中古トラック販売店の新古車もメーカー保証対象に!保証継承手続きとは?
中古トラック販売店で新古車を購入した場合など、メーカー保証を受けられるケースがあることは意外と知られていません。メーカー保証を受けるために必要となる保証継承手続きについて紹介します。
高額なトラック購入をサポート!メーカーが独自に行うメーカー保証とは?
堅牢なパーツを搭載するトラックは高い耐久性を持つ車両ではあるものの、大量の貨物を積載し運行することや年間走行距離が大きくなる傾向が強いことなどから、車両トラブルの発生率が低くないのも事実ですのでメーカー保証の有無が気になるところです。
トラックメーカーは、トラックの搭載パーツを2つに分類し保証期間や保証条件を定めらながら購入後に発生する故障や不具合に対する保証を行っており、車両価格が高額なトラックを購入したユーザーをサポートしています。
トラックのメーカー保証は保証期間や保証対象で2つに分類できる
トラックには約4,000種類、数万個にのぼる部品が搭載されており搭載部品はトラックの基本性能に影響を及ぼす重要部品・定期的な交換が必要となる消耗部品・消耗部品以外の一般部品に大別することができます。
トラックのメーカー保証は搭載するすべてのパーツに対するものではなく、消耗品以外の一般部品に対する一般保証と重要部品に対する特別保証の2つを補償対象としています。
消耗部品以外の部品を保証する一般保証
一般保証は重要部品や消耗部品以外の一般部品と呼ばれる部品を対象とした保証で、保証期間内に一般部品で故障や不具合が発生した場合トラックメーカーが無償交換を行います。一般保証の有効期間は車検の新規登録から3年又は走行距離が60,000kmに達するまでが一般的です。
エンジンやミッションなど重要部品を保証する特別保証
エンジンやトランスミッションなどトラックの基本性能に関係する重要部品に対するメーカー保証が特別保証で、保証期間内に重要部品の故障や不具合が発生した場合トラックメーカーが無償交換を行います。特別保証の有効期間は車検の新規登録から5年又は走行距離が100,000kmに達するまでが一般的です。
トラックメーカーが行うメーカー保証とPL法は関係がない!
1994年に製造物の欠陥で生じた損害に対する製造業者の損害賠償責任を定めたPL法(製造物責任法)が施行されましたが、トラックメーカーのメーカー保証はPL法とは無関係で故障や不具合が生じた車両に対する信頼回復や品質向上を目的に行われます。
またメーカー保証は,
国土交通省の定める保安基準に適合しない欠陥部品に対してメーカーが行うリコールとも異なる保証で、トラックメーカーが独自に行う顧客サービスの一環だと捉えるべきでしょう。
トラックのメーカー保証を受けるには満たすべき条件が存在する
トラックメーカーのメーカー保証は保証期間中であれば無条件に適用されるものではなく、トラックメーカーの定める補償適用の要件を満たした車両に対して適用されます。メーカー保証の適用を受けるためには次に挙げる要件を満たす必要があります。
・メーカーが定める保証期間内であること
・ディーラーで定期点検を受けていること
・故障や不具合はディーラーで修理を行うこと
・トラック利用者の過失で生じた故障でないこと
・メーカー純正部品以外を使用するなどの改造を行っていないこと
・メーカーが発行した保証書の名義人であること
トラックメーカーは車検の新規登録の名義人に対してメーカー保証を行う
トラックのメーカー保証適用要件のなかにメーカー発行の保証書の名義人であることが含まれているのは、トラックのメーカー保証が車検の新規登録時の名義人に対して適用されることに起因します。
中古トラック販売店で取り扱う新古車は既に車検の新規登録が行われているため、新古車を購入しただけではメーカー保証が適用されませんので注意が必要です。
中古トラック販売店で取り扱われる新古車(未使用車)とは?
中古トラック販売店の取扱い車両に対して「既に運送業務での使用歴のある車両ばかりなのでは?」という印象を持つ方が少なくないかも知れませんが、中古トラック販売店では使用歴のない又は極端に使用歴の少ない車両も取り扱われています。
使用歴がない又は極端に少ない車両は一般的に新古車と呼ばれますが、自動車公正取引協議会が新古車の表示を禁止したため、現在は未使用車として扱われています。
使用歴がない又は極端に少なくても車検の新規登録されれば中古トラックとなる
新車と中古車の違いは「国土交通省に車検の新規登録が行われているかどうか?」で決定され、試乗車として登録され極端に使用歴の少ないトラックでも登録が行われていれば、販売する場合には中古トラックとして扱われます。
またディーラーがノルマ達成用に登録した車両や購入者都合で納車されなかった車両など使用歴のない車両も車検の新規登録が行われた時点で中古トラックとなるので、中古トラック販売店では新車同然のまさに未使用車が新古車として取り扱われています。
メーカー保証適用の有無は要チェック!新古車購入時の注意点は?
中古トラック販売店で新車同然の未使用車を新古車として購入できるのは非常に魅力的ですが、せっかく新古車を購入するのであればメーカー保証期間が少しでも長く適用される新古車を購入したいものです。
既述のとおりトラックのメーカー保証期間は、車検の新規登録から経過した期間と走行距離によって制限されています。使用歴がない又は極端に少ないことが新古車の条件となりますので走行距離の制限は問題なくても、車検の新規登録から期間が経過するほどメーカー保証期間が短くなりますので、新古車購入の際は「いつ車検の新規登録が行われているのか?」を確認するのがポイントとなります。
新古車でメーカー保証を受けるためには保証継承手続きを行う必要がある
既に紹介したとおり、トラックメーカーは車検の新規登録時の名義人に対してメーカー保証を行い、保証書を発行します。
中古トラック販売店で新古車を購入すると陸運支局で名義変更手続きを行いますが、陸運支局で名義変更されるのは車検証に記載される所有者や使用者の名義でメーカー保証の保証書の名義変更は行われません。
メーカー保証の適用を受けるためにはディーラーで保証継承手続きを行い保証書の名義を変更する必要があります。
新古車にメーカー保証を適用させる保証継承手続きに必要な費用は?
中古トラック販売店で購入した新古車にメーカー保証を適用させるために必要な保証継承手続きはトラックメーカーのディーラーで簡単に行えますが、無料で行える手続きではありません。
トラックメーカーやディーラーによって保証継承手続きに必要な費用は異なりますが、一般的には15,000~20,000円が保証継承手続きの費用目安だと言われています。
新古車購入だけではメーカー保証は適用されない!保証継承手続きが必要
中古トラック販売店で取り扱われる新古車は新車同然のトラックを短納期で導入できるのが魅力ですが、せっかく新古車を購入するからにはしっかりメーカー保証を適用させたいものです。
しかし通常中古トラック購入時に陸運支局で行うトラックの名義変更だけではメーカー保証が適用されませんので、ディーラーで保証継承手続きを行い保証書の名義変更を行うことも忘れないようにしてください。
中古トラック販売店の新古車なら新車同様のトラックを短納期で導入できる
新車のトラックは受注生産に近い形で製造されるため注文から納車までに数ヶ月必要になるのが一般的で、故障などによる緊急乗り換えに対応するのは現実的でないと言えます。しかし中古トラック販売店で取り扱われる車両はすべて完成車ですので、新古車を購入すれば新車同線のトラックが短期間で納車されます。
車両によっては即日納車で購入と同時に乗り出せる車両も存在しますので、運行スケジュールを乱すことなくトラックの乗り換えが行えるのは非常に魅力的だと言えるのではないでしょうか?
保証継承で中古トラック販売店の新古車がさらに魅力的な存在になる
一般的な中古トラックは既に運送業務での使用歴があるため、中古トラックに対してネガティブなイメージを持つ方は一定数存在するようです。
中古トラック市場に流入する車両はコンディションに問題のあることが少なくなかった時代があったのも事実ですが、製造技術の向上と共に中古トラック市場の流通車両のコンディションは飛躍的に向上しているのも事実です。
特に使用歴がない又は極端に少ない新古車の場合はディーラーで取り扱われている新車と比較しても遜色のないコンディションの上、保証継承手続きを行えばメーカー保証も適用されるとなるとメリットしが存在しないと言っても過言ではないでしょう。
新古車など多彩な車両を取り扱う中古トラック販売店で理想的な車両導入を!
中古トラック販売店は新車同様の新古車からリーズナブルな低年式車まで非常に幅広く中古トラックの取り扱いを行っていますので、トラックの新規導入や乗り換えの際には中古トラック販売店を有効活用することで費用対効果の高いトラック導入が行えます。
高年式車であっても使用歴がどうしても気になるという方にとって、保証継承手続きを行うことでメーカー保証も受けられる新古車の存在は魅力的なのではないでしょうか?中古トラック販売店はバラエティ豊かな車両取扱いで理想的なトラック導入をサポートしています。
まとめ
中古トラック販売店に対して「既に運送業務での使用歴のある車両取扱いだけなのでは?」というイメージを持っていた方にとって使用歴のない未使用車や極端に少ない新古車の取扱いも行っていると言う事実は中古トラック販売店のイメージを覆すのに十分だったのではないでしょうか?
さらに中古トラック販売店で購入した新古車は保証適用要件を満たせばメーカー保証を受けることも可能ですので、新古車を視野に入れることでトラック導入の際の選択肢を大きく広げることも可能です。
新古車でメーカー保証を効果的に受けるためのポイントは次の3つですので、中古トラック販売店で希望するトラックの新古車を購入する際の参考にしてください。
-
- 車検の新規登録からの経過時間が短いほど保証期間が長くなる
- 定期点検を確実に行っていることや改造を行っていない必要がある
- 保証継承手続きを行いメーカー保証の保証書の名義変更が必要