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2トントラック平ボディの特徴(サイズ・積載量・代表車種)や価格などを徹底解説!


トラックのなかでも、小型で取り回しがよくさまざまな用途に利用される2トントラック。各種形状がありますが、箱のないものは「平ボディ」と呼ばれ、荷物運送に活躍しています。また免許は、「準中型免許」での運転が可能なため、運転できるドライバーの幅が広がるのも特徴です。この記事では、分かりやすく2トントラック平ボディのサイズや積載量、車種から価格までをご紹介していきます。

2トントラック平ボディは箱のない2トン車


「平ボディ」と呼ばれるタイプのトラックは、フラットな荷台と荷台の周りにあるアオリで構成されている形状です。トラックの最もベーシックなタイプのボディ形状ともいえるでしょう。
小型トラックから大型トラックまでさまざまな大きさでラインナップされています。積載する荷物の形状に左右されないこと、また荷物の種類に影響されにくいことからさまざまな業務で活躍しています。

■2トントラック平ボディのメリット
・積荷の形状に左右されにくい
・荷物の積み下ろしがスムーズになる
・高さ制限のある現場に入りやすい

■2トントラック平ボディのデメリット
・雨天時に荷物が濡れたり汚れたりする
・積荷を囲えないので荷崩れの恐れがある
・防犯性が低い

積荷の形状に関係なく積載しやすい

平ボディタイプのトラックは積荷の形状に関係なく積載しやすいのがメリットです。トラックとして定番な形で、荷上げや荷下ろしがスムーズにおこなえます。小さな荷物から荷台から少しはみ出てしまう大きな積荷でも積載できるので、業務の幅が広がります。
フラットな荷台で屋根がないので、クレーンやフォークリフトを使って荷物の積み下ろしも可能です。他のボディ形状でも対応できますが、屋根がないため幅広い手段で積み下ろしができるので、現場に影響されにくいです。

高さ制限がある現場に入れる「低床」や「超低床」タイプのトラックもラインナップされており、用途に合わせて選択しやすくなります。

雨天時の積荷の濡れや汚れに注意が必要

フラットな荷台が使いやすい一方で、屋根がないので積荷が濡れたり、汚れたりしやすいのはデメリットです。

天候が悪いと予測されるなら防水シートをかけて対処しなければいけません。箱車であれば突発的な雨を心配する必要はありませんが、平ボディは防水シートをかけておく必要があります。

また箱車であれば荷崩れしにくいようにラッシングベルトで荷物を縛りやすいですが、平ボディは荷崩れしないように十分注意する必要があります。
箱車のように施錠できないのもデメリットです。常に積荷が露出している状態になるので、防犯性は低くなります。

2トントラック平ボディの利用シーン

2トントラックの大きさは4ナンバー車の規格内に収まることから、街中での取り回しに優れていることがポイントです。
そのため建設資材の運搬や家電の搬送など、近距離での配送がメインとなります。
特に建設資材などは、長尺物も運ぶことが多いので、箱で囲われていない平ボディが利用しやすく、小型でも幅広い業務で活躍しています。

2トントラックのボディ形状一覧

ここでは、2トントラックの代表的なボディ形状とどのような用途で使われているかを解説します。

平ボディ

■特徴:トラック平ボディは、その名の通り平らな荷台を持っています。これにより大型・重量物の運搬がしやすく荷物の積み下ろしが容易です。
■よく使われる用途:建設資材、家具などの長尺物を運搬など
(引用元:日野自動車)

バン

■特徴:箱型の荷台が搭載されており、平ボディと比べると天候の影響を受けないことが特徴です。荷台の側面に積載物を固定できるレールがついているモデルもあります。
■よく使われる用途:小売業や配送業務など
(引用元:トヨタ自動車)

クレーン付き

■特徴:クレーン付きのトラックは、平ボディの形状にクレーンが付いたような形状になります。クレーンにより人力での荷役作業が軽減され、作業効率が向上します。特に重い荷物や大きな機材を効率的かつ安全に扱うことができます。
■よく使われる用途:建設現場での機材の移動や積み下ろし、木材や銅材の運搬など
(引用元:九州日野自動車)

ダンプ

■特徴:ダンプトラックは、荷台を上げて傾斜させることができます。土砂や砂利、建築廃材など、建設現場で発生する様々な材料を運搬・排出するのに適しています。
■よく使われる用途:土木・建設現場など
(引用元:九州日野自動車)

冷蔵冷凍車

■特徴:冷蔵冷凍車は、食品や医薬品、その他の冷蔵冷凍が必要な物品の輸送に特化しています。トラック内部に冷蔵庫や冷凍庫が組み込まれており、一定の温度を保ちながら貨物を輸送できます。
■よく使われる用途:食品や医薬品など、特に温度管理が重要な貨物の輸送など
(引用元:九州日野自動車)

平ボディは2トン、4トン、増トン、10トンがある


平ボディは複数のサイズ、積載量があります。
それぞれの具体的なサイズや重さを見てみましょう。

■目安となる平ボディトラックのサイズや積載量

種類 全長 全幅 全高 最大積載量
2トン車 4,700mm 1,700mm 2,200mm 2トン未満
4トン車 6,200mm 2,130mm 2,200mm 4トン未満
増トン車 9,440mm 2,290mm 2,485mm 6トン・8トン
10トン車 11,900mm 2,300mm 2,860mm 11トン以上

2トン車のサイズや特徴

2トン車の荷台サイズは以下のとおりです。

種類 荷台長 荷台幅 荷台高
2トン車 3,120mm 1,620mm 380mm
2トンロング車 4,300mm 2,050mm 380mm

2トン車といっても、標準ボディの他に2トンロングと呼ばれるサイズがあります。また同じ2トン平ボディのトラックでも、メーカーや車種によって荷台サイズが異なります。

目安となるのは、標準ボディで約3.1m、2トンロング車の場合には約4.3mほどの荷台長です。また車幅を左右する、標準ボディの他にワイドボディも設定されています。2トンロング車の場合には、ワイドボディになるため荷台幅も広くなります。

既述したように、2トン平ボディは建設資材などの運搬に用いられるため、頻繁に運ぶ資材の長さによって荷台サイズを検討できるでしょう。

4トン車のサイズや特徴

4トン車も各メーカーによってサイズは異なるものの、目安となる荷台寸法は以下のとおりです。

種類 荷台長 荷台幅 荷台高
4トン標準車 6,200mm 2,120mm 400mm
増トン車 7,200mm 2,170mm 400mm

4トン車になると、小型トラックよりも荷台寸法が大きくなるため、大型の積荷も積載しやすくなります。工業用の機械や大きな荷物の引越しにも利用されることが多いです。

4トン車の場合には、寝台をオプションで装備できますが、その分荷台が標準より小さくなってしまいます。そのため、近距離での配送であれば寝台無しで荷台サイズを最大限大きくすることが多いです。

事業内容によっては、中距離から長距離の配送も考えらえるため、寝台があるタイプを選択するのもよいかもしれません。

10トン車のサイズや特徴

10トン車の荷台サイズは以下のとおりです。

種類 荷台長 荷台幅 荷台高
10トン車 9,670mm 2,490mm 267mm

10トン車になると、荷台サイズが大きくなるので、巨大な積荷を積載できるのが特徴です。長距離運送もしやすくなり、大きな工業用機械や重機の回送に用いられることがあります。

重機は箱車には積載できないので、平ボディがあればさまざまな運送に対応できるので、幅広い業務に使えます。

平ボディには3タイプの荷台の高さがある

2トントラックの平ボディには、荷台の長さやボディの幅が異なるタイプがあることを解説してきましたが、荷台の高さも3つのタイプが設定されています。
荷台の高さも3つのタイプが設定されており、荷物の積み下ろしや積荷に合わせてタイプを選択できます。

全低床

小型のタイヤが装備されており、荷台までの高さが抑えられているのが全低床です。低い荷台高なので、手降ろしをおこなうときに作業の負担が軽減されます。ドライバーの負担が少なくなるため、近距離での配送などに活用されています。

低床

荷台までの高さは全低床よりも高くなるものの、小型タイヤが装備されているので、積み下ろし作業効率は比較的高いです。小型タイヤが装着されているので、振動吸収の面では高い床タイプよりも劣ります。

高床

3つのタイプのなかで、最も荷台までの高さがあります。地上高が高いので手で積み下ろしをするなら作業効率が悪くなりますが、大きなタイヤが振動を吸収してくれるので、長距離運送に適しています。

代表メーカーの2トン平ボディの特徴

国内の代表メーカーの2トン平ボディの特徴をご紹介します。

日野 デュトロ

(引用元:日野自動車)
大型トラックを販売していた日野は、1999年から小型トラックも製造しており、デュトロを販売しています。デュトロはコネクト化されており、データに基づいてコンディションを判定してくれる機能が搭載されているのが特徴です。
先進安全装備が搭載されており、歩行者や車との衝突を回避してくれます。夜間の歩行者にも対応しているので、万が一の被害を軽減してくれます。
2トントラックの平ボディも、さまざまなバリエーションが展開されており、以下から選択可能です。

・標準幅キャブ:標準長/セミロング/ロング
・ワイドキャブ:セミロング/ロング/超ロング/超超ロング
・ダブルキャブ:標準長/セミロング/ロング/超ロング

搭載されるパワーユニットは、ハイブリッドの他にディーゼルエンジンがあります。ハイブリッドであればモーターによるアシストにより低燃費で走行できます。

また荷台のバリエーションもあり、アルミブロックや強化木製平ボデーがラインナップされているので、業務に合わせて選択可能です。

いすゞエルフ

(引用元:いすゞ)
長年にわたり小型トラックの販売台数でトップ(いすゞ調べ)を誇っているのがエルフです。遠隔モニタリングの機能「いすゞPREISM」が搭載されていて、トラック自体が不調や故障などを自己診断し修理や整備の必要性を教えてくれます。

車のコンディションはスマートフォンで簡単に見られるだけでなく、車検や点検のタイミングのお知らせもしてくれます。オペレーターにもつなげることができるなど、安心して業務に集中できる機能が搭載されているのが特徴です。

いすゞのエルフの平ボディも、複数のバリエーションがラインナップされており、4ナンバー小型車と1ナンバー普通車があります。

標準キャブ

4ナンバー車:標準ボディ
1ナンバー車:セミロングボディ・ロングボディ

ハイキャブ

1ナンバー車:標準ボディ・セミロングボディ・ロングボディ

ワイドキャブ

1ナンバー車:標準ボディ・ロングボディ・超ロングボディ

ボディ幅だけでなく高床タイプやフラットロー、フルフラットローなど床面地上高の違いも選択できます。

三菱ふそう キャンター

(引用元:三菱ふそう)
三菱ふそうのキャンターは、50年以上ものロングセラーの小型トラックです。稼働中のトラックの情報はリアルタイムでチェックできる機能が搭載されており、運行状況をどこでも把握できるのが特徴です。

エンジンの信頼性向上に努めているので、特定の部品は8年/18万kmまで保証してくれるプランがあるのも特徴です。安全装備としてアクティブ・サイドガード・アシストという、車両を検知したときにお知らせしてくれる機能も搭載されています。 三菱ふそう独自の機能によってドライバーの安全運転をサポートします。

キャンターはバリエーションが豊富になっており、標準キャブの他にワイドキャブはもちろんのこと標準ダブルキャブやワイドダブルキャブが設定されているのが特徴です。また地上高が高い、高床パートタイム4WDもあるので、悪路で使う場合も安心でしょう。業務にあわせて選択しやすいトラックです。

2トン平ボディの価格とレンタル料金

2トン平ボディのトラックは、小型トラックに分類されるので車両価格も抑えられるのが特徴です。特に架装がない平ボディは、箱やその他の架装があるタイプより安いです。

新車価格は200万円~

新車価格は200万円から400万円前後となっており、グレードや装備によって多少の上下があります。 中古を購入する場合でも、90万円から300万円と大きな差があるわけではありません。

一方で未使用車のように、登録だけされてまだ使用されていない車両の場合には、費用を抑えた購入も可能です。ボディ形状や2WDや4WDの違いなどもあるため、業務に合わせて適した車両を選択しましょう。

2トン平ボディのレンタル料金は1日約1.5万円

2トン平ボディのレンタル料金を見ていきましょう。

レンタカ-会社 種類 レンタル時間
3時間 6時間 12時間 24時間
オリックスレンタカー 2トン 9,350円 12,650円 15,400円
2トンロング 12,650円 15,950円 19,800円
日産レンタカー 2トン 7,370円 9,020円 12,320円 14,520円
ニッポンレンタカー 2トンショート 7,590円 9,350円 12,650円 15,400円
2トン 10,450円 12,650円 15,950円 19,800円

(参照元:「オリックスレンタカー」「日産レンタカー」「ニッポンレンタカー」)

上記の料金のほかに免責補償制度が設定されているので、必要に応じて加入しておくと万が一の事故の際に安心です。

2トントラックを運転できる運転免許は準中型免許

2トントラックを運転するためには準中型免許以上が必要となります。 免許を取得した時期により運転できる車両が異なるため注意しましょう。

免許区分 車両総重量 最大積載量 乗車定員
準中型免許 7.5トン未満 4.5トン未満 10人以下

準中型免許で運転できる準中型自動車は、平成29年3月11日までに取得した普通免許でも運転可能です。レンタカーを利用する前に、運転者の免許が2トン車を運転できるのか確認しておきましょう。

トラックの購入とレンタルは業務状況を比較して判断


2トントラック平ボディのレンタルを検討しているなら、購入も選択肢に入ります。2日間の業務であればレンタルで問題ありませんが、2トントラックが必要な業務が長期化するなら、レンタルだけでなくリースや購入のほうがお得になるからです。

ではどのような方法がよいか、判断するポイントをご紹介しましょう。

購入するなら資産となる

トラックを購入すれば、自分や会社の資産となります。業務に必要な架装にカスタマイズしたり、車両保険を自分で選択できるのもメリットです。

会社のロゴやマークを取り付けて、自分だけのトラックにすることも可能です。1台のトラックを長く乗り続ける予定であれば、資産にできる購入がおすすめです。

リースやレンタルは費用計上しやすい

短期間だけトラックを利用したいならレンタル、さらに長期間にわたってレンタルするならリースとなります。これらの方法でトラックを運用するなら、経費計上する項目が分かりやすくなるのがメリットです。

税金や自賠責などの費用も含めてリース料金が設定されているので、経費形状する項目が単純になります。また契約内容によってはメンテナンスも含まれているので、リース会社の負担で車検などのメンテナンスもおこなえるのもメリットです。

リースの場合には資産にならなかったり、長期間の契約の場合には総支払額が高くなってしまうデメリットもあります。

費用計上しやすい方法を選択したいならリース、総支払額を抑えるなら購入するなど、状況を判断して決めることをおすすめします。

まとめ

2トントラック平ボディの特徴やサイズ、さらに購入とレンタル料金の比較などをご紹介してきました。

平ボディは積荷の形状や大きさに左右されないというメリットがあります。しかし雨天時にカバーする必要や防犯性を考慮しておく必要もあります。

また標準ボディだけでなく、ワイドキャブのように幅の違いや、荷台の長さの違いもトラック選びに影響するでしょう。積荷や業務に合わせて適したトラック選びが必要です。

現在発売されている2トントラックは、さまざまなバリエーションがあるので、使い方に合わせて選択しやすいでしょう。また短期間であれば、レンタルを活用すると、業務の幅が広がります。

  • 2トン平ボディは幅広い業務に使える
  • 積荷に合わせて荷台長の確認が必要
  • レンタルなら1日約1.5万円~

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