欧米系メーカーの電動トラック、物流現場で検証へ
西襄二(ニシジョウジ)
1959年より37年間,トラック販社,メーカーにおいて品質保証,商品企画・開発,提 案型営業支援システム開発,外部物流システム改善支援,等に従事。1997年,物流問題研究所設立。産業界の物流動向研究を通じ,事例・提言等を定期発表。また,各方面で講演を行う等,幅広く活動中。
欧米系商用車メーカーによる電動トラック開発の進展に伴い、試験的市場投入のニュースが相次いでいる。今回は大型車を中心とした最近の動きを紹介する。中・小型車については次号で、そして電動車の最大市場とされる中国の動きについては11月初旬に開催される2019 CCVS(2019年中国商用車展@武漢市)の取材を行い12月号で紹介する予定だ。
ダイムラーグループの場合
ドイツ・シュツッツガルトに本拠を置くダイムラー社は、足元の欧州ではメルセデス・ベンツのブランドで小・中・大型車を販売し、北米ではダイムラートラック北米社(以下、DTNA)によるフレイトライナー・ブランド車他で電動車の試験的市場投入を行っている。
直近8月22日のプレスリリースによれば、クラス8に分類される大型電動・eCascadia e-カスカディア車を地元の有力トラック販売運用総合企業のPenskeペンスキー社とNFI社の両社にそれぞれ納入した。この電動トラックの一充電走行距離Rangeレンジは250マイル/400㎞であるという。
この2社には昨年末、中型に相当する電動eM2型車をそれぞれ提供しており、今回のクラス8大型を加えて、電動車の物流現場での実証試験を加速する。
ダイムラートラックス北米社(DTNA)は有力ユーザーの参画を得て「フレイトライナー電動車協議会(FEVC)」を組織している。NFI社とPenske社は共にこのメンバー企業である。今回の場合、NFI社はサードパーティ・ロジスティクス事業の現場で日常業務に投入したeCascadia車の運用情報をつぶさにFEVCに報告し、FEVC加盟の他のユーザーとの情報交換も行う。
Penske社も自社の運輸部門で日常の配送業務で運用するという。
こうして集まった現場の情報はDTNAに集約され、今後の量産電動車のチューニングに有効活用される。
電動トラクタは走行中にCO2の排出が無いということで環境負荷を低減する切り札の一つと位置づけられているが、DTNAでは商用車の総合性能尺度であるTCO(Total Costof Ownership)、即ち運用全期間を通じての積算コストの多寡についても有利であることを実証したいとしている。
欧州ではメルセデス・ベンツ・ブランドで業界をリードしているが、こちらではeActros車で物流現場での実証試験が2018年9月から行われている。用途はハンブルグ市内のスーパーマーケットへの商品配送で、メイヤー・ロジスティクス社が運用中。1日の走行距離は概ね100km、1充電で充分走りきれる距離で運用されている。
ペンスキーPenske社の電動車運用は、一般市民との関係を重視する同社の姿勢を反映する具体的な行動の一環との位置づけで進められている
ダイムラー社の欧州向けではメルセデス・ベンツ車の大型eActros車が2018年に電動車を発表して物流現場に投入された
(表1)アメリカの商用車ブランド別年間販売台数及びシェア(2018年)
(表2)アメリカ市場のトラック グループとブランドの関係
ペンスキーPenske社について
当社はオンハイウエイの運送事業を始めとして、傘下の事業企業が自動車販売及び修理、リース・レンタルなどトラックに関わる様々な分野で手広く活動している。更に、サードパーティ・ロジスティクス・オペレーターとしての活動も展開している。全世界に3,660拠点を展開し、従業員は延べ6万4千人、年間売上げは320億米ドル(1ドル=107円として3兆4,240億円)であるという。
トラックレンタル・リース用にHino車の導入が最近累計2万台を記録している。自動車販売整備部門の取り扱い車はフレイトライナー車、ウエスターンスター車、いすゞ車としている。
当社ではオートレース部門を有しており、モータースポーツ分野での活動を通じて市民との交流にも力を入れている。
ダイムラー・トラックス・ノース・アメリカDTNA社は、アメリカを代表するトラック販売運用総合企業とでもいうべきペンスキーPenske社とエヌエフアイNFI社の2社に、物流の現場で実用性を検証する目的のフレイトライナーFreightlinerブランドの電動トラックeCascadiaを8月22日に納車した
ペンスキーPenske車のトラック販売部門で扱ういすゞISUZU車
NFIndustries(NFI)社について
NFI社が8月22日に同時に発表したプレリリースによると、今回引き渡しを受けたeCascadia車は同社が引き受ける10台中の最初の車だという。当面、この車はカリフォルニア州チノ市を中心に一般運送事業に投入される。
当社は、1932年にイスラエル・ブラウン氏がアメリカはニュージャジー州ヴァインランドで創業した運送事業である。1939年に最初の倉庫とトラックターミナルを建設した。1945年、第二次大戦終了後に退役軍人の雇用が評価されて政府系の業務を受注したことがその後の飛躍の一因となった。1980年に地域運送事業から全国にネットワークを持つナショナルキャリヤに発展している。
2008年にはカリフォルニア州で最初の天然ガス車の運行を開始し、環境問題への取り組み先進性を発揮し始め、更に2015年には自社による天然ガス補給ステーションの操業を開始している。
その間、いくつかの有力運輸企業の買収を経て業容を拡大、現在、サードパーティー・ロジスティクス・オペレーターとしてアメリカを拠点とする国際企業に育っている。
2018年にはボルボブランドのeトラックを導入し、電動化へ舵を切った。この年、ダイムラー北米社との提携による中型電動トラック導入を併行して開始し、今回のeCascadia車の試験導入につながっている。
現在、NFIの本拠はニュージャージー州カムデンにあり、関連企業を含めた従業員数が1万1300人超、年間売上げ500億ドル、セミトレクタ-ヘッド4000台、セミトレーラー9700台を保有し、保有物流施設の床面積は5000万平方フィート(4645万㎡)に及ぶ。事業展開は、特定企業の輸送業務、一般運送事業、通運事業、港湾輸送、輸送仲介業務、国際物流、各種物流施設運営などの多岐に亘っている。経営形態は親族経営だ。
エヌエフアイNFI社の場合も、自社の今後の存続と発展の観点で運用車輌のグリーン化には力を入れてゆく方針である。eCascadia車は導入予定の10台中の最初の1台だ
ダイムラー社の欧州向けではメルセデス・ベンツ車の大型eActros車が2018年に電動車を発表して物流現場に投入された
NFI社の物流拠点の代表的例。NISSANブランドのフォークリフトが見える
NFI社の代表的連結車の外観。比較的軽量貨物用のバントレも多い
NFI社の物流施設を利用したスバル車の補給部品拠点の例
ボルボ・トラックス・グループの場合
ボルボ・トラックス・グループでも電動車の開発は進んでいる。
お膝元の欧州では、同社の中型FL車ベースノFL Electricが2019年2月からごみ収集車と温度管理機能搭載のバン型架装で配送業務に投入されている。
同社のグループにあるルノートラックスRenault Trucks社ではごみ収集車の電動化に10年前から取り組んで来た歴史がある。グループ内でこの成果を共有しているであろうことは推察できる。UDトラックス車が電動車開発を発表したのは2018年の4月だった。当然、グループ内で電動車のノウハウは共有されている筈である。
ボルボVolvoのFL型電動車。特徴の一つである静かな稼働が夜間運用にも向いていることを訴求する写真だ。日中の交通混雑を緩和できるとする
これもボルボVolvoのFL型電動車。温度管理機能搭載のバン型車の例。FL型車は車両総重量16トン迄、FE型車は車両総重量27トン迄をカバーする
ドライカーゴ用バン架装のVolvoのFL型電動車
ごみ収集車架装のVolvoのFL型電動車。ルノートラックス社のごみ収集車架装車ノウハウも横展開されているだろう
フランス・リヨン市が採用した電動ごみ収集車
2019年6月にフランス・リヨン市は今後のごみ収集車の電動化に向けてルノーRenaultの〝DWide Z.E.〟車の導入を開始した。10年に及ぶ実証試験の結果である。ルノー・トラックス社のブルノ・ブラン社長がティエリ・フィリップリヨン市副市長(右)に引き渡しを行った
急速と緩速充電双方に対応する充電接続具の例
アメリカ・パッカーPaccar社グループの場合
アメリカでオーナーオペレーターの間で根強い支持があるケンワースKenworth車とピータービルトPeterbilt車のメーカーである当社は、アメリカ国内での電動車開発の動きは表に出ていないが、グループ内のオランダのダフDAF車が大型CF型車で電動車を開発しており、ヨーロッパで2019年に「グリーントラックス賞」を受賞している。
電動車
■アメリカ・パッカー社傘下のオランダ・DAF社はCF Electric車で「グリーン・トラック賞2019」を受賞した。これで、ドイツのミュヘン市で開催された「輸送ロジスティクス見本市」の開幕夕食会は大いに盛り上がった。DAF車として最初のこの全電動トラクタは、ドイツのデゥイスブルグ内陸港と周辺の物流企業間で国際コンテナの集配用に供される。「グリーントラック物流大賞」はヨーロッパにおける先進的且つ進取の持続可能な物流技術に対して授与される価値ある賞だ。
■2台の全電動DAF車がレーヌスRhenus社の傘下企業であるコンターゴContargo社に配属され、ドイツ国内の実物流現場で実証試験に供される。DAFのCF型電動車は4×2セミトラクタで、都市内及び近郊で車両総重量37トンをけん引する能力がある。
■ベース車はDAFのCF型車で、VDLのE-パワーテクノロジーで電動化されている。この技術の核心部分は210kWの駆動モーターとリチウムイオンバッテリーパックによる180kWhの容量のバッテリーを動力源としていることだ。1充電走行距離は100㎞だが、稼働条件によって長短の変動がある。充電に要する時間は急速方式では30分で、満充電には1.5時間必要。
■DAFはかつてオランダの独立した自動車メーカーとして存在していた当時、バス部門としてVDLがあった。トラック部門がアメリカ・パッカー社に買い取られた前後にVDLはバスメーカーとして独立。2018年にVDLバスの電動車が市場投入されたが、技術交流が続いているDAF社はVDLの電動車技術を導入した。
おわりに
欧米系の大型トラックの電動車開発の現況を概観してみた。昨年から本年にかけて、実際の物流及びごみ収集などの現場に投入した実証試験車の動きをみると、俄に電動化が急拡大することは無いとしても着実に量産化に向かっていることが感じ取れる。引き続き注視してゆきたい。
三菱ふそう…東京納品代行に電気小型トラック「eCanter」を納入
電気トラック…三菱ふそう
ハンガー車仕様EVトラックとして都内で運行
三菱ふそうトラック・バス㈱(MFTBC)は2019年7月23日、東京納品代行㈱(本社:千葉県市川市、伊藤裕之社長)へ電気小型トラック「eCanter」2台を納車した。
総合物流企業であるセンコーグループホールディングス㈱のグループ会社としてファッション物流事業を担う東京納品代行へ納車する「eCanter」は、ハンガー車(衣料品専用車)仕様で、ハンガーに掛かっている洋服をそのまま積載することで、段ボール梱包による衣類などのシワを防ぐことができる。ハンガー車仕様の電気トラックは、同社へ納車する電気小型トラック「eCanter」が日本で初めてとなり、ルイ・ヴィトンジャパン㈱専属として同社商品を東京都内の店舗へ運搬する。また、センコーグループにとっても、電気トラックの運用は今回が初となる。
センコーグループでは「グリーン物流」の推進を行っており、東京納品代行もグループの一員としてCO2削減を目的とした天然ガス(CNG)車、ハイブリッド車、クリーンディーゼル車を積極的に導入し、トラック輸送から鉄道輸送への切り替えによる「モーダルシフト」の取り組みなど環境負荷の軽減を展開している。
東京納品代行は、ラグジュアリーブランドのルイ・ヴィトンジャパンの協力を得て日本国内一部地域で電気トラックでの配送に切り替えた。これは、ルイ・ヴィトンジャパンの本拠地である欧州における環境への関心は非常に高く、環境へ配慮した物流網構築が世界規模で求められている背景がある。
ルイ・ヴィトンジャパンと東京納品代行は2014年にCO2ゼロの電気自動車(小型貨物車両)を日本国内での先駆けとして導入している。今回MFTBCの技術的な進化とサポートを通じ、7.5トントラックタイプ車両の小型電気トラック「eCanter」を導入したもの。東京納品代行の伊藤裕之社長は、「我々、物流業者は公道を利用して商売を営んでおります。併せて、地球環境を考える中で、少しでもエコ活動を実践したいと思っておりました。その中で、今回ご提案いただきました電気トラックは、ルイ・ヴィトンジャパン様からも非常に評価が高く、今後弊社のステイタスシンボルとして推進していきます。弊社は今後も、荷主企業様と一体となり地球環境の未来を見据え『グリーン物流』を積極的に推し進めてまいります」とコメントしている。
東京納品代行に納車されたハンガー車仕様の電気小型トラック「eCanter」。ルイ・ヴィトンジャパンの専属として東京都内の店舗への商品運搬に利用される
「eCanter」は100%電気で走行する環境に優しいトラックである
三菱ふそう…電気小型トラック「eCanter」を北陸地域に初納車
電気トラック…三菱ふそう
新潟運輸が労働環境のさらなる改善に期待
三菱ふそうトラック・バス㈱(MFTBC)は2019年7月29日、新潟運輸㈱(本社:新潟市中央区、坂井操社長)へ電気小型トラック「eCanter」2台を納車した。
MFTBCは2017年に電気小型トラック「eCanter」を発表し、同年より関東・中部中心に国内のユーザーに納車をしているが、今回の新潟運輸への納車は北陸地方で初となる。
新潟運輸はこれまで、CO2(二酸化炭素)やNox(窒素酸化物)の排出量が少ないCNG(圧縮天然ガス)車やハイブリッド車を導入している。環境問題に向けて積極的な取り組みを行うなか、電動で駆動することで排出ガスが一切出ない電気トラックに注目し、「eCanter」を導入したもの。「eCanter」は環境への配慮にくわえて、従来のディーゼル車と比較してエンジン音が静かで振動が少ないため、ドライバーへの精神的・身体的な負担が軽減でき、労働環境のさらなる改善も期待されている。
納車した2台の「eCanter」は、新潟市内および東京都内のルート配送で利用される予定となっている。MFTBCが販売を行い、アフターサービスについては東京都内で使用する車両は南関東・甲信ふそうが担当し、新潟市内の車両に関しては秋田・山形・新潟3県の特約販売会社の太平興業㈱が行う。また、太平興業は既にAC充電設備のある新潟支店で電気トラックの受け入れに備えている。
新潟運輸に納車された電気小型トラック「eCanter」。今回の新潟運輸への納車は北陸地方で初となる
JR貨物…貨物駅構内での荷役作業などを円滑化し安全性を向上
アプリ…JR貨物
トラックドライバー用アプリを導入
日本貨物鉄道㈱(JR貨物)は、貨物駅構内におけるトラックへの荷役作業の円滑化、安全性の向上と、貨物駅構内に出入りする利用運送事業者のトラックドライバーの作業利便性の向上を図るため、トラックドライバー向けアプリを導入することとし検討を進めている。なお、アプリの名称はまだ決定していない。
トラックドライバー用アプリの概要(機能)
同アプリにより、貨物駅へのコンテナ持込み、持出し時間の事前予約やリアルタイムでのコンテナの位置、貨物列車遅延情報等をトラックドライバーに常時提供できるようになる。機能としては、①貨物列車の位置・遅延情報/②コンテナの位置情報(地図情報)/③駅からのお知らせ情報/④コンテナ持出・持込時の荷役時間の予約機能、がある。
効果
(1)列車位置情報のリアルタイム確認
トラックドライバーが駅外でも列車の遅延情報を確認することができるようになり、輸送サービスが向上。
(2)コンテナ探索のスマートフォン上での操作
駅構内のコンテナを探索する機能及びフォークリフトオペレーターとトラックドライバーがシステムを介して意思疎通できる機能を導入することにより、駅構内で降車する機会を削減し、駅構内の安全性を向上。
(3)駅からのお知らせ機能による各種情報の提供
駅が作業番線や入線時刻変更などの情報を提供することで、トラックから降車することなく各種情報を確認することができる。
(4)コンテナ積込積卸作業の事前予約によるトラック待機時間の短縮
列車の荷役とトラックの荷役が重なる時間帯など、駅構内で作業が集中する時間帯があり、トラックの待機時間を増大させる原因となっている。このため、荷役作業の事前予約機能を導入することにより、トラックの待機中のアイドリング運転によるドライバーの負担やCO2排出を削減できる。また、コンテナホームに入るトラック台数を調整することでトラック同士やリフトとトラックの接触事故が発生するリスクを低減させ、コンテナの品質向上に寄与できる。
スケジュール
2020年度下期(具体的な月は未定)に順次試使用を数駅で開始する予定となっている。その時点では「コンテナ持出・持込時間の予約」「列車遅延情報」「コンテナ位置情報」「駅情報の提供」の機能を先行してリリースし、その後、機能改修を行いながら2021年度の本稼働を目指して段階的に機能のリリースを行っていく予定である。
貨物駅構内でのトラック荷役作業の円滑化と安全性の向上をはじめ、貨物駅構内に出入りするトラックドライバーの作業利便性の向上を図るためにJR貨物が導入する「トラックドライバー向けアプリ」
新たなモーターショーが10月24日に開幕
展示会…自工会
業界の枠を越えた「東京モーターショー2019」
一般社団法人日本自動車工業会(自工会/豊田章男会長)は、2019年10月24日(木)~11月4日(月・祝)までの12日間、第46回東京モーターショー2019(TMS2019)を開催する。開催場所は、青海エリア~OPEN ROAD~有明エリア(東京ビッグサイト青海・西・南展示棟/MEGA WEB/シンボルプロムナード公園/DRIVE PARK)となる。
今回のTMS 2019は「OPEN FUTURE」をテーマに、業界を越えて世界7ヵ国、186企業・団体(7月30日現在)が参加。オールインダストリーで「クルマ・バイクのワクワクドキドキ」から「未来の暮らし」「未来の街」まで領域を広げ、来場者に「クルマ・バイク本来の楽しさ」と「未来のモビリティ社会」を届ける内容での開催となる。開催エリア・来場者・出展者のすべてを“オープンにして“未来を届けるTMS2019は、クルマ業界だけでなく、様々な業種や領域と手を取り合って、「人々がワクワクする未来」を提示することになる。東京ならではの新たなモーターショーは、展示会業界初となる注目の企画が盛りだくさんとなっている。
コンセプトの「OPEN FUTURE」に関連する企画は次の通りとなる。
・「未来へのOPEN」…自工会会員各社に加え、主催者プログラムでは、オリンピック・パラリンピック等、経済界協議会、経済産業省(予定)、NEDO(予定)と共催し、オールインダストリーでモーターショーを盛り上げる。さらに、様々なイベントや団体と連携を図り、数多くのプログラムを実施する。
・「開催エリアのOPEN」…従来の有明エリアに加え、新たに青海エリアを追加。この2つのエリアをつなぐOPEN ROADを設定。モビリティテーマパークとして過去最大規模の面積で開催する。
・「新たな来場者に向けたOPEN」…東京モーターショーに初めて来場する人も気軽に立ち寄れ、楽しんでまらえる無料エリアを設定する。
“来場者OPEN”を考慮して大きく広がった東京モーターショー2019の会場構成。「青海エリア」と「有明エリア」を繋ぐ“OPEN ROAD”が設定される
TMS2019の主な内容
①DRIVE PARK
(無料エリア/試乗・同乗体験は要チケット)
「クルマ・バイク本来の楽しさ」を体感できるエリアで、クルマ・バイク好きの人もそうでない人も、クルマやバイクが持つ本来の楽しさ、ワクワクドキドキを感じられるエリアとなっている。
-最新の四輪・二輪車両の試乗体験やステージイベント・デモランなどの実施
-東京オートサロン、モータースポーツジャパンとも連携-国内初のFAI公認(予定)ドローンレース開催。世界トップクラス選手が暗闇のコースを猛スピードで競い合う
②OPEN ROAD(無料エリア/試乗体験は要チケット)
青海と有明を結ぶ全長1.5㎞にわたるモーターショーのシンボルロード「OPEN ROAD」を設置。最新の小型モビリティに乗ったり、普段見ることのできない陸・海・空、様々なモビリティを見学できる。
③FUTURE EXPO(無料エリア)
MEGA WEB会場で開催する「FUTURE EXPO」では、近未来の一日を体験できる。NTT、パナソニック、NEC、富士通をはじめとするオリンピック・パラリンピック等、経済界協議会の企業など61社の企業・団体が参加。先進のテクノロジーやサービスの展示や試乗など100以上の展示で未来の暮らしを感じられる。
また、青海展示棟では、キッザニアとのコラボにより、モーターショー会場に子供たちが働く街が出現。加えて、MEGA WEB会場では、話題のe-Motorsportsの様々な大会をPlay Station4用ソフトウェア『グランツーリスモ SPORT』で開催。『グランツーリスモ SPORT』世界ナンバーワンプレイヤーを決める「FIA グランツーリスモチャンピオンシップ」のワールドツアー第5戦がモーターショーで開催される。世界各国からトッププレーヤーが集結し、最高レベルのレースを繰り広げることになる。また、地方予選を勝ち上がった18歳未満の47都道府県の代表から全国No.1を決める「都道府県対抗U18全日本選手権」も初開催される。その他メーカー対抗戦やワンメイクレースも実施する。
-「FIA グランツーリスモチャンピオンシップ 2019ワールドツアー5」
-都道府県対抗U18全日本選手権(日本全国からU18のトップが集結!)
-TMS 2019 出展者メーカー対抗戦-ワンメイクレース(GR Supra GT CUP決勝大会など)
前売入場券のオンライン販売は8月1日から行われている。高校生以下は入場無料、2DAYパスや通期パスを新たに追加設定している。また、9月中旬からは鉄道会社、旅行会社、コンビニエンスストア等でも、各種前売入場券の販売が開始されることになっている。
今回のモーターショーは自工会会員以外のイベントや団体との連携など、業界の垣根を超えたオールインダストリーで未来を描くことになる
2つの会場を繋ぐ1.5㎞の“OPEN ROAD”は人とモビリティが自由に行き交うシンボルロードになる
相乗効果を生むモバイル・トレーニング・ユニットの導入スワップボディの共同利用など協業化が必要な時代
いつ頃からだろうか…。全国へ出張する先々でグリーンの『ニトリ』の看板が目に入るようになった。「お、ねだん以上。ニトリ」のCMキャッチコピーでしられる株式会社ニトリは、家具業界では珍しく製造小売業(SPA)のノウハウを取り入れ、「海外原材料の仕入→現地生産→輸入→店舗販売→商品配送」までほぼグループ直営で行うことで差別化。物流は札幌(北海道札幌市)・関東(埼玉県白岡市)・関西(兵庫県神戸市)・九州(福岡県糟屋郡大川市)に拠点となる直営の物流センター(DC)を構え、本来なら商社が仲介する通関を含めた貿易業務までも自前で行うことで、製造小売りのみならず中間物流・配送まで自社による一貫体制を構築している。こ
ソリューションフェア、フードディストリビューション&自動認識総合展秋の3大展示会が開幕
秋の3大展示会が8月から9月にかけて開催される。ロジスティクスソリューションフェア2019はきょう27~28日に東京ビッグサイト西3ホールで、フードディストリビューション2019は9月11~13日に同青海展示場で、自動認識総合展も同期間に同南ホールでそれぞれ開催される。
東京大会を支える次世代自動車ワールドワイドオリンピックパートナーのトヨタが次世代自動車を大会に続々投入
今月号の次世代自動車シリーズは、開催が近づいてきた「東京2020オリンピック・パラリンピック」で活躍するクルマを紹介する。今回の東京オリパラの「TOP(The Olympic Partner)パートナー」となる“ワールドワイドオリンピックパートナー&ワールドワイドパラリンピックパートナー”がトヨタ自動車ということで、使用されるクルマはトヨタに限定される。それを受け、トヨタとしても次世代自動車を中心とした車両の提供を積極的に行っている。ここでは、その最新情報をお届けする。
特殊車両通行許可申請解説、許可期間の延長について
【はじめに】ネット通販の拡大、大量消費の時代を迎え、今後ますます物資の大量輸送が必要とされる時代になりました。一方、国内貨物における約9割(トン数ベース)を占める陸送を担う人材不足が運送業界における最大の問題点となっています。需要は高まる一方にもかかわらず、携わる人材不足は深刻な問題であり、いつでも欲しいものが手に入る社会の恩恵を私たちが享受できなくなる可能性があります。