【トラック用語集】トラクタ|はたらくくるま
トラクタは、運転席のある車両と荷台を分解できるトラックの、運転席部分のことを指します。大型トラックでは運べない、重さや長さのある荷物を運搬する際に使用されます。今回は、トラクタの概要、種類、連結方法などの情報をまとめました。
トラクタとは?
トラクタとは、運転席と荷台が切り離せるトラックです。正確には、運転席部分が「トラクタ」となります。
トラクタには、運転席とエンジンが搭載されているため、自走できます。ただ、車両に荷物を積載できません。自走不可能なトレーラーを連結することで、はじめて荷物の運搬に活用できます。
別名として、次の3つの名称があります。
・牽引自動車
・トラクタヘッド
・トレーラーヘッド
また、トラクタの大きなメリットは、次の3つです。
・大型トラック以上の積載量
・小回りが効く
・荷役作業がしやすい
トラクタならば、トレーラーを連結さえすれば、大型トラックでは運べない大型の重機や、分解できない長いポールなども運搬可能です。さらに、回転半径が小さいため、小回りが効きます。大型車でありながら、運転しやすいこともメリットです。
他にも、トラクタとトレーラーを分離すれば、「運行作業」「荷役作業」を別々におこなえます。荷役作業を効率よくおこなえるのは大きな魅力です。
トラクタとトレーラーのつなぎ方
トラクタ側の「カプラ」とトレーラー側の「キングピン」という部品を合体させることで、トラクタとトレーラーをつなげます。
具体的には、カプラには、円盤型でV字の切り込みがあります。V字部分に、棒状のキングピンを差し込むことで、連結可能です。
この連結部分であるカプラが対応できる重さのことを第五輪荷重といいます。どのくらいの重さのトレーラーをけん引できるかを示すため「第五輪荷重=最大積載量」です。日本国内では、7〜20トンの第五輪荷重となるのが一般的です。
トラクタとトレーラーの種類
トラクタには、次の2種類があります。
種類 | 車軸 | ディファレンシャルギア | タイヤ |
シングルヘッド | 2輪 | 1個 | 6個 |
ダブルヘッド | 3輪 | 2個 | 10個 |
主なトレーラーの種類一覧は、次のとおりです。
・コンテナトレーラー
・バン
・平ボディセミトレーラー
・ウイングセミトレーラー
・バルクトレーラー
・タンクトレーラー
・キャリアトレーラー(キャリアカー)
・ダンプセミトレーラー
・重機運搬セミトレーラー
・重トレーラー
ちなみに、一般的なトラックの荷台にトレーラーが連結された、さらに長いタイプもあります。「フルトラクタ」「フルトレーラー」と呼ばれ、巨大なパイプなどを運ぶ際に使われます。
「フルトラクタ」「フルトレーラー」は走行できる道路が限られていて、長い道が続き、橋のない場所でしか走れません。
日本では北海道などの限られた地域で走行しています。
まとめ
トラクタは、トレーラーと連結することで大型トラック以上の荷物を積載できるのが大きなメリットです。会社の事業内容に合った第五輪荷重のトラクタと、トレーラーのタイプを選びましょう。
-
- 運転席と荷台が切り離せるトラックの、運転席部分を「トラクタ」という
- トラクタ側の「カプラ」とトレーラー側の「キングピン」という部品を合体させて連結する
- トラクタには、シングルヘッドとダブルヘッドの2種類がある