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ラフタークレーンの全サイズ紹介!機種ごとのスペック・価格を比較

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ラフタークレーンの購入やレンタルを検討しているとき、どのサイズを選ぶか迷うことでしょう。ラフタークレーンのサイズは多岐に渡り、サイズごとに適する作業環境が異なります。今回の記事では、サイズごとの特徴を比較していますので作業環境に適したサイズ選定の参考にしてください。

ラフタークレーンとは

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ラフタークレーンは、自走式クレーンの一種で、不整地や悪条件の地形での作業が得意な性能を持つクレーン車になります。また通常のトラックと異なり走行とクレーン作業を1つの運転席でおこなうことができます。

ラフテレーン(rough terrain)が不整地を意味することから別名ラフテレーンクレーンとも呼ばれ、公道を自走できることで作業場所までの移動やセッティングの手間を省けることが大きなメリットになります。

四輪駆動システムのため機動性が高く、悪条件の場所での走行・作業に対応できます。

ただし走行性能が高くなると強力なブレーキが必要となり、横転などの危険が高まるためほどんどのメーカーで最高速度が50㎞/hまでしか出せないようにしており長距離走行には向いていません。その他、高速道路は最低速度を下回ることから走行ができなくなっています。

トラッククレーンとの違い

トラッククレーンとの違いとして、ラフタークレーンは走行とクレーン操作が1つの運転席でおこなえるのに対して、トラッククレーンは走行とクレーン操作は2つの運転席で別々におこないます。

道路交通法の区分として、ラフタークレーンは大型特殊自動車でトラッククレーンは大型自動車と区分が異なります。

ラフタークレーンの運転に必要な免許は?

ラフタークレーンは、大型特殊自動車に分類されるため大型免許があれば運転できるわけではありません。ラフタークレーンを運転するためには大型特殊免許と移動式クレーン運転士の2つの免許が必要になります。

大型特殊免許 移動式クレーン運転士
教習所に3ヵ月程通い、普通免許を持っている方で相場で7万円~13万円ほどの費用が必要となります 免除資格がなく教習所に通う場合、13万円~16万円程度の費用がかかります。免許取得までに約6日の日数が必要となります

ラフタークレーンのサイズは大きく分けると3種類

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ラフタークレーンのサイズは、最大吊り上げ量を表しています例えば、20トンのラフタークレーンならば、最大20トンの重さを吊り上げることができます。

また、ラフタークレーンのサイズは最小4.9トンから最大145トンまで幅広いサイズが存在しており、大きく分けると次の3種類に分類できます。

サイズの種類 サイズ
小型ラフター 4.9〜16トン
凡庸ラフター 20〜70トン
追加ウエイト付きラフター 80〜100トン以上

小型ラフター

小型ラフターは、狭小地でビルの3〜4階程度までの高さの作業が求められるときに活用します。
また、特殊車両通行許可証は必要ありません。

凡庸ラフター

凡庸ラフターは、小型ラフターよりもさらに高所での作業が可能です。
サイズごとに吊ることができる重量が異なるため、作業で持ち上げる物の重量に合わせラフタークレーンのサイズを選定するとよいでしょう。

追加ウエイト付きラフター

80トン以上のラフタークレーンは、アウトリガーの他にウエイトを取り付けることができます。
ウエイトを取り付けることで車体が安定し、重たい物を吊り上げても横転の心配がありません。

ラフタークレーンのサイズの種類と特徴一覧

ラフタークレーンのサイズは、販売メーカーや機種ごとにさまざまなサイズが存在します。
ラフタークレーンのそれぞれのサイズや特徴、適した作業は次の表をご確認ください。

サイズの種類 特徴 特殊車両
通行許可証
10トン未満 4.9、7、8トンクレーン ・20年ほど前に展開されていた車種のため、
入手する場合は中古かレンタル
・コンパクトな車体でもっとも小回りが効く
・市街地かつ狭小道路での作業に最適
不要
10トン以上 10、12、13、16トンクレーン ・ワンボックスカーが通行するような狭い道も通ることが可能
・3〜4階の建物での作業が得意で、狭い地で高さを求められる作業に最適
20トン以上 20、22、25トンクレーン ・16トンラフターと車体の大きさがほぼ変わらないが、ブームが長く高所での作業が可能
・地上スペースの確保が難しい現場で、ある程度重たいものを高所まで吊ることが可能
必要
30トン以上 30、35トンクレーン ・ユンボを吊ることができる
・20トンのラフタークレーンと同じ形をしているため現場に楽に入ることができる
・ブームを伸ばしたあと地上でマゴを自動伸縮できる
40トン以上 40、45トンクレーン ・70トン80トン級と同じ車体の長さなのに最大吊り上げ量が少ないためあまり出回っていない
50トン以上 50、51トンクレーン
60トン以上 60、65トンクレーン ・鉄骨やテトラポットを吊ることができる
・幅:約3m
・長さ:約13m
・ビル15階程度の高さで作業が可能
70トン以上 70トンクレーン ・幅:約2m後半
・幅が0トン級より狭い
・ただし60トンラフターよりも車体の長さが約1m長い
・上空でマゴを自動で出すことができる
・地上に障害物が多い場所で作業が可能
・ビル15階程度の高さで作業が可能
80トン以上 80トンクレーン ・幅:約3m
・上空でマゴを自動で出すことができる
・ウエイトをつけることができるため70トン級よりも不整形地で安定した作業が可能
・ビル15階程度の高さで作業が可能
100トン以上 100、145トンクレーン 【100トンラフター】
・70トン級と同じボディのため特殊車両通行許可が取りやすい
・ビル16階程度の高さで作業が可能・マゴを空中で自動伸縮できる
【145トンラフター】
・世界最大規模のラフタークレーン
・ビル20階程度の高さで作業が可能
・港湾やプラントの構内で使用
・公道の走行は不可

ラフタークレーン3大主要メーカーの機種紹介

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ラフタークレーンを発売している主要メーカーは、次の3つです。
・TADANO
・加藤製作所
・コベルコ建機

また、発売している機種とサイズのラインナップは次の表のとおりです。

メーカー 機種名 サイズのラインナップ
TADANO クレヴォ 13、16、25、60、70、100、145トン
ピタゴラス 4.9トン
加藤製作所 MRシリーズ 13、20、25、35トン
SLシリーズ 50、60、75、85トン
コベルコ建機 リンクス 13、16トン
パンサー 25、70トン

TADANO:ラフタークレーン

クレヴォシリーズ

クレヴォシリーズ(引用元:タダノ)
最新のクレヴォシリーズでは、作業前の3つの準備をラジコン操作でおこなうことができます。

・ジブの装着と格納
・アウトリガの張出と格納
・アルミ敷板の設置と格納

ラジコン操作でおこなうことができるため、ワンオペで対応可能で、人件費の削減ができる優れものです。
さらにジブの伸縮を空中で自動でおこなうことができるため、高揚作業での効率が上がります。
また、電柱が多いなど狭い現場でジブの伸縮をスムーズにおこなうことができます。

■クレヴォシリーズ各サイズの特徴・価格

型式 サイズ 最大地上揚程 最大作業半径 価格(税抜)
GR-130NL/N 13トン 29.7m 25.9m 2,950万円
GR-160N 16トン 35.0m 27.8m 4,000万円
GR-250N-5 25トン 44.2m 34.0m 4,800万円
GR-600N 60トン 55.8m 40.0m 9,560万円
GR-700N 70トン 63.0m 46.9m 8,650万円
GR-1000N 100トン 66.3m 56.0m 1億1,000万円
GR-1450EX 145トン 78.2m 60.3m 1億6,500万円

(引用元:タダノ)

ピタゴラスシリーズ

ピタゴラスシリーズ(引用元:タダノ)
ピタゴラスシリーズは、ラフタークレーンの中でもっとも車両が小さく小回りが効きます。
さらに小さな車両でありながら最大30mの高さまで物を吊り上げることが可能で、電線を交わしながらの高所作業を得意としています。

■ピタゴラスシリーズの各サイズの特徴・価格

型式 サイズ 最大地上揚程 最大作業半径 価格
GR-130F 4.9トン 30.7m 23.0m 4,300万円

(引用元:タダノ)

加藤製作所:ラフタークレーン

MRシリーズ

MRシリーズ

(引用元:加藤製作所)
加藤製作所のMRシリーズは35トンまでの小型シリーズで、ブームの伸縮幅が6段階で設定できます。
作業状況に合わせブームの長さを細かく設定できるため作業効率が上がります。

■MRシリーズ各サイズの特徴・価格

型式 サイズ 最大地上揚程 最大作業半径 価格(税抜)
MR-130Rf 13トン 30.3m 23m 2,800万円
MR-200Rf PREMIUM 20トン 34.8m 26m 3,900万円
MR-250Rf PREMIUM 25トン 38.4m 27m 4,900万円
MR-350RfⅡ  35トン 47.9m 35m 5,800万円

(引用元:加藤製作所)

SLシリーズ

SLシリーズ(引用元:加藤製作所)
SLシリーズは50〜85トンまでの大型サイズで、ブームの長さを6段階調整ができます。
さらにSLシリーズは、車体の幅が短いことが特徴です。
公道が走行しやすいだけでなく、特に大型サイズで多い現場搬入搬出時の事故を防ぎます。

■SLシリーズ各サイズの特徴・価格

型式 サイズ 最大地上揚程 最大作業半径 価格(税抜)
SL-500RfⅡ 50トン 54.8m 40.1m 7,600万円
SL-600RfⅡ 60トン 57.5m 42m 8,400万円
SL-750RfⅡ 75トン 64m 48.6m 9,000万円
SL-850RfⅡ 85トン 64m 55m 9,700万円

(引用元:加藤製作所)

コベルコ建機のラフタークレーン

リンクス

リンクス(引用元:コベルコ建機)
リンクスシリーズは、13トンと16トンのラインナップで、ジブの長さを3段階で調整可能です。
空中でジブの長さを調整できるため現場で作業がスムーズで、アウトリガーも5段階調整できるため、不整形地でも安定した作業が可能です。

■各サイズの特徴・価格

型式 サイズ 最大地上揚程 最大作業半径 価格
RK130M 13トン 30m 23.3m 2,900万円
RK160-7 16トン 32m 27m 3,900万円

(引用元:コベルコ建機)

パンサー

パンサー(引用元:コベルコ建機)
パンサーシリーズは25トン70トンの大型サイズで、リンクスと同様にジブの長さは3段階調整ができアウトリガーも5段階調整が可能です。
リンクスと比較し、低騒音という特徴があります。

■各サイズの特徴・価格

型式 サイズ 最大地上揚程 最大作業半径 価格
RK250-8 25トン 43.2m 33.6m 4,600万円
RK700-2 70トン 63m 39.8m 9,600万円

(引用元:コベルコ建機)

まとめ

ラフタークレーンの全サイズ紹介と各サイズの特徴を比較しました。
同じサイズのラフタークレーンでも、メーカーによってスペックが異なります。
基本的には、あなたが吊り上げたい物の重さ、作業地の広さに合わせてラフタークレーンのサイズを選定していただくことがおすすめです。

  • ラフタークレーンのサイズは大きく分けて3種類
  • 吊り上げたい物の「重さ」と「作業スペース」に合わせてサイズを選定すべき
  • ラフタークレーンの主要なメーカーは「TADANO」「加藤製作所」「コベルコ建機」
  • サイズが同じでもメーカーごとにスペックが異なる

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