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アスファルトフィニッシャーとはどんな車?運転や操縦に必要な資格も紹介!

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道路の舗装で使われる特殊な自動車が、アスファルトフィニッシャーです。なかなか見かける機会はありませんが、私たちの生活に欠かせない道路を舗装してくれる自動車です。今回はアスファルトフィニッシャーの説明と種類や価格、運転するために必要な免許についてご紹介します。

筆者・太田さん

太田 りく著者のTwitterはこちら

整備士として現場で働いている現役整備士ライターです。
所有資格は整備士3級。

現役で働いているという強みを活かし、読みやすく読者の疑問を解決できるような記事になるよう心がけています。

アスファルトフィニッシャーとは?

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冒頭でもお話したとおり、アスファルトフィニッシャーは道路工事で使用されています
道路にアスファルトを敷く専門の自動車であり、特殊な形状をしています。
普通の自動車と違うのは見た目だけではありません。
使い方も少し変わっています。
では、種類のお話と合わせて、アスファルトフィニッシャーについて知っていきましょう。

駆動輪によって2種類に分けることができる!

アスファルトフィニッシャーには
・クローラ式
・ホイール式
この2種類があります。
この違いは駆動輪です。
クローラ式はキャタピラが、ホイール式はタイヤがついています。

形状の違いだけでなく、クローラー式は公道を走行できません
許可をもらった工事現場などでは別ですが、場所を大きく移動するときには回送用のトラックに乗せる必要があります。
それに対し、ホイール式のアスファルトフィニッシャーであれば公道を走ることができます。
しかし、最高速度の関係で高速道路は走れません
そのため、遠方に移動させる場合はクローラ式と同じく回送用トラックが必要です。

そしてアスファルトフィニッシャーで公道を走るためには、小型特殊免許、もしくは大型特殊免許が必要です。
アスファルトフィニッシャーを使用するうえでの注意点は免許の種類です。
後述しますが、運転と操縦では必要免許が違い、さらに、車両の大きさによっても免許の種類が変わります。
もし運転する機会があれば、自分の持っている免許で運転、操縦できるのかしっかりと確認しておきましょう。

アスファルトフィニッシャーの用途とは?


アスファルトフィニッシャーは、その名のとおり、道路工事の最終段階であるアスファルトを敷き詰める作業で使われます。
アスファルトは、基礎部分が作られて初めて作業を開始します。
そのため、アスファルトフィニッシャーが登場するのは、工事が終盤に差し掛かったタイミングだけなのです。

滅多に目にする機会がないのはこういった背景があります。
アスファルトフィニッシャーを使う作業者は、同時に他の重機も扱えることが必要になってくるでしょう。

アスファルトフィニッシャーの仕組みや機能を知っておこう!

アスファルトフィニッシャーに普通の自動車とは違う特徴があることは、先にお伝えしたとおりです。
詳しく見ていくと、大きく4つの部分から構成されています。

エンジン・・・アスファルトフィニッシャーの動力部分で、燃料は軽油
トラクター・・・車体をけん引するための部分
ホッパー・・・アスファルト合材を載せるための箱状の部分
スクリード・・・アスファルトフィニッシャーのメインとなる部分で、アスファルトを敷き詰めて平らにするもの

スクリードはスクリード幅と呼ばれ、小さいもので0.8m、大きいものでは16mのものも存在するなど大きさによって違いがあります。
また、スクリードはアスファルト合材が固まってしまわないように加熱されています。
このようにアスファルトフィニッシャーは特殊な場面で使用されることから、特徴的な形状になっているのです。

アスファルトフィニッシャーを使用するには最低2人が必要!

アスファルトフィニッシャーを使用するには、最低2人が必要です。
小型のものは1人でできますが、それ以上の大きさのアスファルトフィニッシャーは、運転とは別にスクリードを操作するスクリードマンが必要になります。
アスファルトを敷き詰める舗装作業には、それに関係する資格が必要であり、この資格がないと舗装作業に関われないのです。

しかし、均一に舗装するためには、これらの勉強よりも経験を積んで感覚を身に着けることが一番大切だと言われています。
慣れないうちは、あまりスピードを出さずに舗装作業を丁寧に行いましょう。

アスファルトフィニッシャーの価格は?


アスファルトフィニッシャーを購入するとなると、いくらぐらい必要なのでしょうか。
あまり購入するイメージがない自動車なだけに、相場がわかりにくいでしょう。

実は、アスファルトフィニッシャーの価格は、スクリード幅で大きく変わってくるのです。
おおよその新車価格を一覧にまとめてみました。

【アスファルトフィニッシャーの新車価格】

スクリード幅 新車価格
1~3m 2,500万円台~
2~4m 3,000万円台~
5m以上 6,000万円台~

一般的な自動車に比べると非常に高いことがわかります。
特殊な車両であり、大量生産されていないことが、アスファルトフィニッシャーが高額になる理由です。
購入する場合は、価格をしっかりと調べ無理のない支払い方法を行いましょう。

アスファルトフィニッシャーのメーカーは減少傾向にある

現在、アスファルトフィニッシャーを製造・販売している会社は減少傾向にあります。
日本国内で3社、海外で3社の計6社でアスファルトフィニッシャーが流通しているのです。
その6社を一覧にしましたので、確認しておきましょう。

【アスファルトフィニッシャーの製造・販売メーカー】

日本メーカー 海外メーカー
住友建機
範多機械
キャタピラージャパン
フェーゲル(ドイツ)
VOLVO(スウェーデン)
DEMAG(ドイツ)

海外メーカーであるVOLVOは、トラックに代表されるようなパワーのあるエンジンで人気があります。
フェーゲルとDEMAGは、ドイツ生まれの環境にやさしい建設機械のメーカーです。

日本では、住友建機、範多機械(はんたきかい)、キャタピラージャパンの3社が、アスファルトフィニッシャーを製造・販売をしています。
アスファルトフィニッシャーを購入する際は、この6社を比較・検討してみてはどうでしょうか。

アスファルトフィニッシャーにはどんな運転資格が必要なの?

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アスファルトフィニッシャーを運転・操縦するために必要な資格は、それぞれ別にあります
運転免許を持っていても、資格がないから舗装作業ができないという場合もあるでしょう。
そこで、アスファルトフィニッシャーの運転に必要な免許と、スクリード操作に必要な資格について紹介します。

運転には小型特殊免許もしくは大型特殊免許が必要

まずは運転免許のお話をしましょう。
アスファルトフィニッシャーは特殊自動車に分類され、車体の大きさと最高時速で必要な運転免許が変わります。

【アスファルトフィニッシャーの運転に必要な運転免許】

免許区分 運転条件 取得費用
小型特殊免許 全長4.7m以下、全幅1.7m以下、全高2.8m以下
最高速度時速15km以下(農作業用は時速35km未満)
約4,000円
大型特殊免許 全長4.7m以上、全幅1.7m以上、全高2.8m以上
最高速度時速15km以上(農作業用は時速35km以上
約10~15万円

小型特殊免許は16歳以上、大型特殊免許は18歳以上で取得できます。
ただ、小型特殊免許は、すでに普通免許を持っていれば運転できる車に含まれているので、わざわざ取得する必要はありません。

一方の大型特殊免許は、別途試験を受ける必要があります
こちらは名前から「難しそう」と思う人も多いでしょうが、実際は合格率が高いため、それほど難しいものではありません。
ただし、スクリードを操作して道路を舗装するための作業をするためには、別の資格が必要なのを忘れないようにしましょう。

舗装作業には別の資格が必要!

アスファルトフィニッシャーで舗装作業をするために必要な資格は、実は2つあります。
これから紹介する資格のうち、どちらか片方を持っていれば、アスファルトフィニッシャーでスクリード操作ができるようになります。

1つは「車両系建設機械(整地・運搬・積込用及び掘削用)運転技能講習」と呼ばれるもので、大手重機メーカーの持つ教習所で受講できます。
この講習は決して難しいものではなく、講習が修了すれば技能講習修了証がもらえるのです。

取得までにかかる期間は、持っている運転免許と実務経験で違います
一覧でまとめたので、自分がどれに該当するのか確認してみましょう。

【車両系建設機械(整地・運搬・積込用及び掘削用)運転技能講習で必要な受講期間】

講習期間 条件
約6~7日間 未経験で運転免許もなし
約6日間 車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習を修了している人
約3日間 小型車両系建設機械運転特別教育を修了し、
その運転業務経験が6ヶ月以上ある人
約2日間 大型特殊自動車免許を持っている人
大型・中型、または普通自動車免許を持ち、
小型車両系建設機械運転特別教育を修了していて、
その運転業務経験が3ヶ月以上ある人
不整地運搬車運転技能講習を修了した人

車両系建設機械運転技能講習はこちらの記事で詳しく書いています。
ユンボの免許を取るために必要な費用や時間を解説!免許を取れる教習所もご紹介!

2つ目に必要な資格が、「建設機械施工技士資格」です。
等級がわかれており、アスファルトフィニッシャーのスクリード操作ができるようになるには2級以上が必要になります。

試験内容は学科と実地の2種類で、学科60%、実地90%の合格率であり、実地より学科の方が難しいでしょう。
上級の1級になると、学科30%、実地90%とさらに合格率が下がります
試験内容もアスファルトフィニッシャーだけではなく、建設に関わる重機全般のことが問われるため、勉強は大変です。

2つの資格のうち、建設機械施工技士資格のほうが難しいにもかかわらず、講習がありません
独学で勉強することもできますが、自信がなければ通信教材があるので、それを使って勉強するのもいいでしょう。
ちなみに、建設機械施工技士資格を持っていると、現場監督として活躍できるので、ぜひ頑張って取得してみてはどうでしょうか。

まとめ

アスファルトフィニッシャーの説明と新車価格やメーカー、運転・操縦に必要な免許についてお話しました。
道路の舗装作業のメインを担当するアスファルトフィニッシャーは、運転できるまでにやや時間がかかります。
しかし、運転も操作もできるようになれば、会社や現場で重宝されること間違いなしです。

頻繁に使うのであれば、高額にはなりますが、アスファルトフィニッシャーの購入を検討しましょう。
同時に、従業員が資格を持っていないのであれば、講習を受講させるための準備や制度も必要です。
そしてアスファルトフィニッシャーは高額なだけに、導入するかどうかよく考える必要があるといえるでしょう。

  • アスファルトフィニッシャーは道路工事の最終工程で出てくる特殊自動車
  • 新車価格は小型でも約2,500万円と決して安くはない
  • 運転免許は小型特殊免許か大型特殊免許のどちらかが必要で、アスファルトフィニッシャーの大きさによって異なる
  • スクリード操作には、車両系建設機械(整地・運搬・積込用及び掘削用)運転技能講習か建設機械施工技士資格2級以上のどちらかの資格が必要

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