中古トラックの履歴書!車検証の見方や車検の有効期限、一時抹消登録などを大解説!
中古トラックはトラックをお得に手に入れられる魅力的な存在ですが、せっかく手に入れるトラックですからコンディションの良いものを選びたいものです。しかし初めてトラックを購入する際など、トラックのコンディションを掴むのが難しい場合はトラックの履歴書ともいえる車検証の記載内容を確認することで大まかなトラックの情報を得ることができ効率的です。
しかしトラックの車検証を初めて見る方にとって、トラックの車検証の記載内容は若干判り難いかも知れません。トラックの車検証の記載内容やトラックの維持に大きく関係するのが「車検」の有効期間の確認方法、中古トラックによくある一時抹消登録などを解説します。
中古トラックの車検証に記載されるトラック情報の見方とは?
国内で登録されている全てのトラックは車検証に紐付けられ、国土交通省によって管理されています。中古トラックも残存車検期間の有無にかかわらず全てのトラックに車検証が付随しますので、車検証はトラックの履歴を確認できる履歴書のようなものだと言えるでしょう。
中古トラックの車検証に記載されている内容を車検証の項目別に紹介しますので、実際に中古トラックの車検証を確認する際や確認して不明なものがある場合は次の項目を参考にしてみて下さい。
車検証の構成は?
1枚の車検証は縦方向に11段、横方向は最大で8項目合計で33項目のトラックの基本情報が記載されるほか、下段の備考欄に様々な追加情報が記載されているトラックの履歴書のような書類です。
次項から車検証の左上から右方向に読み進めながら、備考欄までに記載される基本情報を紹介します。
1.自動車登録番号又は車両番号の欄
車検証の上部の左端の項目が「自動車登録番号又は車両番号」です。トラックに付けられているナンバープレートの情報が記載されています。車検証がみている中古トラックのものなのかは、トラックのナンバープレートと車検証の記載情報が合致しているかで確認できます。
2.登録年月日/交付年月日の欄
トラックの新規登録又は名義変更が行われた日付が記載されます。次項の初年度登録と同じであればワンオーナーのトラックで、異なる場合は名義変更が行われたトラックだと考えられます。
3.初度登録年月の欄
見ているトラックが新車で最初に登録された年と月が記載されています。前項の記載内容と合致していればワンオーナーのトラックです。
4.自動車の種別の欄
小型・普通・大型特殊に区別され、車検時の印紙代はここを確認します。
5.用途の欄
乗用・貨物・特殊などトラックの用途が記載されます。
6.自家用・事業用の別の欄
トラックの属する車両区分が自家用・事業用のどちらであるかが記載され白の自家用ナンバーか緑の事業用ナンバーかに別れます。
7.車体の形状の欄
車体の形状が記載されます。トラックの場合はキャブオーバやバンなどで記載されるものが多いと言えます。
8.車名の欄
トラックの車名ではなくトラックのメーカー名が記載されます。
9.乗車定員の欄
トラックに乗車できる人数(定員)が記載されます。定員を超える人数の乗車は道路交通法違反となるので注意が必要です。
10.最大積載量の欄
トラックに積み込める荷物の重量が記載されています。最大積載量を超える積載は厳しく処罰されるので注意が必要です。
11.車両重量の欄
トラックの重さが記載され、この情報を基に重量税が算出されます。
12.車両総重量の欄
車両重量に乗員1人55kg×定員数を加えた重量が記載されます。
13.車台番号の欄
各トラックのフレームに付けられた固有の番号が記載されています。
14.長さの欄
トラック全体の長さが記載されます。
15.幅の欄
トラックの幅が記載されます。
16.高さの欄
トラックの高さが記載されます。
17.前前軸重の欄
最前部の車軸にかかる重量が記載されます。特殊車両通行許可申請時にはA軸と呼ばれます。
18.前後軸重の欄
車両前部が2軸のトラックの後軸にかかる重量が記載されます。
19.後前軸重の欄
車両前部から3軸目にかかる重量が記載されます。
20.後後軸重の欄
最後部の車軸にかかる重量が記載されます。特殊車両通行許可証申請時には2軸であればB軸、3軸であればC軸、4軸であればD軸と呼ばれます。
21.型式の欄
アルファベットと数字で表したトラックの型式が記載されます。
22.原動機の形式の欄
トラックのエンジンの種類が記載されます。
23.総排気量又は定格出力の欄
トラックのエンジンの排気量が記載されます。
24.燃料の種類の欄
トラックのエンジンに使用する燃料がガソリン・軽油などで記載されます。
25.型式指定番号の欄
国土交通省に指定された番号が記載されます。
26.類別区分番号の欄
同一形式でも仕様の異なる車両が記載されます。オプション装備などがある程度判断できます。
27.所有者の氏名又は名称の欄
トラックの所有者の名前が記載されます。ローン中はローン会社の名義となります。
28.所有者の住所の欄
トラックの所有者の住所が記載されます。
29.使用者の氏名又は名称の欄
トラックの所有者と使用者が異なる場合使用者の名前が記載されます。
30.使用者の住所の欄
トラックの使用者の住所が記載されます。
31.使用の本拠の位置の欄
一般的に使用者の住所が記載されます。
32.有効期間の満了する日の欄
トラックの受けた車検の有効期間の終了日が記載されます。この期日の前に車検を更新する必要があります。
33.備考の欄
新規登録・継続検査・移転登録などの手続きの情報が記載されます。
中古トラックに車検が残っている場合と失効している場合の各対応方法は?
中古トラックは車検切れのものが多く、納車前に中古トラック販売店側で車検を通し納車されるケースもありますが、整備に時間と費用が掛かることからユーザーが取引のある整備工場に整備と車検を依頼したほうが短期間で安く車検を通すことができる場合もあります。車検の手続きを販売店に任せれば購入者側は特別な対応の必要はありませんが、車検を通すため納車日まで数日必要となります。
車検が残っていれば即納車となりますが、納車後すぐに車検が必要になるケースもあるので車検の有効期間は上記の車検証の見方を参考にしっかり確認すべきだと言えます。
中古トラックにありがちな「一時抹消登録」とは?
中古トラックの中には車検の有無とは別に「一時抹消登録」が行われているトラックが存在します。使用の予定がないトラックの登録を一時的に抹消するもので、陸運支局で簡単に一時抹消登録は解除できます。
一次抹消登録の解除を行い公道を走るためには車検整備を行い、新たに車検を通す必要があります。
中古トラック販売店で手続き代行を行ってくれるので、購入者は代行を依頼する委任状に署名捺印すれば簡単に手続きが完了します。通常聞きなれない言葉ですが、一時委抹消登録されているトラックは特に珍しいものではありません。
販売されている中古トラックは「車検付き」・「車検切れ」・「一時抹消」の3つに分かれ、
購入後は次の手続きが必要となります。
・車検付き(ナンバー付):名義変更
・車検切れ(ナンバー付):名義変更・車検整備と車検
・一時抹消登録:一時抹消登録解除と登録・車検整備と車検
中古トラックの購入時やトラックの維持管理に欠かせない車検証
定期的に必要となる車検はトラック維持の重要なポイントだと言えます。せっかくお得に中古トラックを購入するのであれば、トラックに残っている車検の期間も気にしたいものです。
また各種手続きに車検証は欠かせないものとなりますので、既述した車検証の記載内容参考にトラックの履歴書である車検証の記載内容をジックリと読み込んでみては如何でしょうか?