深視力検査に合格しよう!コツやトレーニング方法を紹介!深視力が必要な免許一覧
大型トラックやけん引免許などを運転する際は、深視力という物体を立体的に見る能力が必要です。大型トラックやけん引免許を取得時、深視力検査で不合格の場合、いくら運転が上手でも免許を取得することはできません。また深視力は、免許更新の際にも検査を受けます。この記事は深視力検査のコツやトレーニング方法などをご紹介していきます。
深視力とは?物体を立体的に捉える力のこと
深視力とは、物体を立体的に捉える力、目標としている物体までの距離などを推測する力のことです。
普通車ではあまり必要ないですが、長く大きい大型トラックやけん引する際には必要不可欠であり、この能力が欠如していると事故を起こす可能性が高まります。
普通車の場合、白線以内に収まっていれば事故を起こす可能性は少ないですが、トラックなどの大きい車両では白線を超えて運転することも多いです。
視力の良さとはまた違うため、視力が高くても深視力は低い可能性がありますが、トレーニングによって改善することができるものもあります。
通常の視力検査と深視力検査の違い
深視力検査:遠近感・立体感・奥行きを捉える力を検査
通常の視力検査:視力が良いか悪いかを判定する検査
深視力が必要な免許一覧
深視力が必要な免許は以下の通りです。
深視力が必要な免許 | 免許の内容 |
大型免許 | 車両総重量11t以上(最大積載量6.5t以上)の車両 |
中型免許 | 車両総重量11t未満(最大積載量6.5t未満)の車両 |
準中型免許 | 車両総重量7.5t未満(最大積載量4.5t未満)の車両 |
けん引免許 | 自走できない車両(車両総重量750kg以上)をけん引する免許 |
普通二種免許 | 普通自動車で他人を運ぶ職業の人が必要な免許 (タクシーや代行運転など) |
中型二種免許 | 乗車定員11人以上29人以下の車両で他人を運ぶ職業の人が必要な免許 (中型観光バスなど) |
大型二種免許 | 乗車定員30人以上の車両で他人を運ぶ職業の人が必要な免許 (大型バスなど) |
深視力は、免許更新でも検査される項目で、主に大型車両の免許やお客さんを乗せる二種免許で深視力は必要になってきます。
深視力の検査で落ちて免許を取得できない事態にならないように、免許取得を考えている方は日ごろからトレーニングをしておくとよいでしょう。
深視力は、免許取得時だけでなく、定期的に免許を更新する際にも検査されます。
更新の際、深視力検査で落ちてしまうと免許更新はできません。
しかし、視力と違いトレーニングによって鍛えることができますし、コツさえ覚えておけばそんなに難しい検査ではありません。
深視力の検査方法とは?
(引用元:那須自動車学校)
免許センターでの深視力検査では、「三稈法(さんかんほう)」という方法が使用されています。この方法は、3本の棒が横一列に立ててあり真ん中の1本だけが前後に動くという仕組みです。
そして前後している棒が横の棒と並んだタイミングで合図を送るというシンプルな方法です。
受験者は棒よりも2.5m離れた距離で検査を受け合計3回測定後、平均の誤差が2㎝以内であれば合格となります。
簡単そうですが、実際おこなうと意外とタイミングが分からず苦戦する方が多い検査です。
深視力検査前に準備する物とは?
深視力検査の前に、メガネは必ず準備しましょう。
その理由は、視力がよくても深視力が低い場合があるからです。いくら視力がよくても深視力検査に落ちる可能性は十分にあり、深視力を高めるためにメガネの作成が挙げられるのです。
特に乱視の場合、実際よりも棒が多く見えてしまい混乱する可能性があるため、自分に合ったメガネを作り検査を受けに行くことをおすすめします。
深視力検査に自信がなければ事前に測っておこう!
深視力検査当日は、数回の測定しかおこなえません。いくら深視力があっても、検査方法に慣れずうまくいかない場合も十分に考えられます。そこで深視力検査に合格する自信のない方は、事前に測っておくこととよいでしょう。
事前に測るといっても、実際に使用する検査器具を手作りで作成するのは難しく、作成できるとしても会社員で働いている方にそんな時間はないでしょう。そのような方はメガネ屋さんの内に、免許講習に使用される測定器具と同じ装置を導入している店があります。
メガネがなければ深視力が低いという方もなかには存在するため、検査日までに練習をおこない、メガネを作る必要があるのかどうかをしっかりと確認することが大切です。
深視力検査に合格するコツをご紹介!
では深視力検査を受けるにあたって合格するコツをご紹介します。
ご存じの方も多いとは思いますが、
・3本の長さが同じになるタイミング
・3本の太さが同じになるタイミング
・3本のピントが合うタイミング
これらのタイミングを見極めボタンを押しましょう。
しかしすべてのタイミングを見計らっていると、逆にずれる可能性もあります。
そのためこの記事では、太さを元にタイミングを合わせる方法をおすすめします。
立体的に見る必要のある深視力ですが、立体的に見えていたとしてもタイミングが合わなければ意味がありません。
そのため棒の太さを基準に位置を確認します。
左右の棒より真ん中の棒が自分の近くにあれば、中央の棒は他の2本より太くなります。
逆に遠くなると細く見えるため、左右の棒と同じ太さになったタイミングでボタンを押すことがコツです。
この方法を使用してもタイミングが合わなければ、左右の視力差が大きいのかもしれません。
そのような場合は、自分の左右の視力を正確に測り、メガネを作ってもらうことも検討する必要があります。
深視力と目の機能は密接な関係がある
何度深視力検査を受けても合格できないという方は、もしかすると視力以外の機能の低下で深視力が低いのかもしれません。
深視力が高い方は、両目で見た映像を脳で立体的に捉える力が高いということです。そして深視力が低いのであれば、立体的に捉える能力が低い可能性もあります。また、左右の視力が大幅に違った場合なども深視力が低くなってしまうのです。
このように深視力を高く保つためには視力だけではなく、両目のバランスなども必要となってきます。
そしてこの両目のバランスを「両目視機能」といい、この機能が低下することで深視力も低下するといえるでしょう。
そのため何度検査をおこなっても合格できないという方は、眼科へ行き両目のバランスを測ってみる必要があります。
そして片目だけ視力が悪かったり、斜視などの場合はメガネを作ったり治療をおこない適切なバランスを保つことが大切です。
深視力がなければ事故を起こしてしまう可能性もあり危険!
大型トラックなどを運転する際必要となる深視力ですが、深視力の能力が低いまま運転をおこなうと事故を起こす危険性が高くなります。
例えば、トレーラーなどで駐車する際、周りとの車の位置関係を見誤るとトレーラーの後部を他の車にぶつけてしまうかもしれません。
また、トンネルをくぐる際も自分の車の大きさを見誤り、サイドや天井をこすってしまうかもしれません。
一番可能性があるとすれば交差点で曲がる際、停車線から大幅にはみ出して停車している車にトラックのリア部分をぶつけてしまう、もしくは他の車を巻き込んでしまう可能性があります。
このように視力が欠如していると、危険を察知する能力が低下します。大型の車は少しぶつけただけでも大事故に発展してしまう乗り物です。
大型車に乗ったことのない方は、大型トラックの運転手は自分の存在に気づいており大丈夫だろうという考えの方も多くいます。
大型車が交差点を曲がるのに必要な空間を理解していないため、白線よりも大幅にはみ出した状態でも平気で停車する方もいます。
そのような車にぶつけ事故を起こさないためにも、深視力を向上することが大切です。
では自宅や外出先でも簡単にできる、深視力のトレーニング方法をご紹介します。
深視力を鍛えるトレーニング方法2選
深視力は、視力と異なり鍛えることができます。年齢問わず、衰えた場合でも再度トレーニングをおこなうことで能力が戻ってきます。
深視力トレーニング①人差し指を前後に動かす
まず初めにおこなうトレーニング方法は、片方の手を顔の前にもってきて人差し指を立てます。
そして鼻に近づけたり遠ざけたりと、前後に動かします。その指を両目で追いかけるだけというシンプルなトレーニングです。
子供のころに両目を鼻に近づける遊びをしたことはありませんか。
その方法と全く同じです。これをおこなうことにより両目で見た映像を、脳で処理し一つの映像にする能力が高まります。
深視力トレーニング②人差し指を360度動かし両目で追う
2つ目のトレーニングは、指を立てるまでは①の方法と同じですが、今度は360度自由に指を動かしてみましょう。
その指をずっと両目で追いかけることにより深視力が鍛えられます。
このように深視力を鍛えるのは決して難しいことではありません。
仕事の休憩中や自宅でテレビを見ている空き時間などで簡単におこなうことができます。
その他にも自宅で簡単におこなえるトレーニングとして、時計でもなんでも構いませんが何か対象になるアイテムを決めます。
そのアイテムまでの距離を推測し実際にメジャーで測ってみるだけでも、距離感をつかむトレーニングになるのです。
また距離を推測するのではなく、目を瞑って決めたアイテムが体の真正面に来るように移動してみましょう。
そして思っていた距離の誤差を確かめるという方法も有効なトレーニングです。
免許更新が近く深視力に自信がない場合は、合格のコツだけでなくこのようなトレーニングをおこなってみてはいかがでしょうか。
YouTubeで深視力検査の模擬試験の練習をする
動画でのトレーニングの方が分かりやす場合もあるので、深視力検査の対策に活用できるYouTube動画も活用してみましょう。
まとめ
深視力とは、立体的にそして対象とする物体との距離をつかむ能力のことで、大きな事故を起こさないために実施されています。
特にトレーラーなどのとても長い車両を日ごろから運転している方は、深視力は必要不可欠な能力です。
深視力が衰えてきたと感じた場合や合格のためには、免許更新の有無にかかわらずトレーニングをして深視力を鍛えていくことが大切です。
-
- 深視力とは、空間を立体的に捉えたり距離を推測する能力
- 深視力検査は、大型免許やけん引免許などさまざまな免許でおこなわれる
- 深視力検査は、免許取得時だけでなく更新のタイミングでもおこなわれる
- 深視力検査を合格するためにはコツがある
- 深視力は鍛えることができる能力