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  2. ITV(旧The TRUCK)バックナンバー
  3. 山岡産輸株式会社(加藤運輸グループ)デジタコを全車に導入して点数制で運行管理福利厚生の充実を目的に婚活の支援
  4. 山岡産輸株式会社(加藤運輸グループ)デジタコを全車に導入して点数制で運行管理福利厚生の充実を目的に婚活の支援

    ITV_2019年4月号表紙

    月刊ITV 2019年4月号

    発行:令和1年4月1日 発行所:(株)日新(HP) 執筆:大島春行・大西徳・伊藤慎介・井上元・岡雅夫・佐原輝夫・鈴木純子・中田信哉・西襄二・橋爪晃 表紙・レイアウト:望月満 記事&編集:横路美亀雄・於久田幸雄

    山岡産輸株式会社(加藤運輸グループ)デジタコを全車に導入して点数制で運行管理

    福利厚生の充実を目的に婚活の支援

    トラック運送業界は、貨物輸送の規制緩和の一環として制定(1990年12月1日)された物流二法(貨物自動車運送事業法と貨物運送取扱事業法)によって“競争”の時代に突入、約30年近くが経過した。規制緩和…言葉の響きは良いが、サービスレベルを上げるために運賃を始め、あらゆる分野でしわ寄せを食らったのがこのトラック運送の業界である。つまるところドライバーへの報酬が行き届かなくて、魅力のない業界に陥ってしまった。加えて、少子高齢化の影響でドライバーが集まりにくく、荷主ニーズに応えられない状況が続いている。 このトラック輸送の危機的状況に対して国土交通省は、女性労働力の活用や効率輸送に対する補助金制度を設けるなど、対策に乗り出しているが、大きな成果には至っていない。 更に、最近大きな負担となってのし掛かっているのが、働き方改革である。長時間労働の抑制に加えて、法律で休みをとることを義務づけたことによって、運送の現場はより多くのドライバーが必要になっている。 宅配便や国際物流に関わる大手事業者は資本力もあるので、この難局を乗り切る方策が立つかも知れないが、大多数を占める下請け運送事業者は途方に暮れていると言っても過言ではない。 今回は、加藤運輸グループに入る一方で、ドライバー対策にも取り組んで来た山岡産輸の渡辺秀雄最高顧問を訪ね、現在の取り組みと今後の方針など取材した。

    1日2万からら3万歩も歩くモダンな渡辺秀雄最高顧問...ザ・トラック

    1日2万からら3万歩も歩くモダンな渡辺秀雄最高顧問

    求められて山岡産輸の経営改革に

    渡辺最高顧問が経営改改善に乗り込んだ当時、山岡産輸は設立30年を迎える老舗であったが、永年の膿が蓄積され累積損失を抱える会社になっていた。 渡辺最高顧問がまず取り組んだのは経営数値の改善である。ドライバーの労働管理が確立されていない上に、報酬が無秩序に支給されているので、年々赤字が累積するパターンに陥っていたからである。 同社は、ドライバーが集まりにくいことから、他の事業者よりも高い給料で募集していたのであるが、運賃が上がらないのに人件費の赤字が累積するので、経営は破綻寸前に陥っていたのである。そこで、改革に乗り込んだ渡辺最高顧問は、社内に事情を説明してドライバーの給料を一律10%カットに踏み切る。当時、約100名のドライバーがいたが、20人は辞めることを覚悟の決断であったが、現実は10人に留まった。一方、運賃についても相手方の取引停止を覚悟で、交渉を粘り強く展開して勝ち取ることに成功した。さらに、社内に対しては挨拶の徹底から始業点検など、運送事業の基本を徹底して作り上げていった。 渡辺最高顧問は、山岡産輸の立て直しに取り組む一方で、約35年勤務した佐川急便を退職したのが6年前のこと。5年前から山岡産輸の経営に専念することになったという。 渡辺最高顧問が代表として山岡産輸の経営に専念することになって最初に取り組んだのが、全車両デジタコ(データ・テック)の導入である。デジタコはトラックの“ボイスレコーダー”のようなもので、ドライバーの運転状況を詳細に記録し日報として報告される。急ブレーキ、急ハンドルなど所謂“危険運転”をいつ何処で行ったか、その場所も時間も地図上に明記される。 事故の発生は時に事業者の命取りになる程厳しく罰せられる時代である。トライバーがその認識を持たなければその回避は出来ない。渡辺最高顧問はこのデジタコデータを元にドライバーの運転を点数制で評価し、それをボーナスなど報酬にも反映させることにした。 最初は戸惑っていたドライバーも安全運転が報酬にも反映されるので、安全運転を競う社風が自然に構築された。現在、会社全体の平均目標値90点に限りなく近づいている。また、このドライブレコーダーによる運行管理は事故の減少に加えて、燃料費の低減、車両修繕費の低減にもつながり、大きな経営改善をもたらしているという。

    導入したたばかりの大型ウイング車。シャシは日野自動車、車体はトランテックス...ザ・トラック

    導入したたばかりの大型ウイング車。シャシは日野自動車、車体はトランテックス

    大型ウイング車...ザ・トラック

    大型ウイング車

    加藤運輸グループへの参入

    山岡産輸のホームページを開くと、会社概要の最初の部分に、加藤運輸グループ代表取締役、加藤善信氏の次のメッセージを掲載されている。 お客様には何時も加藤運輸を始め、弊社グループ企業をご利用ならびに弊社製品をご愛顧下さいまして、誠にありがとうございます。 弊社は、昭和55年にトラック5台から営業を開始させて頂き、現在は皆様に弊社をお使い頂きトラック500台強にまで成長をさせて頂く事が出来ました。これはひとえにお客様と共に成長をさせて頂いた成果の何物でもありません。 昨今、特に物流に対する社会のニーズは常に変化しております。お客様のお役に立つためにはお客様のニーズを素早く察知し更により良いご提案させて頂くことが重要であると考えております。 弊社は常にお客様に耳を傾け何が困っているのか、何を求めているのかを察知し我々は何をどうすればお客様に喜んで頂けるかをモットーにお客様の願い、要望、気持ちを考え実現すべく体制を整え迅速により良いご提案をさせて頂きより付加価値の高い、効率的なサービスを提供させて頂き共に成長させて行ける事を念頭に業務に励んで参りました。 今後も加藤運輸グループは、お客様のお役に立つ事でお客様と共に成長して行きます。操業当時の精神を忘れる事なく、運輸・物流・製造・販売企業グループとしての社会的責務として、安全で安心な社会の実現に役立つプロフェショナル集団を目指し、お客様から選ばれるグループ企業を目指します。 加藤運輸グループは、加藤運輸有限会社を筆頭に、株式会社山田運輸店、株式会社カトートレーディング、有限会社ナカジマ、Nam Dinh Kato Co.Ltd、KJT Co.Ltd、山梨配送有限会社、山岡産輸株式会社が名を連ねている。 事業は運輸事業、共同配送センター事業、イベント事業、リサイクル事業など多岐にわたる。 物流二法の制定以来、増え続けたトラック運送事業者の数は全国で約6万3000社に膨らんでいる。ドライバー不足だけでなく、様々な課題がのし掛かる運送業界は競争から協調に転じる時代を迎えており、大資本でも吸収合併が続いている。 山岡産輸は永年経営改善に取り組んで来たが、累積赤字が解消するには至っていないが、加藤運輸グループ参入の影響もあって、この6月、35回目の決算では、念願の累積赤字を解消する見通しとなっている。

    車両は大小150台以上保有。全車にデジタコを搭載している...ザ・トラック

    車両は大小150台以上保有。全車にデジタコを搭載している

    若い時の佐川急便経験が基礎に

    現在、山岡産輸の売上の多くが大手宅配業者への協力運送である。しかし、渡辺最高顧問は、売上の多くを特定事業者に依存することは避けたいと考えており、新たな事業を模索している。その一つがリサイクル事業である。 既に産業廃棄物収集運搬免許を取得し、資源リサイクル回収業務に力を注いでいる。国内で発生する廃プラスチックや使用済み農業用シートなどを買い取り、それを廃プラ製品の原料となるペレットに加工して提供する事業である。現在は加藤運輸の小美玉工場(今年5月稼働予定)と北茨城に工場(東北方面からのストックヤード)を確保して事業がスタートしているが、将来は加藤運輸グループとして、廃プラを原料とする製品の開発、製造も視野に入れている。 また、今後のトラック運送経営で最も不安材料となっているのが、ドライバー不足で、渡辺最高顧問は「5年後には募集しても大型トラックはドライバーの応募は皆無となる。」と予想している。そこで、近年取り組み始めたのが、ドライバーの社内育成である。 少子高齢化で大型トラックの運転免許を取得しているドライバーは年々減っているのに、若年層は大型免許を取得する傾向が少ない。しかし、軽車両から小型トラックを運転できる普通運転免許の取得者は少なくない。そこで、渡辺最高顧問は、入社したドライバーに、先ずは小さい車両から乗務してもらい、慣れてきたら中型車が運転できる免許、更には大型免許も会社が経費負担して免許を取らせている。勿論、運転する車両が大きくなるに伴って給料も上がる仕組みになっているので、慣れてくるとドライバーは、より大きい車両に乗る要望が強くなる。 外部からドライバーを募集しても集まらないのであれば、社内で育てるという発想であるが、この制度は社内でも好評とのこと。今年は免許のない高校新卒者が入社することになっているが、早速普通運転免許のスクールに通わせるという。さらに、ホームページにも笑顔で働く社員を動画で発信、イメージアップも図っている。 また長期的にもドライバー不足は避けられないので、女性労働力の確保に加えて、海外労働力の確保にも乗り出しており、特に健康面に気を遣っており人間ドック、SASの検診、MRI検診、普通免許からの大型免許取得等の経費は会社全額負担、又安全運転したドライバーには毎月お米の支給と福利厚生には力を注いでいる。 更に従業員が長く働いて貰う為に婚活支援を導入、従業員が結婚できる様に会社でサポートし働き易い働き甲斐のある会社を目指している。 渡辺最高顧問は大学卒業後、都内の小さな運送会社に就職するが、間もなく先輩に奨められて佐川急便に転職する。この佐川急便でのドライバー経験が、経営感覚を養う基礎になっているという。 渡辺最高顧問が佐川急便に入社した昭和52年当時、「佐川のドライバーは一生懸命働く」という風評がトラック業界に流れていた。筆者が本誌に参画して暫くして、一度だけ佐川急便創業者である佐川清オーナーの話を聞く機会があった。「私は入社してくる若い人に、いつまでも当社で働かなくていい。10年間身を粉にして働き、お金を貯めたらそれを資金にしてやりたい仕事で独立しなさい、と話している。」という言葉を今でも鮮明に覚えている。 渡辺最高顧問が佐川急便で働き始めたのはその当時で、車両と担当地区を充てがわれると、集荷、配達、請求書配布から集金、全てを一人のドライバーがこなす。売上に比例してドライバーの収入も向上するので,寝る時間を惜しんで佐川急便のドライバーは働いたのである。時代と共に労働環境も改善されて、今日では、イケメンドライバー追っかけ女子も現れるまでになっている。 渡辺最高顧問が佐川急便で得たのはドライバーの心理と運送経営のセンスだったのではないかと思う。今年66歳の渡辺最高顧問は、休日には3輪の大型バイクにまたがり、独りドライビングを楽しんでいるという。 本号の表紙の写真は、納車されたばかりの日野大型トラックを背景にする渡辺最高顧問である。車体はトランテックスのウイングボデーが架装されている。

    渡辺最高顧問お気に入りの大型トライク...ザ・トラック

    渡辺最高顧問お気に入りの大型トライク

    いすゞ小型トラック「エルフ」

    追加車型…いすゞ

    排出ガス規制に対応した追加車型を設定

    いすゞ自動車㈱は、平成28年度排出ガス規制に対応した小型トラック「エルフ」に追加車型を設定し、2019年3月12日より全国一斉に発売した。クラストップレベルの燃費性能で18年連続国内販売台数No.1のエルフには、2018年10月よりプリクラッシュブレーキをはじめとした先進安全装置を標準装備した他、通信端末を標準搭載することによりコネクテッド化し、車両コンディションの遠隔把握及びこのデータを活用した高度純正整備「PREISM(プレイズム)」の実施が可能となった。今回の車型追加により、ますます豊富になったバリエーションで、ユーザーの多彩なニーズに応えることになる。

    平成28年度排出ガス規制に対応した小型トラック「エルフ」...ザ・トラック

    平成28年度排出ガス規制に対応した小型トラック「エルフ」

    追加車型の概要

    ・平成28年度排出ガス規制対応モデルに車型を追加…シングルキャブの標準キャブ(GVW7.5トン以下)、およびハイキャブ・ワイドキャブの4WDを追加。 ・高馬力帯(175PS)エンジン搭載車型にスムーサーExを追加…従来はMTのみ展開していた高馬力帯エンジン4JZ1-TCH搭載車型について、新たにスムーサーExを追加。

    新型エルフの特長

    ◇いすゞが持てる技術のすべてをつぎ込んだ高効率 クリーンディーゼル「4JZ1」搭載 《クリーンディーゼル「4JZ1」》 小型トラックでは初めての燃料噴射量フィードバック制御技術や近接DPD+尿素SCR採用により、平成28年排出ガス規制に対応しながらクラストップレベルの燃費性能をさらに向上。平成27年度燃費基準+10%を達成し、エコカー減税の対象となる。 ecostop装着車(4WDの3トン積車を除く)について平成27年度燃費基準+10%を達成し、取得税と重量税が75%に減税される。また、その他の車型も+5%を達成し、取得税と重量税が50%に減税される。(2019年3月12日現在) ◇夜間も、歩行者も、ステレオカメラ採用による優れた検知性能 小型トラックの使用シチュエーションに応じて市街地など低速域での事故を想定し、検知に優れたステレオカメラをトラックで初めて採用。これにより、昼夜を問わず車両、歩行者、自転車といった障害物を立体的に検知し、万が一衝突の恐れがあると判断した場合には警報および制動装置を作動させ、衝突被害を軽減あるいは衝突回避を支援する。また、これらの各種先進安全装置の搭載によりASV減税の対象となる。 重量税については平成31年10月31日までは75%減税、平成31年11月1日~平成33年4月30日までは50%の減税となる。また、取得税については平成30年4月1日~平成31年3月31日までの登録について525万円が控除される。なお、ASV減税とエコカー減税の同時利用はできない。 ◇クラス初の“つながる”トラック。見えない車両のコンディション変化や情報を“見える化” 車両コンディション情報やエコドライブ状況等の情報を通信する機能を標準装備。稼働している車両の状況を把握することでDPDなどの車両不調が起こった際もいち早い対応が可能となり、路上トラブルの未然防止に寄与する。

    価格と販売目標

    《東京地区希望小売価格》 ・車型:2RG-NJS88A ・主な仕様:平成28年排出ガス規制適合、平成27年度燃費基準+10%達成、標準キャブ4WDショートホイールベース、SGグレード、2トン積木製平ボディ・エンジン:4JZ1-TCS110kw(150PS) ・トランスミッション:5速MT ・消費税(8%)込価格:5,382,720円 《目標販売台数》44,000台/年(エルフ全体)

    クリーンディーゼル「4JZ1」...ザ・トラック

    クリーンディーゼル「4JZ1」

    機能的なエルフの運転席...ザ・トラック

    機能的なエルフの運転席

    ステレオカメラ採用による優れた検知性能を搭載...ザ・トラック

    ステレオカメラ採用による優れた検知性能を搭載

    クラス初の“つながる”トラックとなった...ザ・トラック

    クラス初の“つながる”トラックとなった

    小型トラック荷台内架装用ユニッククレーン

    安全機能強化…古河ユニック

    規格改正に対応した安全機能を強化

    古河ユニック㈱は、小型トラック荷台内架装用ユニッククレーンの安全機能を強化し、厚生労働省による移動式クレーン構造規格の一部改正に対応した安全強化モデルとして、2019年3月11日より販売を開始した。 小型トラック荷台内架装用ユニッククレーンは、車両総重量5~8トンの小型トラックの荷台内に架装され、走行(格納)時はクレーンのブームが車両上部に突出することなく、車両全高内に収まるコンパクトクレーンである。小型トラックの小回り性を損なうことなく、住宅が密集した市街地等の狭小地でもスムーズに移動できるため、造園業や石材業等を中心に幅広い業種で使用されている。 2018年2月26日に告示された移動式クレーンの構造規格の一部改正を受け、同社では、2018年10月に販売を開始した安全強化型「ユニッククレーンG-FORCEシリーズ」(小・中・大型トラック向け)をはじめ、2019年1月に超大型ユニッククレーン、2月にミニ・クローラクレーンの本規格改正への対応を行っている。今回、小型トラック荷台内架装用ユニッククレーンの安全強化モデルとして定格荷重指示装置を標準装備した『ML警報型』の発売を開始したもの。今回の本規格対応をもって、対象となるユニック製品の安全強化モデルのフルラインナップ化が完了したことになる。 なお、移動式クレーンの構造規格の一部改正は、厚生労働省告示第33号「クレーン又は移動式クレーンの過負荷防止装置構造規格等の一部を改正する告示」のことで、定格荷重指示装置とは、定格荷重を超えるおそれがある場合に、当該荷の荷重が定格荷重を超える前に警音を発する機能を有する装置である。 規格改正による新機能としては、定格荷重を超えるおそれがある場合に2段階の警報で注意を促し、過負荷作業によるクレーンの破損や転倒事故を未然に防止。さらに、クレーンのつり上げ性能が低下する、アウトリガの最小張出や車両前方領域を検知して自動で性能を切り換える安心機能付きとしている。

    小型トラック荷台内架装用ユニッククレーン...ザ・トラック

    小型トラック荷台内架装用ユニッククレーン

    小型トラック荷台内架装用ユニッククレーンの特長

    1.走行時は車両全高内に収まるコンパクトな格納姿勢で4ナンバー登録も可能。 2.つり荷の重さの影響を受けない、快適な操作性を実現する油圧制御システム。 3.ジョイスティック式と選択スイッチ式から選べる連動ラジコンを標準装備。(購入時にどちらか選択) 4.連動ラジコンには荷振れ緩和・乱巻き防止に効果を発揮する『ショックレス機能』を搭載。

    機種の概要と主要諸元

    ・URP244RA1…業界唯一の「ポップアップコラム(起立式コラムポスト)」により、コンパクトな格納姿勢とクラス最大の作業領域を実現。通常のキャブバッククレーン同様の全方位作業ができ、高効率なクレーン作業が可能となっている。また、スイッチひとつで安全確実な「クレーン自動起立・自動格納装置」も搭載しており、作業開始・終了時の効率化をサポートする。 ・URU220シリーズ…荷台スペースを広く活用できる、コラム内蔵式のデリック(起伏)シリンダを搭載。さらにフックを固定したままブームの起伏が可能なため、狭い荷台内での取り回しにも気を使うことなく簡単でスムーズなフック操作が行える。

    標準価格と販売目標

    ・URP244RA1…299万円(税別)~ ・URU220シリーズ…266万円(税別)~(シャーシを除く。また、仕様により異なる)《販売目標》年間130台(全機種合わせて)

    主要諸元...ザ・トラック

    主要諸元

    三菱ふそう…「エアロクィーン」「エアロエース」を発表

    観光バス…三菱ふそう

    安全機能を強化した19年型大型観光バス

    三菱ふそうトラック・バス㈱(MFTBC)は、19年型大型観光バス「エアロクィーン」「エアロエース」を発表した。19年型大型観光バスは、2019年4月より全国の三菱ふそう販売会社及び三菱ふそう地域販売部門から販売される。 全車8速AMT(機械式オートマチックトランスミッション)「ShiftPilotR」、軽量エンジン「6S10型」の搭載と、ドライバーを常時モニタリングする「アクティブ・アテンション・アシスト」、衝突被害軽減ブレーキ「アクティブ・ブレーキ・アシスト3(ABAR3)」、車線逸脱警報装置など数々の安全装備を採用することで、高レベルの「安全性」「快適性」「経済性」を実現した17年型「エアロクィーン」「エアロエース」に対し、19年型モデルは、国内の大型観光バスでは初となる、ドライバーの死角となる左側方を監視し安全運転を支援する「アクティブ・サイドガード・アシスト」や、ドライバーに異常が発生した場合に車両を自動で停止する「ドライバー異常時対応システム」、歩行者検知機能を付加した衝突被害軽減ブレーキ「アクティブ・ブレーキ・アシスト4(ABAR4)」などの安全装備を充実することで、安全運転の支援機能を向上させている。 また、2018年発売の「ローザ」に続き、「ふそうブラックベルト」デザインと新型LEDヘッドランプ&LEDフォグランプを採用しエクステリアデザインを刷新。この新デザインは「FUSO」ロゴを強調する「ふそうブラックベルト」への統合と、これからの三菱ふそうの新たなブランドアイデンティティを示している。

    ふそう大型観光バスの19年型「エアロクィーン」...ザ・トラック

    ふそう大型観光バスの19年型「エアロクィーン」

    新型「エアロエース」...ザ・トラック

    新型「エアロエース」

    19年型「エアロクィーン」「エアロエース」の特長

    1.アクティブ・サイドガード・アシスト(Active Sideguard AssistTM) ドライバーの死角となる車両左側方を監視し、歩行者、自転車、車両をレーダーで検知する。歩行者などの対象物を検知するとコックピット左とメーター内のランプが黄色に点灯し、さらに左にステアリングを切る、または左ウィンカーを作動するとランプが赤色点灯に変わるとともにシートバイブレーターが作動しドライバーに警告する。 2.ドライバー異常時対応システム(認可、申請中) ドライバーに異常が発生した場合、運転席左側と客席最前部にある非常ボタンにより車両を緊急停止させる安全装置。システムが作動すると車内外へ音と光で警告するとともに、車両が徐々に減速し、周囲に緊急停止を報知する。また、システム作動時はバスコネクト(BusConnect)を通じて運行管理者へ緊急連絡する。 3.アクティブ・ブレーキ・アシスト4(ABAR4) 前方に走行車両、静止車両または歩行者が存在し、衝突の危険性を感知した場合、段階的に警告と制動を行い、衝突時の被害を軽減あるいは衝突回避を図る。(歩行者は動いている場合のみ検知) 4.新型LEDヘッドランプ&LEDフォグランプ ロービーム/ハイビーム、ポジションランプ、さらにフォグランプをLED化。夜間や濃霧時の視認性を高めたほか、ランプ寿命も向上させている。 5.バスコネクト(BusConnect) 稼働中のバスのリアルタイムな情報(車両位置・軌跡、安全運転、燃費等)を、遠隔の運行管理者へ提供。また、ドライバー異常時対応システムやアクティブ・ブレーキ・アシスト4(2次制動)作動時には運行管理者へ緊急連絡する。車線逸脱警報装置、アクティブ・サイドガード・アシストの作動情報履歴が記録できる。 6.流体式リターダーを全車に標準装備 ユーザーからの装着要望が多かった流体式リターダーを全車に標準装備。エンジン、トランスミッションとの協調制御により、車速の制御や制動を補助する。流体式リターダーは補助ブレーキとして液体を活用して減速度を発生させ、ジェイクブレーキやシフトダウンブレーキと連動し安定した制動力を発揮する。 7.均等3スパン大容量トランクルーム(夜行線を除くエアロエース) トランクルームの各スパンを均等にし、スーツケースの効率的な積載を可能にしている。

    アクティブ・サイドガード・アシスト(左)アクティブ・ブレーキ・アシスト4(ABAR4)(右)...ザ・トラック

    アクティブ・サイドガード・アシスト(左)アクティブ・ブレーキ・アシスト4(ABAR4)(右)

    車両スペックおよび東京地区販売価格...ザ・トラック

    車両スペックおよび東京地区販売価格

    名鉄運輸が電気小型トラック「eCanter」を納入

    電気トラック…三菱ふそう

    排出ガスゼロの集配用トラックとして

    三菱ふそうトラック・バス㈱(MFTBC)は、2019年3月5日に名鉄運輸㈱に電気小型トラック「eCanter」5台を納車した。 名鉄運輸は、中期経営計画と社会的課題への取組みとして、地域との共生・共栄を目的にグループ全体で環境負荷の軽減に取り組む活動を行っている。その中で、騒音がなく、排出ガスゼロの電気トラック「eCanter」が集配用トラックとして選ばれたもの。また、環境への負荷軽減だけでなく、従来のディーゼル車と比較し、騒音がなく、振動が少ないことでドライバーへの精神的・身体的な負担を軽減でき、労働環境のさらなる改善も期待されている。 名鉄運輸の内田亙社長は、「私たちが全社を上げて取り組む中期経営計画の重点課題として、企業としての社会的課題への取り組みがございます。環境負荷の少ない車両を導入し、利用価値を高め、さらに拡大することで地球環境保持に取り組んでいきます。また、騒音や振動が少ない電気トラックの導入により、ドライバーの労働環境改善の一役を担えると期待しております」とコメントしている。 また、MFTBCの松永和夫会長は、「CO2排出の削減とドライバーの皆様の負担軽減という大きな社会的課題を、車両のメーカーとユーザー様が手を携え取り組んでいくことを発表したという、大変意義のある納車であると信じています。こうした取組が今後日本全体に広がっていくことを期待しております」と語った。

    名鉄運輸に納車された電気小型トラック「eCanter」...ザ・トラック

    名鉄運輸に納車された電気小型トラック「eCanter」

    名鉄「eCanter」のデザインイメージ...ザ・トラック

    名鉄「eCanter」のデザインイメージ

    愛知ブランド企業に日本トレクスが認定

    認定…日本トレクス

    優れたもの作り企業を愛知県が認定

    日本トレクス㈱(本社:愛知県豊川市/中島光彦社長)は、愛知県より平成30年度「愛知ブランド企業」として認定(認定番号:1408)された。 「愛知ブランド企業」とは、ものづくり王国と言われる愛知を広く国内外にアピールし、愛知のもの作りを世界的ブランドへ展開するため、県内の優れたもの作り企業を愛知県が認定するもの。平成31年1月時点で全370社が「愛知ブランド企業」に認定されており、今年度は新たに同社を含む9社が認定された。 認定授与式は平成31年2月21日、大村愛知県知事出席のもと、愛知県芸術文化センターにおいて執り行なわれた。 同社は、愛知ブランド認定企業として、より一層企業の強み(コア・コンピタンス)に磨きをかけ、「お客様の信頼に応える最高の輸送機器とサービス」の提供に努めていくとしている。 また同社は、平成30年度グリーン物流パートナーシップ会議において、「27t改良アオリ型(ジャバラ付)フェリーシャーシを活用した海上輸送」の取り組みにより、国土交通省物流審議官表彰も受賞している。 同社は、物流を支える輸送用機械器具製造メーカーとして昭和39年に創業。”開発・設計・製造・販売”に至るまですべてを自社で完結できる体制を整えており、国内シェア№1の大型トレーラから小型バンボデーまで、多彩な製品群を展開している。また、近年はタイに工場進出するなど、海外展開にも積極的に取り組んでいる。 主な製品としては、トレーラ、ウイングボデー、バンボデー、コンテナ、シェルタ、各種部品等、輸送用機器がある。

    国内シェアNo1を誇るトレーラなどの日本トレクスの主要取扱商品...ザ・トラック

    国内シェアNo1を誇るトレーラなどの日本トレクスの主要取扱商品

    愛知県にある日本トレクスの本社工場...ザ・トラック

    愛知県にある日本トレクスの本社工場

    「愛知ブランド企業」について

    ものづくり王国と言われる愛知県では、県内製造業の実力を広く国内外にアピールし、愛知のものづくりを世界的ブランドへと展開するため、県内の優れたものづくり企業を「愛知ブランド企業」として認定している。 認定の基準としては、「優れた理念、トップのリーダーシップのもと、業務プロセスの革新を進め、独自の強みを発揮し、環境に配慮しつつ、顧客起点のブランド価値等の構築による顧客価値を形成している製造企業」となる。 なお、「独自の強み(コア・コンピタンス)」とは、他社には提供できないような利益を顧客にもたらすことができる企業内部に秘められた独自の能力やスキルを意味している。 また、「顧客起点のブランド価値等の構築による顧客価値の形成」とは、顧客の望む製品やサービスをいかに提供していくのかという「顧客起点」の経営を行っているかで、とりわけ「顧客との関係性」において、商品価値、ブランド価値、顧客維持価値、パートナー関係価値といった「顧客価値」を高めることを経営戦略としていることになる。 このような「愛知ブランド」の条件のもと、企業認定を行なうことにより、愛知県の製造業に内在するバリューである集積のコア・コンピタンス(独自の強み)の探求を進め、本県製造業の集積のブランド・エッセンスとして、広く情報発信することにより、本県の産業活力を維持し、国際競争力を高めて行くことを目的としている。

    日本トレクスのコア・コンピタンス(独自の強み)

    日本トレクスは「荷物を運ぶ人、受け取る人、そして荷物そのものが喜ぶ商品=暮らしを豊かにする製品」の提供を目標として活動している。主力製品であるトレーラは、“ダントツNo.1”をスローガンに多品種を展開。2009年度からは国内シェア№1を誇り、市場占有率40%を超える製品群に成長させている。近年は、進行するドライバー不足解消のため、国土交通省に協力する形で実証実験を行った「ダブル連結トラック」や、女性や高齢者ドライバーに優しい「スワップボデー」、国内初導入のウレタン発泡設備で作られた「温度管理車」など、たえず時代の変化に合わせた最先端の技術開発にチャレンジしている。

    企業データ

    ・社是(企業理念):お客様の信頼に応える最高の輸送機器とサービスを提供する ・資本金:20億1,100万円 ・従業員数:1,458名

    隊列走行の検討会で要望さまざま、システムを荷待ちに応用も

    トラックの隊列走行商業化を目指し、国土交通省に設置された「新しい物流システムに対応した高速道路インフラの活用に関する検討会」は22日の第3回会合で、2月に新東名で実施した実証実験の結果やとりまとめ骨子などを報告したが、委員から長期的視点が必要などの意見が出され、とりまとめ時期を6月頃まで延期することにした。

    実装が進むヨーロッパのMaaS・スマートシティ【前編】

    2月22日にBMWとダイムラーはそれぞれで取り組んできたモビリティサービス事業を統合し、マルチモーダルのREACH NOW、充電サービスのCHARGE NOW、タクシー配車のFREE NOW、スマートパーキングのPARK NOW、カーシェアリングのSHARE NOWという5つの合弁会社を設立し、全体で10億ユーロ以上を投資していくとの発表を行いました。