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  4. マツダ…充実の先進安全技術とクリーンな環境性能の 新型「ボンゴバン」「ボンゴトラック」を発表

    ITV2020年9月号表紙…ザ・トラック

    月刊ITV 2020年9月号

    発行:令和2年9月1日 発行所:(株)日新(HP) 執筆:/大島春行・大西徳・伊藤慎介・井上元・岡雅夫・佐原輝夫・鈴木純子・中田信哉・西襄二・宮代陽之・谷田裕子 表紙・レイアウト:望月満 記事&編集:横路美亀雄・於久田幸雄

    新型「ボンゴバン」「ボンゴトラック」を発表

    全面改良…マツダ

    充実の先進安全技術とクリーンな環境性能

    ボンゴトラックDX…ザ・トラック

    (左)コンパクトな車両寸法のボンゴトラックDX(4WD車 (右)荷室床面の地上高が低く設計されたボンゴトラック

    マツダは、小型商用車「ボンゴバン」「ボンゴトラック」をこのたび全面改良し発売した。「マツダ ボンゴ」シリーズは、1966年の初代ボンゴバン発売以降、街中での取り回しやすい車両寸法やすぐれた積載性から多くのユーザーに高く評価され、2020年5月までに累計で約210万台以上が生産された、マツダの歴史ある小型商用車でふる。

    今回の全面改良では、コンパクトな車両寸法による街中での扱いやすさと毎日の仕事に使いやすい積載性というボンゴの特長に加えて、充実した先進安全技術を全車標準装備とし、毎日の安心・安全な使用をサポートを実現させ、経済産業省や国土交通省などが普及啓発を推進する「安全運転サポート車」の「サポカーS・ワイド」に全車を該当させている。

    また、燃費性能も向上させ、全車で「平成30年排出ガス規制50%低減レベル」を達成するとともに「平成27年度燃費性能25%以上達成」。全車で環境性能割は非課税、重量税は免税となるなど、経済性を高めてユーザーのビジネスに貢献できる。

    新型「ボンゴシリーズ」の主な特長[ボンゴバン、ボンゴトラック共通]

    ・小型商用車4ナンバー枠の車両寸法に最小回転半径を4.9mとし、市街地などでの取り回しのよさを実現。
    ・衝突回避支援ブレーキ機能や、駐車場などでの急発進を抑制する誤発進抑制機能などをパッケージとした衝突回避支援システム「スマートアシスト」を、全車に標準装備。
    ・新開発の1.5Lガソリンエンジンを搭載。優れた燃費性能に加えて、停車と発進の多い市街地では豊かなトルクを発揮し、高速走行時には軽快に加速するなど、長時間の運転でも快適な、ゆとりある走りを実現。
    ・バン、トラックともに荷室床面の地上高を低く設計し、荷物の積み降ろしにかかる身体の負荷を軽減。
    ・低いステップ高により、スムーズな乗り降りが可能。またフラットで広い足元スペースとインパネセンターシフトの採用により、運転席と助手席の間におけるスムーズな移動や乗り降りが可能。

    メーカー希望小売価格(消費税込)

    ・新型「ボンゴバン」…1,822,700円~2,350,700円
    ・新型「ボンゴトラック」…1,680,800円~2,132,900円

    コンパクトな車両寸法のボンゴバン…ザ・トラック

    (左)コンパクトな車両寸法のボンゴバンDX(4WD車) (右)低いステップ高で乗降性に優れるボンゴバン

    ボンゴトラックDXのシート…ザ・トラック

    ボンゴトラックDX(4WD車)のシート インパネセンターシフト採用の運転席(ボンゴバンDX)

    大型4社が協調技術搭載車で対応

    隊列走行…自工会

    トラック隊列走行の商業化に向け

    一般社団法人日本自動車工業会(自工会/豊田章男会長)は、大型車メーカー4社(いすゞ自動車株式会社、日野自動車株式会社、三菱ふそうトラック・バス株式会社、UDトラックス株式会社)で構成する大型車特別委員会(下義生委員長)の活動を通じ、物流の効率化や社会課題となっている事業用自動車のドライバー不足への対応・ドライバーの働き方改革等に向けて、トラックの隊列走行等の取り組みを官民一体となって進めている。

    政府が現在掲げている、トラック隊列走行の実現に向けた「隊列走行システムの早期の商業化を進めるため、これに先立ち、2021年までにより実用的な後続車有人隊列走行システムの商業化を目指す」(「未来投資戦略2018」ならびに「官民ITS構想・ロードマップ2020」)という目標に対しては、大型4社は定速走行・車間距離制御装置(ACC)に車線維持支援装置(LKA)を組み合わせた技術により対応していくことになる。

    実証走行実験の様子…ザ・トラック

    大型4社の取り組み

    隊列走行とは、技術総称ではなく走行形態のひとつである。実用段階において、“異なる物流事業者間”で“異なるメーカー”の“異なる仕様の車両”が隊列を組んで走行することができるよう、大型4社は協調技術の開発を進めてきた。異なるメーカーの車両と隊列を組んで安心安全な運行を行うには、前走車にあわせて後続車が違和感なく加速・制動できることが必要となる。

    大型4社は、2017年度より政府による高速道路におけるトラック隊列走行の実証事業等に積極的に参画し、各社の技術開発および必要な協調技術の確立に取り組んでいる。また、実際に隊列走行を行う物流事業者との意見交換を通じて、隊列走行への理解を深めてもらう活動も進めている。政府に対しても、ドライバー不足等の社会課題への対応のあり方や自動運転技術も含め、安全確保のためのインフラ支援策等を積極的に働きかけている。

    後続車有人隊列走行を可能とする協調技術(ACC+LKA)の商品化

    関係各所によるさまざまな取り組みが進行中である現状においては、隊列走行に対し安全の確保を最優先事項としつつ、また物流事業者や高速道路を利用する一般のドライバーの理解など、社会的な受容性を高めていくことが不可欠である。同時に、実用化に向けては技術レベルに応じた段階的かつ着実な取り組みが何よりも重要であると考えられている。

    そのために、大型4社は「2021年までにより実用的な後続車有人隊列走行システムの商業化を目指す」との政府目標に対して、4社が共同で行った実証実験にて得られた知見に基づく技術を反映したACCとLKAを装着した商品展開を行っていくことになった。

    隊列走行の仕組み

    今後の取り組み

    ACCとLKAによる後続車有人システムの商品化を通じて、今後も社会および物流事業者から意見をもらうとともに、政府との継続した論議を通じたインフラ支援や制度整備の進捗とあわせて、ACCを進化させた協調型車間距離維持支援システム(CACC)の開発も含め、さらに利便性を高めた自動化の実現に向けて必要な協調技術の積み上げに取り組んで行くことになる。

    大型4社は、今後ますます複雑・深刻化するであろう社会課題についても、4社で連携して取り組み、“人と物の自由で安全な移動の確保”に向けて積極的に貢献していくとしている。 【参考】 ◇定速走行・車間距離制御装置(ACC:Adaptive Cruise Control)…前走車と自車の距離を自車の機器で計測・算出して、一定に保つ機能。 ◇車線維持支援装置(LKA:Lane Keep Assist)…車線内での走行を維持するよう白線を検知してステアリングを調整する機能。 ◇協調型車間距離維持支援システム(CACC:Cooperative Adaptive Cruise Control)…自車が通信により前走車の制御情報を受信し、加減速を自動で行い、車間距離を一定に保つ機能。ACCで用いられている前走車との車間距離情報に加え、前走車の加減速制御情報を車車間通信により取得し自車の加減速制御を行う。車間距離が短い走行においてはACCよりも応答遅れや車間距離の変動が小さい走行が可能となる。 ◇ACCもしくはCACCとLKAによる後続車有人システム…LKAとの併用により、高速道路走行時に道路白線(黄線)をカメラで検知し、ステアリングを制御することで、前走車との距離を一定に保ちながら車線に沿った走行を可能とするようにドライバーをサポートする。長距離走行におけるドライバーの疲労軽減が期待できる。

    業務提携をトヨタとAWSが締結

    業務提携…トヨタ自動車

    モビリティサービス・プラットフォーム

    トヨタ自動車㈱とAmazon.com社傘下のAmazon Web Services, Inc.(AWS)社は、トヨタの「モビリティサービス・プラットフォーム(MSPF)」の強化に向け、AWSの幅広いサービスポートフォリオを活用することを目的に、グローバルでの業務提携を拡大した。

    トヨタは、コネクティッドカーの普及に伴い、MSPFとAPI(Application Programing Interface)を介し、コネクティッドカーから収集した車両データの車両の設計開発へのフィードバックを実施している。さらに、カーシェアやライドシェアといったサービスや車両メンテナンスの事前通知、運転挙動反映型テレマティクス自動車保険など法人及び個人向けのサービスとも連携させ、車両データに基づく安全・安心で快適な次世代のモビリティサービスをドライバーや乗客に提供している。

    今回の提携拡大により、AWSのグローバルインフラとAWSプロフェッショナルサービスを活用することで将来の膨大なトランザクションに備え、MSPFのビッグデータ蓄積・利用基盤を強化する。なお、包括契約の適用範囲をトヨタグループに広げ、車両ビッグデータをグループ各社で柔軟かつ安全に活用できる基盤を構築し、CASE(Connected=コネクティッド、Autonomous=自動化、Shared=シェアリング、Electric=電動化)時代に向けた準備を加速することになる。

    トヨタのChief Information & Security Officerであり、Chief Production Officerの友山茂樹氏は、「コネクティッドは、自動車ビジネスにおける開発、生産、販売、サービスの全てのプロセスに大きな進化をもたらしています。今回のAWSとの提携拡大により、ビッグデータ基盤を強化していくことは、CASE時代の大きな強みとなるでしょう」と述べている。

    また、AWSのアンディ・ジャシーCEOは、「トヨタは、卓越した幅広さと深さを持つAWSサービスを活用して、世界中のコネクティッドカーに関わる全エコシステムで使われる、新たなモビリティサービスの開発および管理を変革します」とコメントし、「高性能、高機能かつ高いセキュリティを持つAWSを利用することで、トヨタはグループ企業全体の改革を迅速に実現できます。お客さまが期待するレベルの体感品質を届けることで、トヨタは今後も自動車業界をリードし続けるでしょう」と語った。

    なお、MSPF(モビリティサービス・プラットフォーム)は、モビリティサービスに必要な様々な機能をAPIを介してモビリティサービス事業者に提供するオープンなプラットフォームである。

    トヨタとAWS提携…ザ・トラック

    次世代バイオディーゼル燃料のバリューチェーンを構築

    バイオ燃料…マツダ

    「ひろしま“Your Green Fuel”プロジェクト」で

    バイオ燃料ロゴ…ザ・トラック

    マツダが参画する「ひろ自連」は、サステイナブルな自動車社会の実現に向け、化石燃料に代わるカーボンニュートラルなバイオ燃料の普及拡大を目指すため、2018年6月にユーグレナ社と共同で本プロジェクトを立上げている。マツダは、「ひろ自連」を通じて本プロジェクトの確実な立ち上げに貢献するとともに、バイオディーゼル燃料が石油由来の軽油と同等性能となることを確認するなど、燃料利用に至るまでの必要な準備を進めている。

    このたび、マツダは本プロジェクト参画の各企業・団体とともに、バイオディーゼル燃料の普及拡大と広島地域で支える地産地消モデル実現に向けた事業の仕組みとして、同燃料の原料製造(微細藻類油脂および使用済み食用油から成る再生油脂)・供給から利用に至るまでのバリューチェーンを構築し、同燃料の利用を開始した。今後は、広島県内の事業者が排出したCO2などを活かした広島での微細藻類の培養に加え、微細藻類残渣を用いた農・畜・水産向け肥料・飼料への活用等を検討し、広島の自治体、企業、地域、そして、本プロジェクトの賛同企業と共に、地産地消モデルの構築を目指す。

    マツダは、本プロジェクトを通じて、バイオ燃料の普及拡大に向けた構想の具体化を進め、SDGs「GOAL7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに」、「GOAL13:気候変動に具体的な対策を」に貢献していくとしている。そして、クルマのライフサイクル全体を視野に入れ、「Well-to-Wheel」の考え方に基づき、地球や社会と永続的に共存する自動車をより多くの人々に提供することを追求し、今後もさらなる省資源化や地球環境保護への貢献を目指すことになる。

    なお、次世代バイオディーゼル燃料(ユーグレナバイオディーゼル燃料)は、微細藻類油脂や使用済み食用油を原料としたバイオディーゼル燃料で、とうもろこし等を原料としたバイオ燃料と比べて、食料競合や森林破壊のような問題が無く、また、燃料供給に関連する追加インフラを必要とせずにカーボンニュートラルを実現する優れた自動車用液体燃料だと考えられている。また、「ひろしま“Your Green Fuel”プロジェクト」は、2018年6月に、「Green Oil Japan」を推進するユーグレナ社とひろ自連が共同で立ち上げたプロジェクトで、カーボンニュートラルなバイオ燃料の原料製造・供給から利用に至るまでのバリューチェーン全体を広島地域で支える地方創生モデルを構築することを目指し、バイオ燃料の普及拡大に努めている。

    運用車両イメージ…ザ・トラック

    「生命感を感じる実証車両グラフィック」の運用車両イメージ

    感染症対策用の「仕切りカーテン」を発売

    感染対策…日産自動車

    前席と後席シートの間に取り付け

    仕切りカーテン写真…ザ・トラック

    NV350 キャラバンとNV200 バネットに取り付け可能な感染症予防対策用の「仕切りカーテン」

    日産自動車㈱は、「NV350 キャラバン」と「NV200 バネット」に取り付け可能な、感染症予防対策用の「仕切りカーテン」を2020年8月5日より全国で順次、販売を開始した。

    今回発売された「仕切りカーテン」は、日産の「NV350 キャラバン」と「NV200 バネット」の、前席シートと後席シートの間に取り付けることで、感染症の拡大を抑制することができる仕様(グレードにより取り付け不可もあり)のもので、「仕切りカーテン」の取り付けは全国の日産自動車の販売店で行う。

    「仕切りカーテン」は、「NV350 キャラバン」と「NV200 バネット」の対象グレードを新規で購入した際にオプションでの取り付けが可能なほか、既に両モデルの対象グレードを利用しているユーザーにも、日産自動車の販売店で購入し、取り付けることができる。

    「仕切りカーテン」の取付費込価格(消費税込み)

    ◇NV350 キャラバン ・ワゴン 標準ルーフ車(DX/GX)、バン プレミアムGX兼用…22,770円 ・ワゴン ハイルーフ車用…22,770円 ・バス用(DX/GX)…22,770円 ◇NV200 バネット ・ワゴン用(16X-2R、16X-3R)…22,770円

    トラックユーザーNews ITV2020年9月号

    今年度で期限を迎える社会資本整備重点計画・交通政策基本計画の見直しを検討する国土交通省の審議会計画部会が21日に開かれ、感染症への影響について各委員が意見を述べた。物流に関して、情報インフラが遅れていること、ただしコスト負担を事業者に負わせることは避けるべきことの2点を多くの委員が指摘した。

    道路の周りで起こっていることその6 官民連携で道路の利用価値を向上

    新型コロナウィルス(COVID-19)と同時に熱中症予防も意識しながら生活していくうえで、いかに3密を避け、人との距離を保って行動できるか、が必須のマナーとなってきています。これまで本シリーズでは、都市、特に行政の視点から道路政策を見直しスペースを確保しようとする動きを中心に紹介してきました。今回は、都市行政と連携し政策効果を高める支援を行うスタートアップ企業の動きについてご紹介いたします。米国における都市と企業の「新たな官民連携」のあり方として、スマートシティの観点からも注目できるのでは、と思います。

    ディーゼル不正以降、急速にEVシフトを進める欧州

    8月13日、米国ミシガン州政府は、デトロイト中心部からアナーバーとの間に米国初の自動走行レーンを建設すると発表しました。全長40マイル(約64㎞)の自動走行レーンの途中にはミシガン大学、デトロイト空港に加えてデトロイト中央駅があります。そのデトロイト中央駅では、かねてよりフォードがCorktownというスマートシティ化に向けたイノベーションのハブを設立する予定となっています。今回の計画が注目に値するのは、プロジェクトリーダーを務めるのがデトロイトを中心とするビッグ3(GM、フォード、フィアット・クライスラー)ではなく、グーグル系Cavnueだということです。このCavnue、実はトロントにおける壮大なスマートシティ構想(第23回、24回参照)を策定したSidewalk Labsの子会社だそうです。撤退によって実現しなかったトロントでの様々な魅力的な提案ですが、今回のプロジェクトをきっかけにミシガン州で復活することもありそうです。大変興味深い内容ですのでCavnueの構想は別の機会に詳しく取り上げたいと思います。さて、今回は前回に引き続きEVを取り巻く状況を取り上げることにします。前回は米国でしたが、今回は欧州あるいはヨーロッパ企業を中心に解説したいと思います。

    新しいスワップボディシステム

    脱着ボディが電動油圧で自由に昇降。