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マイクロバスは8トン限定の免許では運転できない!免許の取得方法や費用についても徹底解説!

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マイクロバスの運転をするには、具体的にどのような免許が必要かご存じでしょうか?ひと口にマイクロバスといっても種類はさまざまです。比較的大きなマイクロバスから少人数で移動するマイクロバスもあります。「マイクロバスなら8トン限定の普通免許で運転できるのではないか?」と考えている方もいるのではないでしょうか。マイクロバスの運転には中型免許以上が必要になります。この記事では、マイクロバスの概要と必要な運転免許、費用などをご紹介します。

マイクロバスとは?

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マイクロバスとは、乗車定員11~29名、車両総重量8トン未満、かつ最大積載量5トン未満のバスのことを言います。

加えて、さらに4つの区分に分けられています。

 

 

・小型ワンボックスカーを12~14名乗りにしたもの
・前輪駆動欧州仕様車を20~27名乗りにしたもの
・2トントラックベースのもので、26~29名乗りが中心のもの
・4トントラックベースのもので、27~29名乗りが中心のも

 

主にゴルフ場や旅館、結婚式場などの多人数の送迎機会が多い施設で使われることが多いほか、会社の旅行や部活動の遠征でも使われます。
そしてマイクロバスはレンタカーとして貸出もおこなわれています。レンタルの場合、中型免許以上さえあれば運転可能です。ただし、車体自体は長いので、普段、普通車しか運転していない人は注意が必要です。

マイクロバスを運転するためには中型免許以上が必要!


マイクロバスを運転するには、現在教習所で取れる免許と限定免許を含めて以下の3種類があります。

【マイクロバスを運転できる運転免許】

免許区分 乗車定員などの規定
中型免許(中型二種免許) 乗車定員が11~29名までのバスを運転できる
大型免許(大型二種免許) 乗車定員が30名以上のバスを運転できる
マイクロバス限定大型免許 乗車定員が11~29名までのバスが運転できる
※ただしマイクロバス以外の中型・大型自動車は運転できない

表の3つ目にある「マイクロバス限定大型免許」ですが、あまり聞き馴染みのない運転免許です。
これは1970年の道路交通法改正にともない、それまで普通免許で運転出来ていたマイクロバスが大型免許の区分に変更されたことに対して設けられた限定免許の1つです。
ただし、この免許でも乗車定員は11~29名まであり、30名以上を乗せる場合は大型免許が必要なので注意しましょう。

普通免許や8トン限定中型免許では運転できない

マイクロバスを運転するには、先ほど紹介した「中型免許」「大型免許」もしくは「マイクロバス限定大型免許」が必要になります。
残念ながら、普通免許や8トン限定中型免許では運転できません。理由は、運転できる車両区分に関係しています。

【普通免許・準中型免許・8トン限定免許の運転できる車両区分】

免許区分 運転できる車両区分 マイクロバスが運転できない理由
普通免許 車両総重量3.5トン未満
最大積載量2.0トン未満
乗車定員10人以下
すべての条件で運転不可
準中型免許 車両総重量7.5トン未満
最大積載量4.5トン未満
乗車定員10人以下
すべての条件で運転不可
8トン限定中型免許 車両総重量8トン未満
最大積載量5トン未満
車定員10人以下
乗車定員の関係で運転不可

※普通免許は2017年3月12日以降に運転免許を取得している場合

一覧表のとおり、上にあげた3種類はすべてマイクロバスの車両条件を満たしていません。特に8トン限定中型免許は、車両総重量と最大積載量は問題ないものの、乗車定員の関係で運転ができません。

もし8トン限定中型免許を持っており、これからマイクロバスの運転の仕事に就く場合は、限定解除をすることで中型免許にランクアップができます。
また、限定解除をせずに大型免許を取れば、マイクロバスだけではなく大型バスも運転できるようになります。

マイクロバスを運転できる免許の取得方法


マイクロバスを運転できるようにするためには、次の4つの免許のうちどれか1つを取る必要があります。

・中型免許(8トン限定中型免許からの限定解除を含む)
・中型二種免許
・大型免許
・大型二種免許

上記の免許取得方法は、どのようになっているのでしょうか。現行普通免許の場合と8トン限定免許の場合を、順番に説明していきます。

5トン限定および準中型免許からスタートの人は、現行普通免許と同じ項目を確認してもらえれば大丈夫です。ただし中型免許以上の運転免許は、すべての教習所で取得できるわけではありません。そのため事前に中型免許、もしくはそれ以上の免許取得ができる教習所を調べておくことをおすすめします。

現行普通免許の場合

まずは現行普通免許の場合です。現行普通免許を持っている人が中型免許、中型二種免許、大型免許、大型二種免許を取得するには、以下の条件を満たしている必要があります。

【中型・中型二種・大型・大型二種免許の取得条件】

免許区分 取得条件
中型免許
中型二種免許
①年齢が20歳以上であること
②普通第一種免許・準中型第一種免許・大型特殊第一種免許のうち、いずれかの免許を受けていて、その免許を受けていた期間(免許の効力が停止されていた期間を除く)が通算して2年以上であること
大型免許
大型二種免許
①年齢が21歳以上であること
②普通第一種免許・準中型第一種免許・中型第一種免許・大型特殊第一種免許のうち、いずれかの免許を受けていて、そのの免許を受けていた期間(免許の効力が停止されていた期間を除く)が通算して3年以上であること

18歳で普通免許を取得した場合、早くても20歳にならなければマイクロバスを運転できる免許を取ることはできません。
いきなり中型免許や大型免許への挑戦はできないので、まずは普通免許取得から2~3年経過するのを待ちましょう。

8トン限定の場合

8トン限定中型免許を持っている場合は、大型、大型二種は普通免許と同じですが、中型免許への更新は比較的簡単です。すでに持っている場合は、限定解除をおこないます。

中型免許への限定解除の方法は、次のどちらかになります。

・教習所に通う
・運転免許試験場で試験を受ける

教習所に通う場合、4~6時間の講習時間です。費用が膨大にかかるわけでもないので、運転に自信がない人はまず教習所に申し込みをしてみてはどうでしょうか。

運転免許試験場で試験を受ける場合、合格率は20~30%と低く、わずかなミスでも減点の対象になるため、厳しい試験であることがわかります。大型免許を取りたいと思っている方も同様に試験が難しいので、よく考えて選択しましょう。

中型免許と合わせて二種免許を取得したほうがいい!?

中型免許を持っていると、マイクロバスの運転ができます。もちろんゴルフ場や旅館などの、施設への送迎用のマイクロバスなら、特殊な免許は必要ありません。
ですが、今後もし路線バスの運転手を目指すのであれば、二種免許の取得をおすすめします。

最初に、一種免許と二種免許の違いは、送迎によって運賃を取るか取らないかにあります。多くの施設送迎用のマイクロバスの場合、それだけで運賃の発生はありません。わかりやすくいえば、ナンバープレートが緑色のマイクロバスは、二種免許が必要と考えていいでしょう。
緑免許の記事はこちらで詳しく書いています。
<緑ナンバーを取得できる事業には何があるの?会社を立ち上げるための申請方法や必要免許もご紹介!>

ただし、求人によっては「二種免許保有者歓迎」のものもあり、二種免許を持っていることは、運転のプロと判断されることが多いためでしょう。必須ではありませんが、もし時間や経済的に余裕があるのであれば、選択肢が増える意味も込めて二種免許の取得をおすすめします。

マイクロバスを運転できる免許取得に必要な費用とは?


では、マイクロバスが運転できる運転免許の取得は、費用はいくらぐらいなのでしょうか。
現在持っている免許や、試験方法で変わりますが、ここでは教習所に通った場合の費用を一覧でご紹介します。

【マイクロバスが運転できる運転免許を取得するための費用相場】

免許の種類 中型免許 大型免許
普通免許 約17~28万円 約37~43万円
準中型免許 約12~18万円 約30~35万円
5トン限定準中型免許  約14~24万円 約34~38万円
8トン限定中型免許 約10~15万円 約25~30万円

費用は高額ですが、中型・大型免許取得の際には「教育訓練給付制度」が利用できる場合もあります。中型二種免許、および大型二種免許となれば、さらに教習料金は概算ですが、5~10万円程度は上がります。

マイクロバスの運転は難しいの?

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マイクロバスの運転は、一般的な普通自動車と比較すると少し難易度が上がります。マイクロバスは普通自動車よりも大きいため、取り回しに慣れるまでに一定の時間が必要です。

また、マイクロバスは一度に多くの乗客を運ぶため、急ブレーキや急発進は避け、スムーズで安定した丁寧な運転が求められます。普通自動車を運転する時以上に、周囲を確認し、速度を落とし、車間距離に注意する必要があります。

マイクロバスの運転のコツ

マイクロバスを運転するコツは、カーブを曲がる際の「内輪差」に注意することです。乗用車と比べ、内輪差が大きくなることを事前に理解しておかないと、壁にこすったり、巻き込み事故など危険性が高まります。

マイクロバスを運転する際は、サイドミラー、バックミラーをしっかり確認し、ゆっくりハンドルを切るようにしましょう。

マイクロバス運転手の給料水準


中型免許取得を目指すなかで、免許取得後に「どのくらい給料をもらうことができるか」はとても気になるのではないでしょうか。マイクロバスの運転手だけの給料水準のデータが見つからなかったため、ここでは令和4年賃金構造基本統計調査データから全国のバス運転手の給料を解説していきます。

令和4年(2023年)のバス運転手の給料は、全国平均で約399万円となっています。タクシー運転手の約361万円と比べると少し高く、トラックドライバーの約437万円、大型トラックドライバーの約477万円と比べると低くなっています。

働くエリアによって給与水準に大きな差がある


バス運転手の平均年収は約399万円ですが、働く地域によって給与に差があることも見逃せません。全国平均で一番高いのが神奈川県の501万円、一方で最も低いのは秋田県の278万円と同じ仕事でも働く場所のよって200万円以上の格差があります。

バスの運転手を目指し、就職、転職を検討する際は、「どこで働くか」を意識することが重要になります。
(参考:令和4年賃金構造基本統計調査)

公営バスと民営バス、どちらのドライバーが良いか

バスには、「公営」のバスと「民営」のバスがあります。
それぞれの違いとして、下記があります。

「公営」バス 市町村や都道府県が運営しているバス、地域に住む住民への公共交通の提供がメインで、路線バスは多くが公営、働く人は地方公務員
「民営」バス 企業が運営するバス、観光バス、高速バスなど利益目的で運営される

公営バスのドライバーは地方公務員として扱われ、公務員としての給与が支払われます。そのため定期昇給や賞与などが保証されており、比較的安定した給与を得られる一方で、民営バスは会社の運営状況が給料に影響し、会社の規模が小さい場合ドライバーの収入も不安定になりがちです。

地方公務員として勤務するか、経営状況の良い民営バス会社への就職がよいでしょう。

まとめ

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マイクロバスの概要と必要な運転免許、免許取得にかかる費用を紹介してきました。マイクロバスを運転するには、中型免許以上の運転免許が必須です。
費用面の負担は大きいですが、その分活躍できる幅は広がるので、中型免許を取っても損はないでしょう。

さらにいえば、二種免許を取っておけば、将来路線バスの運転手になることも可能になります。条件や試験内容も厳しく、費用も時間もかかりますが、ただマイクロバスが運転できるだけとは違い、地域貢献になることもあるでしょう。
国からの公的な補助もあるため、それらを利用し、自分のキャリア形成に適した運転免許の取得をおすすめします。

  • マイクロバスを運転するには、中型免許以上が必要
  • 8トン限定中型免許ではマイクロバスを運転できない
  • 費用はかかるが中型・中型二種・大型・大型二種を持っていれば、さらなるキャリアアップにつながる

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