トラックの内装をカスタマイズしたい人必見!模様替えで操作性も居心地も上げよう!
長距離を運転しているドライバーであれば、トラックの内装を気にしている方も多いことでしょう。トラックの内装は標準のものでも、乗用車より快適になるよう作られています。特に10トンクラスの大型トラックは、席の座り心地や広さ、センターシートの作りなど非常によくできているのです。しかし、長距離ドライバーにとってはこれでもまだまだ不十分だとという声もあります。そのため、内装を自分でカスタマイズして、車両の操作性や居心地のよさなどを向上している人がほとんどです。では、どのようなカスタマイズをしているのでしょうか。今回は、トラックに行う内装カスタマイズのメリットやオススメアイテム、実例などをご紹介していきます。
トラックの内装カスタマイズのメリット
トラックのカスタマイズパーツは、外装だけでなく内装も数多くあります。
しかし、共通して言えるのは、目的にあっていることや自分の感性やスタイルに合っているかどうかです。
わざわざ見栄だけでカスタマイズをしても、操作性や居心地が悪くなってしまっては意味がありません。
「たかが内装」と思われる人もいるでしょうが、実は、内装カスタマイズによって得られるメリットは非常に大きいのです。
では、どんなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。
操作性を上げる
1つ目のメリットは操作性を上げることができる点です。
いかに会社の持ち物とは言え、運転するのは自分なので操作性がいいほうがもちろん仕事もしやすいでしょう。
トラックの場合であれば、シフトチェンジや操舵性能がそれに当たります。
例えば、シフトノブを標準装備のものから長いものに変えるだけで、姿勢を崩さずにシフトチェンジができるようになります。
もちろん、標準のものでも使いやすい人もいるでしょうが、チェンジのたびに前かがみにならなければいけない人には大きなメリットでしょう。
そのほか、ハンドルカバーをかけたり、ルームミラーを大きくしたりとできることはたくさんあります。
たったこれだけですが、操作性が上がると運転が楽になり、比較的疲れにくくなるというメリットがあるのです。
居心地をよくする
主に長距離ドライバーにとって、居心地の良さは追求したいカスタマイズのひとつでしょう。
仕事内容によっては何日もトラックの中で過ごすわけですから、大切な要素です。
また、長距離ドライバーでなくても、トラックの居心地がいいと仕事にもハリが出ると思います。
大型車には標準装備されていることが多いカーテンも、重要なカスタマイズです。
カーテンを取り付けるだけで、仮眠するときや休憩するときによく寝られるようになります。
また、シートにカバーを取り付けてみたり、いっそのこと内張りを変えてしまうことも、居心地をよくする方法のひとつです。
ただ、内張りを交換するドライバーは最近では少なくなってきました。
その理由は、会社の持ち物であるトラックの内張りまで交換することができないからです。
このような大掛かりなカスタマイズを会社が承諾することはほぼありません。
そのため、シートにクッションをひいたり、マットレスを置いたりと手軽にできるカスタマイズが主流となっています。
純粋にかっこよくなる
カスタマイズとは、すなわち自分の個性を出すことができるということです。
自分だけの空間が出来上がるため、純粋にかっこよく感じることでしょう。
当然、ひと口にカスタマイズといってもそのレベルには差があり、どこまでやるかもドライバーそれぞれです。
また、会社側の方針で、できるカスタマイズとできないカスタマイズがあることも事実です。
ただ、小物を少しチェンジするだけでも印象はガラリと変わります。
会社からOKが出ている範囲でのカスタマイズで、自分の理想の内装を作り上げてみるのもおもしろいかも知れません。
ただし、固定できないようなものが多いと要注意です。
点検や車検のときに、キャビンを上げる必要があるため、固定されていないものが多いと作業員の手間が増えます。
ドライバーも点検のたびに片付けの手間が増えるだけなので、カスタマイズは固定できるもの中心で行いましょう。
作業効率をUPさせる内装とは?
トラックの内装をカスタマイズするのであれば、見た目のかっこよさもそうですが、重視してほしいのは作業効率です。
操作性に限らず、自分の仕事のスタイルに合わせてカスタマイズすることで、より快適な車内空間を作り出すことができます。
しかし、カスタマイズするためのアイテムはかなりの数があり、装着の手間もアイテムによって違います。
そこで今回はすべて自分でできるカスタマイズの中から、特に作業効率を上げるアイテムを2つご紹介していきます。
ハンドルカバー
乗用車のハンドルにもよく取り付けられている、内装カスタマイズの定番がハンドルカバーです。
ハンドルの大きさには注意がいりますが、それさえ気をつけていれば、さまざまなデザインから選ぶことができます。
価格も1,000円代から高くても5,000円代と非常にリーズナブルなので、きせかえも可能です。
ハンドルカバーは、トラックの内装に華を添えるだけでなく、操作性の向上に役立ちます。
カバーをすることで手からハンドルが滑りにくくなり、狙ったとおりにハンドリングが可能になりやすいです。
また、炎天下であってもハンドルが触れなくなるほど熱くなるのを防ぐのにも一役かっています。
内装カスタマイズでは初心者向け、かつ手軽なアイテムのひとつです。
材質もさまざまなので、自分に合ったカバーを根気よく探してみるのもおもしろいのではないでしょうか。
サンバイザー
走る方向によっては、直射日光で前が見にくいこともあるでしょう。
サングラスをかけようにも、運転中にハンドルから手を離すことになるので少々危険が伴います。
そんなときに活躍するのがサンバイザーです。
ほとんどの車には最初から装備されていますが、上部の視界が悪くなるデメリットがあります。
その点、市販されているスケルトンタイプのサンバイザーに変えれば、視界を遮ることなく使用することができます。
製品によってスモークのこさが違うので、自分に合ったものを装着しましょう。
値段も、安いものであれば1,000円代で手に入る、非常にリーズナブルな商品です。
サンバイザーは、見た目の変化はあまりないため地味なイメージを持たれがちです。
しかし、すぐに使えることのメリットは大きく、作業効率向上には十分な力を発揮してくれるでしょう。
内装カスタマイズの実例
トラックの内装カスタマイズは、ドライバーの好みや作業内容、運転距離によって違いがありますが、似通っている部分もあります。
中には「え、こんなのあり?」というようなカスタマイズをしているドライバーもいるのです。
もちろんドライバーは真剣なのですが、いわゆる「オモシロ系」カスタマイズも存在します。
では、どのようなカスタマイズ例があるのでしょうか。
実例を踏まえてお話ししていきます。
メタルラックで収納スペース確保
主に10トンクラスの大型トラックに多いのが、メタルラックを助手席においているパターン。
もちろん、これは車用のものではなく、一般家庭でも使えるようなものです。
トラックの運転席周りは、見た目以上に広く、スペースに困ることはあまりありません。
しかし、大型の長距離ドライバーは、居住空間としてもトラックをカスタマイズすることが多いので、スペースを有効活用したいのです。
そのため、助手席のサイズに合ったメタルラックを積み込み、スピーカーやAV機器を載せているドライバーも少なくありません。
すぐに手が届くところに装備できるのも、需要が高い理由でしょう。
しかし、メタルラックを設置する場合は、脚を固定しておく必要があります。
点検や車検でキャビンを上げた際に、メタルラックがフロントガラスを割ってしまう事故がたびたび発生しています。
しっかり足場を固定しておくか、すぐに下ろせるようなものでカスタマイズを行いましょう。
ベッドスペースにはマットレス
一昔前までは、ベッドスペースのカスタマイズと言えば内張り交換が主流でした。
しかし、現在はシングルサイズのマットレスをベッドスペースに設置しているドライバーがほとんどです。
カー用品店でも販売されていますが、家庭用を使っているドライバーが多い傾向にあります。
特に長距離ドライバーは、1枚1万円ほどの高額なマットレスを購入しており、いかに仮眠場所を大切にしているかが分かるのではないでしょうか。
また、マットレスではありませんが、短・中距離のドライバーもハニカム構造のクッションを運転席に設置しています。
ハニカム構造とはハチの巣状になった素材であり、クッションなどでは腰や体の負担を抑えてくれます。
長距離ドライバーでは特に、同じ姿勢で運転を行うため腰への負担が大きくなりがちです。
そのためクッションやマットにこだわり、できるだけ体に負荷をかけないようにしているのです。
そうきたか!シフトノブ
シフトノブのカスタマイズと言えば、すぐに出てくるものに「クリスタル」があるでしょう。
シフトノブ自体が長くなり、操作性が上がるだけではなく、見た目のオシャレ度も高いカスタマイズの定番アイテムです。
値段は2,000円代〜6,000円代と幅広く、中にはシガーソケットから電源を取ることで光るものもあります。
シフトノブは、車両サイズに左右されることがないこと、回すだけで取り付け・取り外しができることから、簡単にカスタマイズできます。
しかし残念ながらオートマチック車には装着ができません。
シフトノブのカスタマイズは非常にバリエーションが豊富で、中にはノブを自作するドライバーもいます。
また過去には、工具のドライバーの柄をシフトノブに使っているドライバーもいました。
「一番握りやすい形だった」とのことですが、このレベルで自分の使いやすさを追求できます。
自分に合ったシフトノブを見つけ、操作しやすい形状に変えてみてはどうでしょうか。
カスタマイズパーツはどこで買える?
トラックのカスタマイズパーツは、意外にいろいろな店舗で購入することができます。
専門ショップや通販サイトがあるぐらい、その需要が高いのも特徴です。
普通のカー用品店にもおいてあることがありますが、数は少なめとなっています。
そのため、多くのドライバーは専門ショップや通販ショップで手に入れることがメインになるでしょう。
種類も豊富なので、一般的なカー用品店で探し回る手間も省けます。
このほか、大手ネット通販ショップでも購入ができます。
種類は専門ショップよりも少ないものの、「トラック シフトノブ」と検索するだけでかなりの数の商品が表示されるのです。
また、トラック専用でなくても、家庭用のアイテムをDIYでアレンジすることもできます。
このようにトラックのカスタマイズパーツはネットや店舗など、購入する方法はさまざまです。
種類が豊富で目移りしてしまいがちですが、どのようにアレンジしたいかをよく考えて探すようにしましょう。
内装をDIYする場合は保安基準に注意
内装カスタマイズは非常に手軽にできメリットも多いのですが、注意点もあります。
どのようなことかというと、「保安基準は守らなければいけない」という点です。
「内装に保安基準が適用されるの?」と思われる人もいるでしょうが、実は内装に関しても保安基準の取り決めがあります。
代表的なものはシフトノブです。
保安基準にはシフトノブかその周辺に、シフトパターンが見えるように書かれていることが法律で定められています。
仮に、自分しか運転しない車両であっても、シフトパターンがなければ車検にとおらなくなってしまうのです。
このほか、フロントガラスに貼り付けるスモークシートも、色が濃すぎると「視界不良」で車検にとおらなくなります。
細かなルールがいくつもありますが、車両の操縦に悪影響を与えるようなカスタマイズはNGです。
「車検前に自分で戻せばいいから大丈夫」と思う方もいるかもしれませんが、保安基準は安全に運転するために決められたルールです。
そのためルールに沿ったカスタマイズを行いましょう。
まとめ
トラックは、内装のカスタマイズができる場所が多くあります。
見かけは大きく変わらなくても、普段から長時間運転することの多いトラックなだけに、操作性の追求もするべきでしょう。
もちろん、気分を一新したりするにも効果的です。
最近は、見栄え重視よりも作業効率向上を目的にされることが多くなった内装のカスタマイズ。
こだわりたいのであればどこまででもカスタマイズできますが、自分だけの居心地のいい空間を作ることをオススメします。
うまくカスタマイズして、操作性も居心地も向上させましょう。
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- トラックのカスタマイズの種類は豊富
- 昔は内張りなどを交換していたが近年は簡単で仕事効率を目的としたカスタマイズが主流
- 内装のカスタマイズパーツはネットや店など多くの場所で購入可能
- カスタマイズをする際は保安基準不適合にならないように注意が必要