこなうことが大切です。
荒いペーパーを使っても最後はコンパウンドを使い磨く
耐水ペーパーを磨いたあとは、コンパウンドを使用し表面を平らにしていきましょう。耐水ペーパーで磨く際は、粗い目のものから細かい目のものまで順番に使用していきますが、正直骨の折れる作業です。だからといって、粗い目のペーパーを使用した段階で、作業を終了してはいけません。
その段階で終わってしまうと、ホイールが傷だらけでくすんだ状態となり、かえって見た目が悪くなってしまいます。
ペーパーで磨く作業は『一皮むく』作業です。つまり、わざとホイールに傷をつけ、汚れを落としているとイメージしましょう。
最初は粗削りでも、段々細かい番手を使用し表面をならしていくことが重要になります。
そのため、粗い目のものから順番に使用し、最後はコンパウンドで磨く手順は、必ず守るようにしましょう。
サンダーを使う場合はできるだけ面をあてる
サンダーを使う場合は、できるだけ角を使用せず、面の部分を使用するようにしましょう。角ばかりを使用すると均等に磨けず、うねりのような模様ができてしまうこともあります。また、角度を付けすぎると、工具の金属面がホイールに当たり、傷を付けてしまう可能性もあります。そのため、できるだけホイールの面と平行にして、面を当てて使用するようにしてください。
細かい部分はどちらにせよ手作業でないとできないので、電動工具は大まかな部分を全体的に使用すると割り切って使うことが大切です。
ホイールの角ばかりを重点的に磨かない
ホイールの角ばかりを重点的に磨かないようにしましょう。ホイールの角は他の面より飛び出ているため、一番削れてしまう部分です。
あまり磨いていないつもりでも、思った以上に削れていることもあります。
また、角部分だけ削れてしまい、平面部分がまったく削れていないなんてこともよくある話です。そのため、角部分のある面は他の部分より少ないくらいが丁度よいでしょう。
もし角がある面を磨くのであれば、角に当てないように磨くなどの工夫が必要となります。
できるだけ広い面を重点的に作業するようにし、角の部分は必要以上に磨かないように気を付けましょう。
トラックのアルミホイールをキレイに保つ秘訣は日々の手入れ
車のボディと同様に、アルミホイールをキレイに保つためには、やはり日々の手入れが重要です。トラックのアルミホイールは、工事現場の舗装されていない道を走ることによる水たまりや泥など、過酷な状況で使われています。そのため、日々の手入れを怠るとすぐにくすみ、見た目が悪くなってしまいます。
だからといって、さすがに毎日コンパウンドで磨く必要はありません。
ただ、仕事終わりに軽くホイールを洗ってあげるだけでも、その日に付いたブレーキダストなどの汚れを落とすことができます。
また、毎日アルミホイールを洗ってあげることで、キレイな状態を長く保てます。
寒い地域では『仕事終わりに軽くホイールを洗う』習慣は特に効果的です。雪の降る寒い地域では、雪を溶かすための融雪剤がまかれています。この融雪剤が、サビの原因になりやすいのです。融雪剤が付着した状態で長期間放置すると、汚れがサビに変わっていき、すぐには落ちない汚れとなってしまいます。日々軽く洗うだけで、このような状態を避けられるのでおすすめです。
また、毎日の手入れで得られるメリットはキレイさだけではありません。
タイヤがパンクしたなどの異常にも気付きやすくなります。
このように、落ちない汚れや車の異常に素早く気付き対処できるので、日々の手入れは車の状態を良好に保つうえでとても大切です。
まとめ
今回は、トラックのアルミホイールの磨き方をご紹介していきました。
アルミホイールがキレイだと気分もよく、仕事のモチベーションアップにもつながります。
また、根気強く磨いたアルミホイールは、大切にしようと思うようになります。
それが、安全運転にもつながるのです。
そして、日々の手入れによって、車の点検、メンテナンスにもつながります。
このように、キレイにするだけでなく、よい習慣を生み出せるので、ぜひチャレンジしてみましょう。
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- トラックのホイールはアルミ製とスチール製の2種類がある
- アルミホイールの磨く際はコンパウンドを使用する
- アルミホイールをキレイに保つために日々の手入れは重要