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作業車両の代名詞ダンプの秘密や人気モデル中古車両購入時のチェックポイントを大紹介!

作業車両の代名詞ダンプの秘密や人気モデル中古車両購入時のチェックポイントを大紹介!
荷台に満載した土砂を一気に流し降ろす力強いイメージのダンプカーは、作業車両の代表的存在として広く知られています。ダンプの具体的なメカニズムと共に中古車両購入時のチェックポイント、人気のベース車両などを紹介します。

積み荷を一気に流し降ろす!ダンプカーとは?

積み荷を一気に流し降ろす!ダンプカーとは?
モノをドサッと一気に降ろすことを英語でDump(ダンプ)と言うのが、作業車両ダンプの由来です。その名のとおり荷台を持ち上げ積み荷を流し下し、高い作業性を実現するため土砂の取り扱いを行う採石場や建築現場などを中心に活躍しています。

ダンプ機能のメカニズム

持ち上げて積み荷を流し降ろすダンプ機能を搭載した荷台がダンプの最大の特徴だと言えますが、荷台のダンプ方式や原動力、形状については意外と知られていないようですので、ダンプを特徴付ける荷台のメカニズムに迫ります。

ダンプ方式は3種類

一般的に知られるダンプは積み荷を車両後方へ下ろすリアダンプですが、ダンプ方式はリアダンプ以外にも車両側面に積み荷を降ろせるサイドダンプ、車両後方と側面の三方向に降ろせる三転ダンプの3種類のダンプ方式が存在します。

ダンプ機能の動力源!PTOとは?

荷台を力強く持ち上げる機能がダンプを特徴付ける機能ですが、荷台を持ち上げる原動力はエンジン出力を機能原動力に置き換えるPTO(Power Take Off:パワーテイクオフ)によって供給されます。

PTOはトランスミッションサイド型・フライホイール型・フルパワー型に分類され、作業車両のタイプによって採用されるPTOが異なりますが、強い力を要するダンプにはフルパワー型PTOが採用されています。

荷降ろし効率に影響を与えるゲート形状

積み荷を流し降ろす荷降ろし効率に影響を与えるのがダンプ荷台のゲート形状です。一般的なリアダンプの後方ゲートは下開きと上開きの2つに分類されますが、開口部上部にゲートが付く下開きは荷降ろしの際に邪魔になるためFゲートとLゲートと呼ばれる上開きタイプが人気です。

ダンプは一般的なトラックより関連法が多い?

ダンプは一般的なトラックより関連法が多い?
公道を走行するトラックは道路交通法を遵守することが求められますが、大型車両に土砂などの重量物を積載するケースが多いダンプは交通事故の防止等に関する特別措置法、通称「ダンプ規制法」も適用され、一般的なトラックよりも多くの規制がかけられています。

ダンプ規制法でダンプの積載物や運航条件が定められている

ダンプは管轄する運輸支局に事業の種類や積載物の登録が義務付けられていて、登録外の積載物を積載できません。荷台のアオリを高くした深ダンプは比重の軽い空ペットボトルや発泡スチロールなどの積載しか許可されないため「土砂禁ダンプ」と呼ばれます。

またダンプ規制法では運行するダンプの荷台部分にゼッケンと呼ばれる表示番号で、管轄する運輸支局・事業の種類・車両固有番号の表示を義務付け、登録積載物以外の積載を規制しています。

中古ダンプ購入時のチェックポイントは?

中古ダンプ購入時のチェックポイントは?
ダンプは新車価格が高価であり納車期間が長めの傾向にあるため、中古トラック販売店の利用がダンプ導入には効果的ですが、過酷な使用環境で運行されるため中古ダンプ購入の際には十分なチェックを行いたいものです。

ベース車両のチェックポイント

ダンプのメイン機能は荷台部分を持ち上げるダンプ機能ですが、ベース車両のコンディションは非常に重要なポイントですので、しっかりとチェックしておくべきだと言えます。

車両区分や年式

ダンプはベース車両の車両区分によって最大積載量が異なりますので、使用用途にあった車両区分であることを確認します。車両区分は高速道路料金にも影響しますので車両区分のチェックはランニングコスト管理にも繋がります。

また近年のベース車両は燃費性能が年々向上していることや、排ガス規制対応車両に対するエコカー減税率がランニングコスト削減に貢献することなどからベース車両の年式も重要なチェックポイントだと言えるでしょう。

最大積載量

重量物を積載するケースが多いだけに、最大積載量は中古ダンプ購入の際の最重要チェックポイントだと言えるでしょう。過積載は非常に危険であり過積載による道路交通法に対しては厳しい処罰が下されますので、購入する中古ダンプの最大積載量をしっかり掴んでおくことは重要です。

ダンプ部分(上物)のチェックポイント

ベース車両のチェックポイント確認と共に、ダンプを特徴付けるダンプ機能を含めた荷台部分の確認も慎重に行います。ダンプ機能の動作確認を行い負荷のかかるシリンダー部のチェックも必ず行うべきですが、見落としやすいチェックポイントを紹介します。

ダンプ方式の種類

リアダンプ方式が一般的なためダンプを見ると無意識にリアダンプであると思い込みがちですので、購入する中古ダンプのダンプ方式は確認しておくべきだと言えます。またサイドダンプや三転ダンプのダンプ方式を希望の場合も、ダンプ方式が希望のタイプであることをチェックしましょう。

荷台寸法

最大積載量には目が行きがちですが荷台の寸法をしっかり把握し、積載容量を掴んでおくことで目測で積載物のおおよその重量を知ることができます。これは運行時にうっかり過積載しないための自己防衛となりますので、荷台寸法と積載量籍は頭に入れておくべきだと言えます。

アオリの素材や高さ

同じ車両区分で同じモデルのダンプでもアオリの素材次第で最大積載量が異なるケースも少なくありません。また既に紹介したとおりアオリが高い深ダンプは土砂などの比重の高い積み荷の積載が禁止される土砂禁ダンプとなるので、アオリの高さもチェックするべきでしょう。

ゲート部の形状

積み荷の荷降ろし作業効率に影響するゲート形状もチェックポイントです。上付き下開きのタイプは作業効率が悪いので、FゲートとLゲートと呼ばれる下付き上開きタイプのゲートをおすすめします。

中古トラック市場で人気の高いダンプのメーカーとモデルは?

中古トラック市場で人気の高いダンプのメーカーとモデルは?
新車価格が高額となるダンプですが中古トラック市場への流入数が少なくないため、中古トラック販売店で中古車両を購入することで、ダンプ導入コストを抑えることができます。多くの中古ダンプが取り扱われる中古トラック市場の中でも人気の高いダンプベース車両メーカーやモデルを紹介します。

日野自動車

日野自動車
小型クラスから大型クラスまでのトラックを製造販売し、トラックメーカーとして知名度の高い日野自動車のトラックシリーズをベース車両とするダンプは中古トラック市場でも高い人気を誇ります。

デュトロ

デュトロ
1999年にリリースされた小型トラックシリーズがデュトロです。後発モデルながら日野のトラック技術が凝縮されたモデルと言っても過言ではなく、中古トラック市場での人気モデルへ上り詰めデュトロベースのダンプは高い人気を誇ります。

レンジャー

レンジャー
1964年にリリースされた中型トラックシリーズがレンジャーです。1991年から歴代モデルが世界で最も過酷なレースと言われるダカール・ラリーに出場し続け、タフなイメージの強いモデルは中型ダンプのベース車両としても人気があります。

いすゞ自動車

いすゞ自動車
2002年までは乗用車市場でも活躍していましたが、現在国内では商用車両専門メーカーとして運営しています。古くからディーゼルエンジンの技術力に定評があり、リリースするトラックシリーズは小型クラスから大型クラスまで高く評価されています。

エルフ

エルフ
1959年にリリースされた小型トラックシリーズがエルフです。1975年に3代目モデルが2トンクラストップシェアに輝いて以降は、小型キャブオーバートラックの代表的存在として位置付けられ、エルフベースのダンプは中古トラック市場で非常に多く取り扱われています。

フォワード

フォワード
1970年にリリースされた中型トラックシリーズがフォワードです。歴代モデルには中型トラック初となる新技術が投入され続け、中型クラスの技術革新を牽引するモデルだといっても過言ではありません。当然中型ダンプにも最新技術が投入される人気モデルです。

三菱ふそう

三菱ふそう
2003年に三菱自動車工業からトラックやバス部門が独立し、商用車両専門メーカーとして生まれ変わったのが三菱ふそうトラック・バス株式会社です。1932年から90年近くの歴史を持つ三菱のトラック技術を現代に引き継いでいます。

キャンター

キャンター
1963年にリリースされた小型トラックシリーズがキャンターです。経済性に勝る低燃費エンジンを搭載することから中古トラック市場の中でも活発に取引される小型ダンプのベース車両です。

スーパーグレート

スーパーグレート
1959年から37年引き継がれる大型トラックシリーズの後継モデルとして、1996年にリリースされたがスーパーグレートです。高度な安全性能を搭載しニーズの高い大型トラック市場の中で特に人気のあるモデルだと言えます。

まとめ

一見同じように見えるダンプですが、ダンプ方式・ゲート形状・アオリの高さなどで分類されます。またダンプの運行には道路交通法とダンプ規制法が関係するため、一般的なトラックよりも運行規制が厳しく敷かれています。

  • 車両価格が高く納期がかかるダンプは中古車両の購入がおすすめ
  • 中古車両購入時にはベース車両と荷台部分のチェックが重要
  • 最大積載量と荷台寸法の把握が安全運転と過積載防止に繋がる

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