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国内物流の危機!深刻化するトラック運転手不足の主な要因や人手不足解消策とは?

国内物流の危機!深刻化するトラック運転手不足の主な要因や人手不足解消策とは?国内物流のなかで欠かせない陸上輸送の大部分がトラックによって実現されており、私たちの日常生活はトラック輸送によって支えられていると言っても過言ではありませんが、国内物流を支えるトラック業界が長年運転手不足に悩まされているのも事実です。そんな状況下であるにも関わらず消費スタイルの変貌で近年個人向けの小口配送業務に対するニーズが急増、運転手不足はますます深刻化する一方だと言えます。今や重要な生活インフラに位置付けられているトラック輸送を実現するトラック業界の運転手不足を掘り下げながら、現代のトラック運転手に求められるものや人手不足の解決策などを紹介します。

トラック運転手不足は深刻化している

国内物流の主役トラック輸送!しかしトラック運転手不足は深刻化している

ネット通販の普及はトラック業界に大きな影響を及ぼし、トラックの貨物取扱量は年々増加する傾向にある一方でトラック輸送を行う運転手の数は減少傾向にあり、国内物流は危機的状況にあると言われています。

約92万人ものトラック運転手に国内物流が支えられていた2006年をピークに運転手人口は下降線をたどり、現在は約80万人の運転手によってトラック輸送が維持されていますが、人手不足が進行すれば国内物流が破綻しかねない状況にあると言えます。

若年層の新規就労者数が低下!現役運転手の平均年齢は高まる一方

2015年度に厚生労働省が行った資金構成基準総計調査では小型・中型トラックの40歳以上の運転手人口は約42%、大型トラックは約79%にも上るのに対し、20代の運転手人口は小型・中型トラックで約12%、大型トラックでは約3%にとどまっています。

現役トラック運転手の平均年齢は高まる一方ですが、運転手の高齢化が進むことは体力低下や高齢を理由に高齢運転手が離職することで更なる運転手不足が進行することを意味していると言えます。

消費スタイルの変貌で急増した小口配送業務が運転手不足に拍車をかける

インターネット網の普及により生活スタイルが大変貌したことで消費活動が大きく姿を変えたことは知られていますが、ネット通販利用率の増加で個人向け小口配送業務に対するニーズが急増しています。

取扱い貨物量の増加は一見トラック業界にとって追い風となるように見えますが、運転手不足で従来の物流を支えるのに精一杯のトラック業界に更なる負担がかかることで運転手への負担も増加する悪循環に陥っていると言えるでしょう。

トラック業界が抱える運転手不足の主な要因とは

トラック業界が抱える運転手不足の主な要因とは

トラック業界は、運転手不足に頭を抱えているばかりではなく運転手不足を解消するために積極的にトラック運転手の新規雇用を推し進めようとしていますが、残念ながら新規雇用による人材確保が思うように進んでいないのが現状です。

ライフ・ワーク・バランスが重視される現在、トラック運転手業務の実体が就労環境を重視する求職者に望まれる環境ではないと判断されることが多いことや、給与相場を引き上げることができないトラック業界の求心力が低下していることが影響していると考えられます。

運転手不足で労働環境改善を推し進めるのが困難なトラック業界

トラック業界も若年層の運転手確保には労働環境の見直しが必要であることは痛感しているものの、既述のとおり既に人手不足の状態である上に個人向け小口配送の増加で労働環境改善まで手が回らない状況にあると言えます。

人手不足による運転手の負担増加を解消するための新規雇用に強く求められる労働環境改善は十分な労働力を確保しなければ実現できないため、トラック業界はまさに「卵が先か?ニワトリが先か?」の状況下に置かれているのが現状です。

運送費低下が人件費を直撃!給与相場向上が困難な現状も大きく影響する

トラックの運転手人口が減少する背景には、給与相場が低下していると言う側面も大きく影響していると言えるでしょう。かつてトラックの運転手の給料は「3年乗れば家が建つ」と言われるほど高い水準にあった時代もありますが、運送業界への新規参入が相次いだことで価格競争が激化し運送費が大きく低下しました。

運送事業者が乱立したことで「保有車両を遊ばせておくよりも少しでも売り上げを得られれば」との判断が行われたことで人件費も抑えられ、運転手の給与相場が下降線を辿るのと比例して若年層の新規就業希望者も減少したと言えます。

トラック業界を取り巻く環境も運転手不足に影響を与えている?

トラック業界を取り巻く環境も運転手不足に影響を与えている?

既述したトラック業界が抱える要因以外にも、トラック業界を取り巻く外的要因の影響を受けてトラック業界の運転手不足は深刻化していると言えます。トラック業界を取り巻く外的要因のなかで若年層の新規就労希望減少に影響を与えていると考えられるものを紹介します。

道交法改正で細分化された免許区分がトラックの運転にマイナスに効果

2007年と2017年に道路交通法改正が行われ自動車運転免許の免許区分が従来よりもさらに細分化されたことは記憶に新しいですが、改正道交法によって免許区分が細分化されたことでトラック運転手として就職するハードルが高くなったと言えるでしょう。

2007年以前に交付された普通免許では車両総重量8.0トン未満・最大積載量5.0トン未満のトラックの運転が可能でしたが、2007年以降に交付された普通免許では車両総重量5.0トン未満・最大積載量3.0トン未満に制限されました。

さらに2017年以降に交付された普通免許では車両総重量3.5トン未満・最大積載量2.0トン未満までの制限が行われ、普通免許の運転資格への制限が厳格化されたことでトラック運転手業務への就職が困難になっているのも事実です。

若年層の価値観の変化で3Kと呼ばれるトラック運転手

若年層の就労に対する価値観の変化もトラック業界の運転手不足に大きな影響を及ぼしていることは間違いないと言えます。運転手業務に対して「危険・汚い・きつい」という3Kのイメージが持たれていることは、肉体労働よりも頭脳労働を好む傾向が強い若年層のトラック業界への就労を後押しするものではないことは間違いないと考えられます。

若年層の就労希望者増加を促すためには運転手の労働環境見直しを行うことが非常に重要であると言えますが、労働環境改善の実現が困難であることは既に紹介したとおりです。

政府・業界団体・運送事業者がトラック運転手確保を積極的に推し進めている

政府・業界団体・運送事業者がトラック運転手確保を積極的に推し進めている

現状でもトラックの運転手人口が不足している上に、運転手の高齢化が進むにつれ将来的には絶望的な運転手不足が発生することが簡単に予見できる状況であることは国内物流の危機を意味していると言えます。

現在、政府・業界団体・運送事業者が一丸となり女性運転手の登用や働き方革命による労働環境の見直しなどでトラック運転手の新規雇用を推し進め、人手不足による国内物流の危機的状態改善を図っています。

トラガールと呼ばれる女性トラック運転手に大きな期待が寄せられている

国土交通省は2014年から「トラガール促進プロジェクト」を展開し、女性トラック運転手の新規雇用を推し進めています。かつてトラックの運転には腕力や体力が必要でキャビンの居住性も低かったことなどからトラック運転手は男性主導でしたが、技術革新により運転に腕力や体力が必要なくなり居住性が向上したことなどから女性が簡単にトラックを運転できるようになりました。

また個人向け小口配送の増加で取扱い貨物が小型・軽量化したことや運転手に接客スキルが強く求められる時代になったことなどでも女性運転手の活躍が大きく期待されています。また大型トラックや牽引貨物自動車のハンドルを握り各地を回りながら国内物流を支えるトラガールの存在も少なくないことから、女性トラック運転手によってトラック業界が危機を脱する可能性も少なくないと言えます。

女性トラックドライバーが増加中!政府も後押しするトラガールとは?

働き方改革によるトラック運転手に対するイメージ回復が大きく期待される

トラック業界の抱える労働環境問題の存在が若年層の就業希望者の減少に少なからぬ影響を及ぼしているものの、トラック業界の努力では改善が困難であることは既にふれましたが2019年の労働基準法改正によって改善が推し進められることが期待されています。

トラック運転手は待機時間が休憩時間として扱われるなどで拘束時間と実働時間が曖昧になっていることが、労働環境の悪化に影響を与えているとして問題視されていましたが働き方改革と呼ばれる労基法改正で労働環境改善が大きく期待されています。

トラック運転手のスキルアップが高収入に繋がれば雇用促進の見込みも

トラック運転手の給与相場が低い点も若年層の新規就業希望者に対する求心力の低下に影響しています。しかし取得免許区分の拡大やフォークリフト免許や移動クレーン操縦資格などの資格取得など、スキルアップを行うことが高収入に繋がる環境がトラック業界には存在するのも事実です。

トラック業界では運転手自身の努力によって収入増加を実現できることは意外と知られていませんが、実力社会であるトラック業界ではやり方次第で高収入を手に入れられるため、自身の実力を試してみるのには面白い業界であると言えます。

個人事業主として高収入を得るトラック運転手も存在する

ピンチはチャンス!個人事業主として高収入を得るトラック運転手も存在する

既に紹介したとおり消費活動の変貌でトラック業界は以前にもまして多忙を極め、人手不足が深刻な状態だと言えます。国内物流の危機とも言える現状はトラック業界にとってはピンチですが、運転手にとっては大きな成功を掴めるチャンスでもあると言えるでしょう。

輸送業務で運賃収入を得るためには一般貨物自動車運送事業や特定貨物自動車運送事業の運送事業者としての認可を受けた法人である必要があり、法人設立にはさまざまな厳しい要件を満たすことが求められます。

しかし、運賃収入を得ることができない個人でも運送事業者と効果的な契約を結ぶことで、個人事業主として運送業務に携われるので個人事業主として成功を掴むことも可能です。

自前のトラックを持ち込み業務委託・請負・専属契約を結べば独立可能

個人事業主として運送業務に携わるためには自前のトラックを購入する必要があり、自前のトラックを運送事業者に持ち込み業務委託・請負・専属契約などの契約を結び、運賃ではなく契約業務代金として収入を得れば個人事業主として独立可能です。

宅配業務など運転手不足が特に深刻なフィールドでは業務委託などで配送業務を代行し高収入を得ている個人事業主が数多く存在しますので、個人事業主として独立し成功を掴むチャンスだと言えるでしょう。

効率的なトラック購入は中古トラック販売店の利用が効果的

個人事業主として独立するためには自前のトラックを調達する必要がありますが、トラックを新車で購入する場合は車両購入費用や納車期間が大きな問題となります。しかし中古トラック販売店で取り扱われる中古トラックを有効活用することで、車両購入費用や納車期間などの問題を簡単に解決することが可能です。

深刻なトラック運転手不足に悩むトラック業界に個人事業主として参入し、自分の力で成功をつかみ取ることに挑戦してみるのは非常に魅力的な行動だと言えます。中古トラック販売店は費用対効果の高い中古トラックの提供でトラック業界への挑戦者を応援しています。

まとめ

国内物流を支えるトラック輸送ですが、深刻な運転手不足によってトラック業界は疲弊している状態であるのも事実です。トラック業界が存続不可能な状態に陥れば国内物流が滞り、日常生活が立ち行かなくなることは想像に難くありませんが、トラック業界自身が抱える要因や外的要因などから運転手不足を即解決することは困難だと言えます。

しかし運送業務に対するニーズは高まり続けているのも事実ですので、トラック業界に新規参入し成功を掴み取るチャンスであると捉えることもできます。トラック業界の人手不足の現状と個人事業主として参入するためのポイントは次の3つですので、運送業務への参入に挑戦してみては如何でしょうか?

  • トラック運転手不足の根本的原因は良好と言えない労働環境
  • 年々ニーズが高まる運送業務へは個人事業主も参入できる
  • 個人事業主の自前トラックは中古トラック販売店での購入が効果的

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