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アルミバンとは?人気モデルや購入時のポイントをご紹介!

運送業務に欠かせないアルミバン!おすすめメーカーと代表モデルを大公開従来の事業所向け荷物より遥かにきめ細かく質の高いサービスの提供が物流業界に求められる現在、積み荷を汚さず安全に運べるアルミバンに対する需要が高まっています。
現場からのニーズの高まりと共に中古トラック販売店で取扱われる中古アルミバンの台数も増加傾向にあります。運送業・引越し業・宅配便の集配送業など各業界で活用できるアルミバンのおすすめメーカや代表的なモデル、中古アルミバン購入時のチェックポイントなどを紹介します。

運送業務に不可欠となったアルミバンとは?

荷台を露出した平ボディと違い荷台部分にアルミ製の荷室を搭載したのがアルミバンです。アルミは重量が鉄の1/3と軽量で腐食に強い金属ですから、アルミ製の荷室は丈夫さと耐久性を兼ね備えていると言えるでしょう。

丈夫なアルミ素材で密閉された荷室を搭載することでアルミバンは荷物を汚さず、荷崩れの際に荷物が飛散するリスクを回避し、施錠することで防犯性能の向上を実現しています。高価な精密機器などの搬送や需要が増えた個人向けの小型荷物の宅配業務など荷物を綺麗な状態で安全に運送することが求められる現代の物流業界に欠かすことができないボディタイプがアルミバンです。

アルミバンのメリットとデメリットは?

アルミバンのメリットとデメリットは?
アルミバンはトラックの荷台部分の前部・側面・後部の4面と上部をアルミ素材で覆い、荷室を密閉しています。荷室内に積み込んだ荷物は搬送中も風雨の影響を受けることなく、綺麗な状態で運べるのがアルミバンの最大のメリットだと言えます。

また全面をアルミ素材で囲っているため、万一搬送中に荷崩れを起こしても車外に荷物が飛散することを防止できるのもメリットです。平ボディのように積み荷が風に煽られることもないので、出発前に荷物の固定をしておけば荷崩れのリスクが少ないのもアルミバンの特徴です。

しかし、荷台を密閉するアルミバンは積み下ろしの作業性に劣るのがデメリットです。荷台が露出している平ボディであればフォークリフトやクレーンでの積み下ろしが可能ですが、アルミバンでは大きく開放できる後方ドアからフォークリフトがアクセスできるだけで重機類での積み下ろしは現実的ではありません。

同モデルの平ボディトラックよりも上物の重量の分最大積載量が少なくなるのもデメリットだと言えるでしょう。また荷台上空が解放されている平ボディと比べると、積み荷の形が制限されるのもアルミバンの弱点だと感じる方もいるかも知れません。

架装として需要のあるアルミバンはどのようにして生産される?

架装として需要のあるアルミバンはどのようにして生産される?
積み荷を荷室に積載し汚さず、濡らすことなく搬送できることからアルミバンに対する需要は高まる一方だと言えます。市場のニーズに応えるように各トラックメーカーでは、販売車両ほぼ全てのモデルにアルミバンの設定を行っており、アルミバンは代表的なボディタイプの1つになったといっても過言ではありません。

しかし、人気のボディタイプであるアルミバンの荷室部分はトラックメーカーが製作するのではなく、トラックメーカーと提携する架装メーカーが製作しています。

アルミバンはトラックメーカー提携の架装メーカーが製作する

トラックメーカーが製造した完成車に対し、シャーシ上に架装メーカーが設計製作した架装を取付けて車検を通した車両を特装車と呼びます。アルミ製荷室を搭載したアルミバンも特装車にカテゴライズされ、通常トラックメーカーからキャブ付裸シャーシのベース車両を受け取った架装メーカーがアルミ製荷室を取付け車検を通してユーザーに引き渡します。

トラックメーカーによっては仕様設定した冷凍冷蔵車・キャリアカー・クレーン付き車両などをカタログモデル化しているケースもありますが、ユーザーの細かなニーズに対応するため受注生産で1台ずつ製造するのが一般的です。

アルミバンの人気メーカーと代表モデルは?

カタログモデルに需要の高いアルミバンを設定しているトラックメーカーは少なくありません。小型・中型クラスのアルミバンの人気メーカーと代表モデルを紹介します。

日野自動車

日野自動車
日野自動車はアルミバンのカタログモデルとして「VQシリーズ」を用意しており、VQシリーズがラインナップされる代表モデルとしてデュトロとレンジャーが挙げられます。

デュトロ

デュトロ
日野自動車の小型トラックシリーズ「デュトロ」にはアルミバン仕様としてVQアルミバンが設定され、リア2枚観音扉仕様とリア跳上げ扉(テールゲートリフター付)の2仕様が用意されています。ボディタイプは両仕様共に全低床の標準長・セミロング・ロング・超ロングの4タイプが用意されています。

レンジャー

レンジャー
日野のロングセラーモデル「レンジャー」にも、VQシリーズの名称でアルミバンが設定されています。レンジャーシリーズは最大積載量4.0~11.5トンの間に5つの車両区分が存在し、ショートキャブ・ベッド付キャブのキャブバリエーションが用意されています。

いすゞ自動車

いすゞ自動車
いすゞ自動車ではカタログモデルのアルミバンは「モデル名の頭文字+カーゴ」で表記しています。アルミバンのカタログモデルがある代表モデルとしてエルフとフォワードが挙げられます。

エルフ

エルフ
いすゞの小型トラックシリーズ「エルフ」はドライバンシリーズと集配バンシリーズの2シリーズでアルミバンを設定しています。両シリーズ共に標準・セミロング・ロング・超ロングの4種のシャーシ長とフルフラットロー・高床ダブルタイヤの2つのシャーシ仕様、標準・ハイキャブ・ワイドキャブの3種のキャブ仕様が用意されています。

フォワード

フォワード
いすゞの中型トラックシリーズ「フォワード」は最大積載用8トンクラスと11トンクラスにドライバンシリーズを設定し、標準仕様とテールゲート仕様が選べます。キャブ仕様はショートキャブの標準キャブとワイドキャブが用意されています。

三菱ふそう

三菱ふそう
三菱ふそうのアルミバンはカーゴモデルとウィングボディの「D WINGシリーズ」の中に設定されています。アルミバンが用意されている代表モデルとしてキャンターとファイターが挙げられます。

キャンター

キャンター
三菱ふそうの小型トラックシリーズ「キャンター」にはコルゲートタイプとフラットタイプの2種類のアルミバンの設定があります。両タイプとも2枚観音扉が標準仕様ですが3枚扉・4枚扉・コンビリフト用、垂直リフト用跳上げ扉・ワンタッチロック式シャッターなど多彩なドアが用意されています。

ファイター

ファイター
三菱ふそうの中型トラックシリーズ「ファイター」にはコルゲートタイプのアルミバン完成車モデルとして「D VAN」が設定されています。D VANシリーズには標準仕様と標準仕様より最大150kgの軽量化を行った軽量使用の2タイプが用意されています。

トヨタ自動車

トヨタ自動車
トヨタはコルゲートタイプとフラットタイプの2種類をアルミバンのカタログモデルとして用意しています。アルミバンが用意されている代表モデルとしてダイナとトヨエースが挙げられます。

ダイナ

ダイナ
トヨタ自動車の小型トラックシリーズ「ダイナ」には1トンシリーズ・2トンシリーズ共にコルゲートタイプとフラットタイプの2種類のアルミバンの設定があります。左先開きの観音開きバックドアが採用され、2トンシリーズにはスライドリフトとパレットの2タイプのリフトがオプション設定されています。

トヨエース

1トンシリーズと2トンシリーズで展開しトヨタトラックの代名詞とも言える小型トラックシリーズ「トヨエーズ」にはコルゲートタイプとフラットタイプの2種類のアルミバンが用意され、2トンシリーズではスライドリフトとパレットの2タイプのリフトがオプション設定が選べます。
トヨエース

アルミバンは中古で購入するのがお得!購入時のチェックポイントは?

積み荷を汚さずに運送できるアルミバンは非常に魅力的なボディタイプのトラックですが、車両価格にアルミバンの架装費用が加算されるので新車価格が高額になってしまうのが難点だと言えるでしょう。

またカタログモデルとはいえ生産ラインがトラックメーカーと架装メーカーの2ヶ所になるため、新車は納車まで時間がかかる傾向にあります。そこでアルミバンをお得に購入するためにおすすめなのが中古トラック販売店での中古アルミバンの購入です。中古トラック販売店でアルミバン購入の際のチェックポイントを次項で紹介します。

ベース車両のコンディションは重要

ベース車両のコンディションは重要
中古アルミバンのチェックポイントとして荷室に目が行きがちですが、アルミバンを搭載するベース車両のコンディションのチェックは重要です。

ベース車両の車両区分

アルミバンは小型・中型・大型の各車両区分で設定されていますので、中古トラック販売店で目にする車両が求めている車両区分ではない場合もあります。車両区分の違いは維持費用に大きく関係してきますし、保有免許で運転できない場合もあるのでベース車両の車両区分の確認は重要です。

最大積載量の確認

求めている車両区分の中古アルミバンが見つかっても、最大積載量の確認は必須です。アルミバンは鉄よりも軽いアルミを使用した架装ですが最大積載量に大きな影響を及ぼします。また、同じメーカーの同モデルでも軽量仕様の存在もありますしゲート搭載車両の場合はゲートの重量分、最大積載量が小さくなっていますので必ず確認するべきだと言えます。

アルミバンのチェックポイント

アルミバンの荷室寸法

ワイドボディやロングボディなどアルミバンにも様々なボディタイプが存在するため、荷室の内寸・外寸を確認しておくことは最大積載量の確認と共に重要なポイントです。

アルミバンの外装

アルミバンの特徴は密閉された荷室ですが、アルミパネルが破損している場合やアルミパネルの接合部が剥がれている場合は密閉性が損なわれる可能性があるので、外装確認でアルミバンのコンディションは確認しておく必要があります。

搭載する装備の動作確認

アルミバンのドア類の開閉がスムーズであるか、リフトが搭載されている場合は実際に昇降させてみるなど装備の動作確認を行います。ドアを閉めた状態で密閉されているかを確認するため荷室内部から光の差し込みがないかを確認するのも効果的です。

まとめ

フォークリフトやクレーンを使用した積み下ろしが難しいものの、荷物を汚さずより安全に搬送できるアルミバンは荷主にもドライバーにとってもメリットの大きなボディタイプだと言えるでしょう。
運送業務の品質向上に欠かせないアルミバンの購入ポイントは次に挙げる3点です。

  • 中古トラック販売店の利用で購入価格・納車期間の圧縮が可能
  • 購入時にベース車の車両区分と最大積載量の確認は必須
  • アルミバンの荷室寸法・外装・搭載装備の作動確認も忘れずに

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