メーカーおすすめの5トントラックをご紹介!サイズ・積載量・免許など
5トントラックは中型トラックに分類され、小型トラックより積載量が多く、大型トラックより小回りの効くトラックです。
また、5トントラックは短〜中距離の輸送で用いられることが多く、イメージしやすいところでいうと、引越し時によく目にします。
記事では、そんな5トントラックの概要と必要な免許の詳細・代表的なメーカー別のおすすめ車種をまとめてご紹介します。
5トントラックとは?
5トントラックの名前にもある『5トン』とは、車載の最大積載量のことを指します。文字通り、トラックが積んでいる荷物の重さのことです。最大で積める荷物の重さが5トンなので、車両全体の総重量は7〜8トンの場合が多いです。
5トントラックのように、最大積載量3トン以上〜6.5トン未満のトラックを『中型トラック』といいます。一般的な中型トラックの車両サイズおよび条件は以下の通りです。
全長 | 全幅 | 全高 | 最大積載量 | 車両総重量 |
12m以内 | 2.5m以内 | 3.8m以内 | 6.5トン以内 | 11トン以内 |
なお、上記の条件を満たせば中型トラックに該当しますが、一般的には積載量4トンのトラックを中型トラックと呼ぶケースが多いです。
例えば会話のなかで中型トラックの話題が出た際は、4トントラックを指していると考えてよいでしょう。
5トントラックの運転に必要な免許とは?
5トントラックは中型トラックに該当するので、運転の際は、中型免許以上の取得が必要です。
中型免許の取得は、公安委員会が都道府県ごとに定めている自動車教習所に通って取得するか、短期集中で実施される宿泊型の合宿にて取得する必要があります。
なお、2017年に道交法が改正されたことによって、中型免許以上の免許区分の保有が必須となっています。
中型免許は普通免許の保有通算2年以上が条件
中型免許を取得できるのは20歳以上で、普通免許などの保有通算2年以上であることが条件です。
なお、保有期間には免停など免許が停止している期間は含まれません。
中型免許の適正試験および適正検査では、『視力』『深視力』『聴力』『運動能力』について大型免許と同じ合格基準で審査されます。
『深視力』について、こちらの記事で詳しく解説しております。
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大型トラック免許取得に必要な深視力とはいったい何?試験を合格するコツやトレーニング方法もご紹介!
その他の試験項目も含めた合格基準は以下の通りです。
視力の合格基準 | 深視力の合格基準 | 聴力の合格基準 | 運動能力の合格基準 |
両眼で0.7以上、かつ、一眼でそれぞれ0.3以上、 または一眼の視力が0.3に満たない方、もしくは一眼が見えない方は、 他眼の視野が左右150度以上で、視力が0.7以上であること |
三棹(さんかん)法の奥行知覚検査器により2.5メートルの距離で3回検査し、 その平均誤差が2センチメートル以下であること |
両耳の聴力(補聴器により補われた聴力を含む)が10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること ※ ただし、この条件に該当しない方であっても、特定後写鏡等を取り付けることと, 聴覚障害者標識を表示することを条件に、準中型免許、普通免許、準中型仮免許、普通仮免許の取得が可能 |
障害がないこと |
※参考元:警視庁『適性試験の合格基準』
中型免許の取得費用は15〜20万円ほど
中型免許の取得費用は、自動車教習所に通って取得するか、宿泊型の合宿で取得するかによって異なります。所持している免許別にかかる費用をまとめた表が以下です。
所持している免許 | 普通免許 (マニュアル) |
普通免許 (オートマ) |
8トン限定中型免許 (マニュアル) |
8トン限定中型免許 (オートマ) |
5トン限定準中型免許 (マニュアル) |
5トン限定準中型免許 (オートマ) |
準中型免許 | 普通免許 (マニュアル) |
普通免許 (オートマ) |
8トン限定中型免許 (マニュアル) |
8トン限定中型免許 (オートマ) |
5トン限定準中型免許 (マニュアル) |
5トン限定準中型免許 (オートマ) |
取得にかかる費用 | 約17〜24万円 | 約21〜27万円 | 約10万円 | 約11〜14万円 | 約14〜20万円 | 約17~24万円 | 約12〜18万円 | 約17〜25万円 | 約19〜31万円 | 約7〜15万円 | 約12〜14万円 | 約13〜25万円 | 約17〜25万円 |
取得場所 | 自動車教習所 | 合宿所 |
※ 参考元:合宿免許スクール『中型免許の費用はどれくらい?取得条件や時限数と一緒に知っておこう』
旧普通免許を持っている場合は運転可能
平成19年(2007年)6月1日以前に普通免許(以下、旧普通免許)を取得している方の場合、中型免許(8トン限定中型免許)を取得しているものと見なされ、中型自動車の運転ができます。『車両総重量8トン未満』『最大積載量5トン未満』『乗車人員10人以下』のすべてを満たしている中型自動車が対象です。
この平成19年(2007年)6月1日以前の普通免許を『旧普通免許』といいます。また、旧普通第二種免許をお持ちの方も同様の条件が適用されます。
なお、普通免許の取得時期別に運転できる運転区分は以下のとおりです。
取得時期別に運転できる運転区分 | |||
平成19年(2007年)6月1日まで | 平成19年(2007年)6月2日〜平成29年(2007年 | 平成29年(2017年)3月12日以降 | |
車両総重量 | 8トン未満 | 5トン未満 | 3.5トン未満 |
最大積載量 | 5トン未満 | 3トン未満 | 2トン未満 |
乗車定員 | 10人以下 | 10人以下 | 10人以下 |
5トントラックのおすすめメーカーと人気車種
ここからは、5トントラックのおすすめメーカーと人気車種をご紹介します。
ご紹介するメーカーは『いすゞ自動車』『日野自動車』『三菱ふそう』『マツダ』『日産自動車』『日産UDトラックス』の6メーカーです。
各メーカーごとに、弊社サービスの『トラック流通センター』が現在取り扱っている中古トラック情報も掲載していますので、そちらも合わせてご確認ください。
いすゞ自動車
※ 引用元:いすゞ自動車
1916年創業の自動車メーカーであり、トヨタ自動車や日産自動車とともに国内の自動車産業を牽引してきた企業です。
以前までは、乗用車の製造もおこなっていましたが、1993年に撤退し、現在ではトラック事業に専念。事業を商用車両専門に集中させたことで、国内トラックメーカーとして大きな存在感を誇っています。
いすゞ自動車の特徴は、ディーゼルエンジンの技術が優れている点です。エンジンの振動や騒音が小さく、乗り心地の良さが高く評価されています。また、新車を購入する際には値引きに応じてくれることもあり、コストパフォーマンスのよいトラックとして知られています。
フォワード
フォワードはいすゞ自動車が製造している中型トラックの人気車種です。中型トラックのなかでは、抜群の低燃費・クリーンディーゼル機能をもっています。中型ディーゼルトラックのなかでは、燃費No.1の呼び声が高いです。
フォワードには安全性に配慮した複数の機能も搭載されています。主な機能は、『交差点警報機能』『プリクラッシュブレーキ機能』『先行車発進お知らせ機能』『ふらつき警報』などです。
〈『トラック流通センター』の中古トラック情報〉
中古 いすゞ フォワード 中型 車輌重機運搬 ラジコン ウインチ
日野自動車
※ 引用元:日野自動車
日野自動車は、東京都日野市に本社を構える商業用自動車(トラックやバス)を製造する会社です。現在はトヨタグループの連結子会社であり、国産4大トラックメーカーのひとつとして知られています。
日野のトラックの特徴は、業界でもトップクラスのエンジン馬力です。さらに、他メーカーと比べてトラックの故障率が低いことも特徴です。
また、全国各地にディーラー数も多く、車検やメンテナンスを相談しやすいメーカーのため、購入後のメンテナンス費用まで考えるとコストパフォーマンスがよい点が魅力的です。自動変速機能の『Pro Shift 6』や自動発進機能の『Pro Shift 12』が搭載されている車種では、他車種以上の低燃費走行が実現できます。
レンジャー
日野自動車のレンジャーは、燃料費を少しでも節約したい方におすすめです。搭載されているのはA05Cエンジンで、ダウンサイジングによりトルクと燃費を高次元で両立しています。長距離運転時のカラダの負担を減らすために、高機能シートを装備。商用車のなかでトップレベルの座り心地を実現しています。
〈『トラック流通センター』の中古トラック情報〉
中古 日野 レンジャー 中型 ウイング パワーゲート エアサス
三菱ふそう
※ 引用元:三菱ふそう
三菱ふそうは、2003年1月に三菱自動車工業から独立した会社です。現在はドイツのダイムラーグループ(ベンツ)の傘下に入っています。商業用自動車(バスやトラック)に加え、エンジンの製造をおこなっている会社であり、海外への販売比率の高いメーカーです。
三菱ふそうの特徴は、エンジンのバランスが良く、他メーカーと比べ、比較的車体価格が安いところです。また、親会社であるダイムラーグループの長距離運転に強い特徴を引き継いでいるのか、三菱ふそうのトラックも長距離運転に向いていると評判です。最近では、世界初となる完全電気駆動小型トラック『e-Canter』が発売され、環境にも考慮した姿勢が伺えます。
ファイター(FIGHTER)
ファイターは三菱自動車工業時代から換算すると、約60年の歴史ある中型トラックです。エンジンには、4気筒エンジンと6気筒エンジンの2タイプを搭載。2018年にはダウンサイジングしつつ、走行性能は保ったエンジンを開発しています。
安全性能に関しても、搭載されている『アテンション・アシスト(AA)』は走行中にふらつきが出た際に警告を出し、事故を未然に防ぎます。『アクティブ・ミティゲーション・ブレーキ・プラス(AMB(R)plus)』は、障害物と衝突する際に事前にブレーキと警告音で被害を最小限に抑えてくれます。
〈『トラック流通センター』の中古トラック情報〉
中古 三菱 ファイター 中型 ダンプ コボレーン ベッド
マツダ
※ 引用元:MAZDA
マツダは国内よりも欧州市場をターゲットにトラックを製造・販売している会社です。世間的には乗用車のイメージが強いですが、トラックの販売もしています。人気車種は『タイタン』や『ボンゴトラック』、軽トラックの『スクラムトラック』などです。
マツダのトラックの特徴は、高速時でも衰えないハンドリング性能と運転のしやすさです。この特徴から、ドイツのアウトバーンを運転するドライバーから高く支持されています。
タイタントラック(TITAN TRUCK)
タイタントラックは、最先端の3.0L DOHCハイパフォーマンスディーゼルを搭載しており、優れた燃費性能を持っています。荷台バリエーションは木製アオリとアルミアオリの二種類です。
安全性能に関しては、経済産業省や国土交通省が普及啓発を推奨している『安全運転サポート車』に該当しています。衝突の危険性が高まると警報や緊急ブレーキで衝突回避や被害軽減に貢献する『プリクラッシュブレーキ』や『車間距離警報』『車線逸脱警報』なども搭載されています。
〈『トラック流通センター』の中古トラック情報〉
中古 マツダ タイタン 小型(2トン・3トン) 平ボディ 床鉄板 PB-LKR81R
日産自動車
※ 引用元:日野自動車
日産自動車は2001年よりトヨタ自動車が株式の過半数を取得し、子会社化となっている会社です。そのため、これまでトラックやバスなどの商業用自動車の製造の他、トヨタブランドの乗用車の製造もおこなってきました。
なお現在は、自社で製造しているトラックは存在しません。日産のバネットトラックは自社製造ではなく、マツダボンゴトラックのOEM車となっています。OEM車とは、『Original Equipment Manufacturer』の略で、委託を受けた他社ブランドの製品を製造することをいいます。
そして、日産が製造しているイメージの強い『アトラスF24』は、日産とUDトラックスによって設立された日産ライトトラック株式会社が開発・製造をおこなっています。
アトラスF24
アトラスF24は高性能ディーゼルエンジンの『ZD30DDTiエンジン』などを搭載。高出力で高トルクの燃費性能が両立されています。なお、ドライバンの架装は外側がアルミで内側がベニヤ板のが多いです。
平成28年排出ガス規制にも対応されており、安全性の面でもドアビームや衝撃吸収ステアリングの全車標準装備などが搭載されています。
〈『トラック流通センター』の中古トラック情報〉
中古 日産 アトラス 小型(2トン・3トン)平ボディ 床鉄板 PKG-APR75N
日産UDトラックス
※ 引用元:日産UDトラックス
日産UDトラックスは、UDトラックス株式会社が製造しているトラックで国産4大トラックメーカーのひとつです。埼玉県に拠点を置いていますが、2010年に世界第2位の大型トラック製造メーカーのスウェーデンのボルボ社の完全子会社となっています。
日産UDトラックスの特徴は、エンジンの馬力が強いこととクラッチが強いことです。また、他メーカーと比べて、内装に高級感があるのが特徴です。坂道での発進に不安を持っているドライバーでも、日産UDトラックスなら安心してラクに発進することができます。そんな日産UDトラックスは、日本のみならずアジア圏や中東・中南米からも人気が高いトラックです。
コンドル(Condor)
コンドルでは、AMT(機械式オートマチックトランスミッション)という高効率エンジンを採用しています。また、トランスミッションはロックアップ制御などにより、動力を高効率に伝達。誰でも力強い運転ができる仕様です。
安全性の面では、衝突回避をサポートする『プリクラッシュブレーキ』や思わぬ車線の脱線を防ぐ『車線逸脱警報』、その他『ミリ波車間ウォーニング』『横滑り防止装置』などが搭載されています。
〈『トラック流通センター』の中古トラック情報〉
中古 日産UD コンドル 中型 平ボディ 床鉄板 ベッド
まとめ
記事では、5トントラックの概要や取得が必要な免許情報・人気のメーカー情報などをお伝えしてきました。
中型トラックに分類される5トントラックは、大型トラックより小回りが効きやすいため短距離〜中距離の輸送に向いています。
ぜひご紹介した人気メーカー情報を参考にして、目的やニーズにあった5トントラックをお選びください。
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- 5トントラックとは、車載の最大積載量が5トンの中型トラックのことを指す
- 5トントラックの運転には中型免許以上の取得が必要であり、20歳以上で普通免許などの保有通算2年以上が条件
- 中型免許の適正試験および適正検査では、『視力』『深視力』『聴力』『運動能力』について大型免許と同じ合格基準で審査される
- 5トントラックの運転は旧普通免許を取得している場合、中型免許の取得が免除される
- 5トントラックの人気メーカーには『いすゞ自動車』『日野自動車』『三菱ふそう』『マツダ』『日産自動車』『日産UDトラックス』がある