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トラック夜間走行のポイントとは?トラックで夜間運転を行う際の注意点や安全運転・交通事故対策を徹底解説!

トラック夜間走行のポイントとは?トラックで夜間運転を行う際の注意点や安全運転・交通事故対策を徹底解説!国内の道路では走行するトラックの姿を24時間目にすることができ、特に長距離輸送に従事するトラックは夜間走行で積み荷を目的地に運送する運航スケジュールを立てていることが珍しくありません。
トラックドライバーにとって夜間運転は避けて通れない業務内容の1つと言っても過言ではありませんが、日中の運転環境と大きく異なるトラックの夜間走行はドライバーにとって大きな負担となるのも事実ですので、トラックの夜間走行時の注意点や安全運転・交通事故対策を紹介します。

トラックの夜間走行抜きでは現在の国内物流を支えることはできない

トラックの夜間走行抜きでは現在の国内物流を支えることはできない
2018年の国土交通省物流制作課の発表では、2015年度の国内物流での営業収益約25兆円の内60%近くを占める約14兆5,500億円がトラックによる運送業務で賄われています。

トラックによる運送なしには国内物流が成り立たない現在の状況が如実に表れているデータだと言えますが、実際に幹線道路では走行するトラックを24時間目にすることができるため、トラックが国内物流には欠かせない存在であることを実感できます。

しかしトラックの夜間走行は日中とは運転環境が異なり、夜間運転を行うトラックドライバーは大きなリスクが潜んだ環境でトラックのハンドルを握っていると言えます。

トラックドライバーにとっての夜間運転のメリットとデメリットとは?

トラックの運行計画を立てる際、日中走行と夜間走行では運行計画が大きく異なります。日中と夜間では運転環境が大きく異なることは既にふれていますが、トラックの夜間走行にはメリットとデメリットが共存するので、トラックの夜間走行のメリットとデメリットを紹介します。

トラックの夜間走行のメリット

トラックの夜間走行の最大のメリットとして挙げられるのが渋滞に巻き込まれるリスクが軽減されることだと言えるでしょう。トラックドライバーにとって到着時間厳守は最も強く荷主から求められる条件だと言えますが、集荷と納品のタイミングで夜間走行を行う必要があるのが一般的です。

必要に迫られ夜間走行を行うドライバーにとって、渋滞発生リスクが低い夜間は運行計画を立てやすいのは大きなメリットです。また夜間走行は給与面が優遇されるので日中走行よりも収入額が大きくなるのも夜間運転の魅力だと言えるでしょう。

トラックの夜間運転を行うデメリット

交通事故はトラックドライバーにとって非常に身近に存在するトラブルです。交通事故の発生件数は日中の方が夜間の約2.6倍と圧倒的に日中の発生リスクが高くなっていますが、死亡事故に注目すると夜間の発生率は日中の約2.8倍となっており夜間に発生する事故は重大事故に繋がりやすいと言えます。

運転環境が日中と大きく異なるトラックの夜間走行を行うトラックドライバーは、大きなリスクが潜んだ状態でトラックの運転を行うことになるのがトラック夜間運転のデメリットだと言えるでしょう。

事故発生率は低いものの死亡事故発生率が高くなる夜間走行

事故発生率は低いものの死亡事故発生率が高くなる夜間走行
既述のとおり交通量の多い日中は事故発生率が高く日中の交通事故発生件数は夜間の約2.6倍にものぼると言われている一方で、夜間に発生する事故は死亡事故に繋がる深刻な事故が多く夜間の死亡事故の発生率は日中の約2.8倍にものぼります。

同じ道路を走行していても夜間走行時に発生する交通事故は重大事故に繋がる傾向にあり、トラックの夜間走行の危険性が問題視されていますのでトラックの夜間事故の発生原因を紹介します。

夜間運転を行うドライバーに降りかかる4つの事故原因

日中に発生するものと比較すると夜間に発生する交通事故は死亡事故の発生率が高くなる重大事故となる傾向が非常に強くなりますが、これは日中と運転環境が大きく異なることに起因すると言えるでしょう。夜間に発生する事故は次に挙げる4つの原因で重大事故となる傾向が強いと言えます。

注意力の低下

夜間運転中は暗くなることによって視覚で得る情報量が極端に制限されるため、漫然とトラックの夜間運転を行う状況に陥りやすくなりますし、集荷作業の疲れで注意力が低下する可能性も高くなります。意識レベルが低下した状態での漫然とした運転や居眠り運転は事故回避が困難となるため重大事故に繋がる非常に危険な状態だと言えます。

速度超過の誘惑

日中よりも絶対交通量が少なくなる夜間は遅延リスクが減少するためトラックの夜間走行のメリットになりますが、スピードを出しやすくなる道路状況でもあるため速度超過をしがちとなります。視覚情報が制限されることでドライバーが速度超過を自覚し難くなることも、トラックの夜間走行で速度超過が発生する原因だと考えられます。

車間距離不足になりがちになる

周囲が暗くなる夜間は前方の車両のテールランプを眺めながらの運転をすることになりますが、視覚情報が制限されることや車両によってテールランプの大きさが異なることから車間距離を判断し難くなる傾向にあります。また延着をしないために「前へ、前へ」という気持ちが働き無意識に車間距離を詰めてしまうこともありますが、車間距離不足は重大事故発生に繋がるので注意が必要です。

蓄積する疲労

事故発生原因として挙げられる「注意力に低下」でもふれたとおりトラックの夜間走行時は集荷作業の疲れで疲労運転となりますし、視覚情報が制限されることで緊張状態が続くなか、トラックの夜間走行を続けることで疲労が蓄積されます。

夜間走行中に事故に遭遇した場合の対処法は

夜間走行中に事故に遭遇した場合の対処法は
日中と比べると重大事故に繋がりやすいトラックの夜間走行中、事故に遭遇してしまった場合の対処法は日中の事故と若干異なると言えます。不幸にもトラックの夜間走行中に事故に遭遇した場合の対処法を紹介します。

到着時間も大切だが安全対策と事故処理は重要

日中発生した事故の場合、積み荷の運送を代行してくれる代車を手配することで荷主に迷惑をかけることなく運送業務を遂行することも可能ですが、夜間に事故が発生すると代車などのバックアップを受けることが難しいと言えます。

到着指定時間が迫るなかで事故の対処はもどかしく感じるものですが、他の車両から見えにくい夜間に荷物の積み替えを行う際は安全の確保を行いながら作業する必要があります。また到着時間が迫っているからと事故処理を行わずに事故現場を離れると法的に罰せられますので、必ず警察の現場検証が終了するまで現場で待機する必要があります。

危険が多い夜間の事故処理時は反射材の着用が効果的

既述のとおり夜間に事故が発生した場合、車両の応急修理や積み荷の積み替えを迫られるケースがありますが、作業の際は反射材が付いた衣服を装着し他のドライバーに存在を知らせる必要があります。事故処理中に後続車両に追突される二次被害が発生することも珍しくないので、反射材の着用は必ず行うことを強くおすすめします。

安全な夜間運転がプロドライバーに求められる

安全な夜間運転がプロドライバーに求められる
夜間走行を行うトラックドライバーは平均的に一般的なドライバーよりも高い運転技術を取得していると推測されますが、車両サイズや車両重量が大きなトラックが事故に関係すると被害が大きくなる傾向にあるため安全なトラックの夜間運転が求められます。

トラックの夜間走行の安全性を高める運転方法とは

トラックのハンドルを握るトラックドライバーには安全運転義務が課せられていますが、日中と運転環境が異なる夜間運転には日中と異なる運転技術や運転方法が求められるので紹介します。

休憩時間を確保できる運行計画を立てる

集荷を行った後に目的地まで夜間走行で積み荷を運送するトラックの夜間運転には、既述のとおり多くの事故発生原因が潜んでいます。疲労からくる意識レベルや判断力の低下は重大事故に繋がりますので、効果的な休憩時間を確保できる無理のない運行計画を立てることがトラックの夜間走行の安全性を高める第一歩になると言えるでしょう。

スピードを抑えることが目的地に安全に到着する近道

トラックの夜間走行中に事故が発生すると延着リスクや目的地への到着が不可能となる可能性が発生しますので、事故原因となる速度超過は絶対に控えるべきだと言えます。大切な積み荷を安全・確実に目的地へ運ぶことがトラックドライバーの使命ですので、事故発生リスクを向上させる速度超過を避けスピードを抑えた運転が強く求められます。

視覚を確保し的確な道路状況把握のためには効果的なヘッドライト切り替えが必要

視覚を確保し的確な道路状況把握のためには効果的なヘッドライト切り替えが必要
トラックの夜間走行時に視覚を確保し的確な資格情報を得るためにヘッドライトの使用が欠かせませんが、ヘッドライトは点灯していれば効果が得られるものではなく的確な操作を行うことで機能を効果的に使用できる装置です。

トラックのハイビームは夜間運転の情報収集力を向上させる

トラックのヘッドライトはロービームとハイビームを使い分けることができ、効果的に使い分けることで的確な視覚情報を得ることが可能となります。トラックのヘッドライトはロービームが前方40m、ハイビームは前方100mを照らすことができる前照灯ですので、夜間走行の際は積極的にハイビームを使用し積極的に視覚情報を確保することが安全運転に繋がります。

他車に迷惑となるハイビーム使用は道路交通法と道路交通法施行令で規制されている

トラックのハイビームの使用は夜間走行の安全性を向上させますが、ハイビームの状態で対向車とすれ違うと対向車の視覚を奪い事故の発生原因となりかねないリスクも潜んでいます。

また先行車両の視覚を奪う可能性も強いことから周辺に走行車両が存在する場合はロービームを使用することが道路交通法と道路交通法施行令で定められています。ヘッドライトのロー・ハイの切り替えを的確に行い効果的な視覚情報を確保しながら安全なトラックの夜間走行を実現することがトラックドライバーの運転技術の1つだと言えるでしょう。

まとめ

トラックの夜間走行は効率的な運送計画の実現には欠かすことができませんが、夜間に発生する事故は重大事故に繋がる可能性が高い傾向にあるのも事実です。大切な荷物を安全・確実に目的地に運送するためにプロのトラックドライバーは次に挙げるポイントに注意しながらトラックのハンドルを握る必要があると言えます。

  • 疲労防止に効果的な休憩時間を挟んだ運行計画を立てる
  • 確実な目的地到着のためスピードを控え速度超過に気を付ける
  • 前照灯のロー・ハイ切り替えを積極的に行い視覚情報確保に務める

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