とことんブログ とことんブログ

基礎知識

平ボディーとは?平ボディートラックのメリットを紹介|トラック用語集

平ボディーは、荷台に屋根や壁がなくフラットなタイプのトラックです。街中でよく見かける軽トラックが、代表的です。
シンプルな構造で、制限される屋根・壁がないからこそさまざまな運送現場で活用されています。平ボディートラックの概要から形状、サイズの種類などをまとめました。

平ボディーとは?


平ボディーは、トラックの形状の一つです。屋根と壁のない平らな荷台が特徴的で、荷物運送用トラックとして初めて作られました。小型から大型までの車両区分が存在しています。

荷台の周囲は、「あおり」という板で囲まれています。あおりには、アルミ製や鉄製・木製等の素材が使用され、左右後方がフラットに開きます。荷物の積み下ろしも容易になり、フォークリフトやクレーンを使用した積み下ろしも可能です。

荷台後部に荷物積み降ろし用の昇降装置「テールゲートリフター」を装着している平ボディーもよく見受けられます。

その他、平ボディーには「超低床」「低床」「高床」の3タイプがあります。高さのある荷物を運ぶ際は、高さ制限に違反しないよう、床の高さが低いタイプが選ばれます。

シンプルな構造であり、作業性・荷役性・汎用性に優れるためさまざまな業種で使用される平ボディーは、大きなデザイン変更が行われず現在に至っている歴史あるボディタイプのトラックだと言えるでしょう。

平ボディーの特徴


平ボディーの特徴をサイズの種類や、装備として欠かせないテールゲートリフター、シートの観点から解説します。

平ボディートラックの種類

平ボディートラックは小型から大型まで、すべての車両区分が存在しています。それぞれのサイズの目安を表にまとめました。

荷台長 荷台幅 あおりの高さ
大型 9,000mm前後 2,400mm前後 450mm前後
中型 6,200mm前後 2,130mm前後 400mm前後
小型 3,150mm前後 1,800mm前後 220mm前後

地上から荷台の高さも、種類によって異なります。

超低床 低床 高床
780mm~785mm 840mm~970mm 925mm~1,105mm

積載する荷物の高さに合わせて選びましょう。

テールゲートリフターの種類

近年は人手不足により「手積み・手降ろし」が行われるケースは少なくなりました。そこで平ボディーにテールゲートリフターを搭載し、荷役作業を行うのが一般的です。

平ボディーに搭載されるテールゲートリフターには、次の3種類があります。それぞれのメリットをまとめました。

特徴 メリット
アーム式 弧を描くように昇降する 取り付けにかかる費用が安価
リンク式 板がついていて段差が軽減  台車のキャスターが引っかかることなくスムーズ
エレベータ式 垂直に昇降する 揺れが少なく積み下ろしの際に安定しやすい
迅速に積み下ろしできる

用途に合わせたテールゲートリフターを選択することで、荷役作業の負担が大きく軽減されます。

シートの重要性

平ボディーの荷台には、屋根がありません。そこで、荷物を雨風から守るために使用されるのが、防水シートです。
フックやゴムバンド、ベルトなどで直接荷物を覆ったり、金属製の骨組みを取り付け、幌と呼ばれるシートで覆ったりします。
荷物を積んでいないときも、雨の中走行すると荷台が濡れてしまいます。床を乾燥させる際に時間がかかったり、劣化につながったりするでしょう。
そのため、シートは常備しておき、積載していないときも保護するのが一般的です。大切な荷物を保護するために、シートに穴が空いていないかを、定期的にチェックしましょう。

ただしシートは、荷物を保護できるものの、防犯性に欠ける部分があります。他にも、積み方を工夫しないと荷物が崩れる恐れもあるでしょう。
そのため、多くの荷物を運ぶ4トン車以上のサイズになると、アルミバンのウイング車を選択するケースも多いです。

平ボディーのメリットと用途


平ボディートラックは、次の観点から、作業性・荷役性・汎用性が高いことがメリットです。

・あおりの有用性が高い
・用途に応じた架装ができる
・さまざまな大きさの荷物を運送可能
・車両メーカーの選択肢が多い

あおりの有用性

荷台上部が完全に解放されている平ボディートラックは、あおりを切った(下げた)状態にすることで荷台を完全に露出できます。あおりを切っておけば問題なくフォークリフトでの積み下ろし作業が行えます。

また荷台の上空が解放されているためクレーンを使用した荷物の積み下ろしも可能です。あおりが付けられている側面と後部の合計3面を開口すれば、プラットフォームへ着けハンドパレットを使用した積み下ろしも行えます。

このあおりのおかげで、平ボディーは抜群の作業性だと言えるでしょう。

用途に応じた架装

平ボディーはトラックの原型であるため、平ボディーをベースに様々な架装を搭載できます。

中古トラック販売所のトラックは、既に架装が搭載されています。、理想的な架装搭載車両が見つからない場合は、平ボディーを購入し「構造変更手続き」を行うことで架装を搭載することも可能です。

作業用途に合わせて利用できる平ボディーは高い汎用性のあるトラックだと言えます。

運送におけるメリット

荷台上部が解放された平ボディーのオープンデッキは積み下ろしの作業性と共に、形状に囚われることなくどのような形のものでも積載できる高い荷役性を得られます。
道路交通法に定められる範囲であれば無条件で搬送することも可能ですし、警察から通行許可を受ければ道路交通法規定外の大型荷物を搬送することも可能です。

また通販の商品や小包などの小さな荷物・家具や大型家電品などの比較的大きな荷物・工業用機械などの大きくて重量のある荷物などの搬送にも広く用いられる荷役性の高さは荷台上空が解放されている平ボディーであるからこそ実現できるもので、他の形状のトラックで真似することは難しいと考えられます。

このように、小さくて軽い積み荷から大きく重量のある荷物まで積載することが可能で、近距離から長距離までのあらゆる輸送フィールドが活用できるのは大きなメリットです。

特に、トラックの車両区分で見ると、次に挙げる運送や作業が適していると考えられます。

小型平ボディー(軽貨物を含む) 中型平ボディー 大型平ボディー
近距離で小さくて軽い荷物の配達業務(積み荷の監視ができるよう複数人が望ましい)
近・中距離の小口の引越し業務
中・長距離の家具や家電品などの中型荷物
工業用機械など大型荷物の小口の搬送業務
一般引越し業務
中・長距離の家具や家電品などの中型荷物
工業用機械など大型荷物の一般搬送業務

車両メーカーとその選択

ー以下作成しましたー
平ボディーは、さまざまなメーカーから発売されているため、車両メーカーの選択肢が多いこともメリットと言えます。主要なメーカーから発売されている平ボディーは、次のとおりです。

日野自動車 いすゞ自動車 三菱ふそう
車種 特徴 車種 特徴 車種 特徴
小型 デュトロ ・高い安全機能が投入されていて小回りが利く
・小型平ボディトラックの中でも人気が高い
エルフ ・いすゞ自動車のディーゼルエンジンテクノロジーが搭載されている キャンター ・世界70ヵ国以上で販売されていて、パワフルな走行や最新の安全装備と心地の良さが好評
中型 レンジャー ・中型平ボディトラックの中でも流通台数が多い人気モデル フォワード ・1リットルあたり8.1kmの走行距離で、中型ディーゼル車の中で最も燃費が良い ファイター ・「輸送環境の向上」をコンセプトに、高積載と低燃費を追求。4気筒の4V20エンジンと6気筒の6M60エンジンを使用している

平ボディー トラックの購入と中古市場

平ボディートラックは、車両購入価格をリーズナブルに抑えられるので経済的負担が少ないです。特に中古トラックを購入した場合に高い経済効果を得ることができると考えられます。
平ボディのトラックは流通量が非常に多いことから中古車市場への流入数も多いです。一般的に「タマ数が多いトラック」と言われるものであるため中古トラック販売店でも数多く取り扱われる傾向にあります。
中古トラックを選ぶ際に選択肢が多いのは大きなメリットだと言えるので、タマ数が多い平ボディのトラックは魅力の高い中古トラックの1つに数えられます。

中古トラックの選び方

中古トラックは、年式や走行距離、価格帯までさまざまです。購入に失敗しないための選び方を解説します。

走行距離と年式のバランスが取れたものを選ぶ

車の走行距離の目安は「1年あたり1万㎞」と言われています。そのため、この基準を目安に、走行距離と年式のバランスが取れたトラックを選ぶのがおすすめです。
ただ、トラックは一般的な車よりも丈夫で長く乗れる設計となります。年数に対し、走行距離が多い場合でも一般的な自動車ほど気にする必要はありません。

ただ、年式が古く使用感のある車両なのに、走行距離が少ない場合には注意が必要です。悪質な業者の場合、メーターを改ざんしていることもあります。

これを踏まえると、走行距離と年式のバランスを見て選んでおくと安心です。

修復歴・点検記録簿を確認して選ぶ

修復歴や点検記録簿は必ずチェックしてからトラックを選びましょう。修復歴がない、もしくは許容範囲であるものを選ぶのがベストです。
修復した場所や、修理内容は、販売担当者に必ず確認しましょう。

試乗してから購入を決める

できれば試乗したうえで購入を決めましょう。
中古トラックには、販売時に提示された情報からはわからないブレーキ感度の悪さや、運転の癖が存在する場合もあります。
実際に自分で運転して、問題がないかを確かめてから購入を決めると安心です。

信頼できる業者から購入する

信頼できる業者を選択し、購入するのは必須事項といえます。悪質な業者の場合、次の手口で詐欺的な行為をはたらいている場合もあります。

・メーターの改ざん
・事故歴や修復歴の詐欺
・高額な手数料の請求
など

悪質な業者から購入すると、故障などのトラブルに巻き込まれます。トラック流通センターでは、信頼できる業者とだけ提携しています。保証期間は、業界最長の1年間です。
また、一括購入という手段だけではなく、与信がとおりやすい独自のリースやローンもご用意しております。
北海道から沖縄まで、全国各地の非公開車両もご紹介できるのはトラック流通センターだけです。この機会にご活用ください。

まとめ


シンプルなデザインで多くのメリットを持つ平ボディーのトラックは運送の現場で活用されています。
ー以下作成しましたー
汎用性の高さだけでなく、シンプルな荷台だからこそ、購入しやすい価格帯も魅力です。購入を検討している場合は、信頼できる業者を選びましょう。

  • 平ボディーは、荷台に屋根や壁がなくフラットなタイプのトラック
  • 作業性・荷役性・汎用性が高いことがメリット
  • 購入しやすい価格で車両メーカーの選択肢も多い

関連する記事

  1. 中古トラック販売のトラック流通センター
  2. とことんブログ
  3. 中古トラックの基礎知識
  4. 平ボディーとは?平ボディートラックのメリットを紹介|トラック用語集